プロローグ
ついに小説本編投稿!!
下手で読みづらい文章だと思いますがよろしくお願いします。
「何でこんなことになったんだか」
少年が口に出して疑問を口にする。
「おれの予定では後1周間は惰眠をむさぼっているはずだったんだが・・・」
両手いっぱいに持った荷物を、まだ誰も使ったことがないような玄関に置く。
「過ぎたことを言っていても仕方ありませんよ」
鈴のような声の少女が言う。
「とりあえず、明日は学園に編入するわけですから、今日はもうご飯を食べて早めに寝ましょう。」
「んで、その飯は誰が作るんだ?」
「私が作っていいんですか?」
満面の笑みで少年の見る。
「だよなぁ〜。お前に家事は任せられないよなぁ、はぁ〜」
そのようなことを言いながら、少年は調理道具がそろっているはずのキッチンへと向かって行った。
頭の中で何故このようなことになったのかを思い浮かべながら・・・
約10時間前・・・
ここは魔導協会の中でも極一部の限られた者が入ることを許されたところ。
そこに、
カツン、カツン、カツン
と薄暗い通路に2つの足音が響きわたる。
一人は、まだ少年とも言える顔立ちの男。しかしその眼には迷いがなく力強い意志が感じられる。
もう一人は少女。身長は男の肩位で、ツインテールに縛った髪に、白いリボンが特徴である。
どことなく雰囲気が男と似たところがある。
「兄さん、今度の任務って何なんだろうね?」
そこで沈黙と薄暗さに耐えられなかったのだろう、少女が男に声をかけた。
どうやら二人は兄弟だったらしい。
「さぁな。姉さんからの呼び出しだから、あまり良い予感はしないな。俺としては前回の任務の疲れもあるし、もうちょっと寝て過ごしたかったけどな」
「もう、そんなこと言ってここ1週間ほとんど寝て過ごしてませんでしたっけ?」
「それだけ疲れてたってことだよ。それにな心。寝る子は育つんんだぞ。お前ももう少し寝ろ。そうすれば毎日毎日風呂上りにやっている特定部位が大きくなるマッサージもやらなくて済むんじゃないか?」
「特定部位って・・・///っ!兄さん!!そこは関係ないでしょ!っていうか何でそのことを知っているんですか!?」
「そりゃお前、愛する妹のことなら悩みから黒子の数まで何でも知ってるぞ。ハッハッハー。」
「ハッハッハーじゃないですよ。そんな事ある訳ないじゃ「最近の我が妹の体脂肪率が大台の」!!ワーワーワー///分かりました、分かりましたからー。それ以上は言わないでくださーい。うう、兄さんの意地悪。」
「まだまだだな、我が妹よ。」
と言いながら満足そうにほほ笑む兄に妹は批判気に視線を送りながら一歩距離をとる。
そのまま目の前に迫った扉を開け中に入る二人。
っとそこに、
「相変わらず仲が良いな、お前たちは」
と赤いまるで灼熱を思わせるような髪をなびかせながら、長身の女性が近付いてきた。
スラっと伸びる足に出るところは出る、引っ込むところは引っ込む、世の女性の憧れのようなプロポーションをした女性は、その兄弟を待っていたのか壁に背中を預け、腕組みをしながらこちらを見ている。
「姉さん!!」「お姉ちゃん」
兄弟は二人同時に声をあげた。
「こーら、響、心。ここではその呼び方はダメだって言わなかった?」
ニカっと太陽のような笑みを浮かべながら、女性は言った。
「あっと!七聖「瞬雷」神楽坂 響 只今出頭しました、副隊長。」
「同じく、その補佐、神楽坂 心 只今出頭しました。」
副隊長。そう、この女性が七聖の副隊長にしてその一人「獄炎」の紅 灯である。
「御苦労。今日ここにお前たちを呼び出したのは他でもない、お前たちには任務に就いてもらう。」
「はい、それは聞いています。ところでその任務内容は何なんですか?」
「今回の任務は少々特殊でな。潜入及び護衛任務になる。そのため割と長期になってしまうがな。」
「潜入と護衛・・・ですか?しかも七聖がでるような。それなら末席の私たちよりも「金剛」様や「荊姫」様に任せたほうがよろしくないでしょうか?」
「うむ、そのことなんだが、今回の潜入場所が問題でな。今回の任地は藤歌学園で、護衛対象はその生徒になるんだ。」
「藤歌学園って親父「ギロッ」一心さんが学園長をしている、日本最大の魔導士育成学園ですか?」
途中「獄炎」に睨まれ、言い直しながら尋ねる響。
「そうだ。その学園に今回「闇協会」が何らかのアプローチがある可能性があることが判明した。」
「闇協会ですか!?」
闇協会とは、魔法を悪用する魔法犯罪者や強力な魔力を持つ子供を誘拐し、勢力を伸ばしている組織である。その大義や活動場所などあらゆる情報が一切不明で、魔導協会が前々から追っている組織である。
「「無影」からの報告、さらには「浄水」の占いにも似たような暗示が出ていた。そこで、お前たちを生徒としてその学園に送り込み、秘密裏に生徒の護衛及び闇協会の排除をお願いしたい。一応、教師として送り込むことも考えたんだが、自由に動けないうえ生徒と四六時中一緒というわけにもいかんだろ。そこで適任だったのがお前たち兄弟だったわけだ。ちなみにこれは隊長である「神風」との協議の結果であり、お前たち特に響には拒否権はない」
「強制ですか!?・・・分かりました、七聖が瞬雷、その任謹んで拝命いたします。」
「同じくその補佐、謹んで拝命します。」
なかば諦めた表情で承諾する響を横目に苦笑しながら、心も承諾した。
「そうか、そうか。お前たちなら引き受けてくれると思っていたよ。任務中は正体隠蔽のために響には3重の、心には2重のリミッターがつくからそのつもりで。住居はこちらで手配済みだから、そこで二人で住んでくれ。あと任務は明日からだからすぐに準備して現地に向かってくれ。そのほかの細かいところは書類に目を通しておけ。」
「「は??」」
「強制したくせに・・・」とか心の中で考えつつも口には出さずに任務の概要を聞いていた2人は、同時に素っ頓狂な声をあげる。
「明日からですか!?」
困惑した表情で尋ねる心
「そうだが?」
ニヤニヤしながら返答する美女
「急すぎるだろ!オイ!?」
「事態は一刻を争うかも知れんだろ。」
「ふっざけんじゃねーー!!」
その後言い争いになった姉と兄を止めるに止められなかった妹は、最終的には炎のともった拳(比ゆではない)を顔面にくらって気絶した兄を引きずって任務の準備をした。
その後目を覚ました兄と共に任地に、これから過ごす住居へとたどり着き冒頭に戻る。
どうだったでしょうか?
誤字や修正点なども受け付けているので、お願いします。
感想も待ってます。
次回は新たな出会いがあるかな?