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1-9 ソフィーのスキル


「取り敢えず神様じゃないから神扱いはやめてくれ、ほら飴あげるから」


取り敢えずこれくらいの子には、飴を渡しておけばいいのだ。先ほど露店で買った飴を渡した。その飴をソフィーは跪いて受け取った。な~んも理解してない。


「ソフィーオレを神扱いするのは禁止だ。ユウキと呼んでくれないか?」


俺がそう言うと顔を青ざめさせた。


「おお恐れ多いいです!無理です!ユウキ様でどうでしょうか?」


「ん~まあそれでいいや!よろしくなソフィー」


「はい!よろしくお願いします!ユウキ様!ところで私は、なにをすればいいんでしょうか?」


・・・・考えてなかった。スキルが気になって買ったとか言ったら怒られそうだな。


「あ、えっと、あれだ!身の回りの世話とかかな?うんそれ!」


「承りました!」


「ところでなんで突っ立ってるんだ?ほら俺の隣座れよ。まだ治ったばかりで立つのもつらいだろ?」


「無理です!ユウキ様のお隣など恐れ多くて無理です!」


「命令」


「わかりました。失礼します。」


諦めたようにソフィーは俺の隣に座る。


「ところでソフィーはなんであんなにひどい状態だったんだ?嫌なら話さなくていいが」


「いえ!問題ありません!私の村では、一年に一度、竜への貢物として少女を生贄にするんですが、まさに口に入れられて咀嚼された時に、冒険者の方が竜を殺してくださったんです。」


「片手片足がない状態の私を竜の腹から引きずりだして回復薬を飲ませてくださったんです。それで出血を止めてもらったんですけど、町に向かう途中で魔物に追われて助けてくださった冒険者の方と別れた後に奴隷商に拾われました。」


「なるほど・・・大変だったな。まぁこれからは俺が守るから安心しとけ」


そう言うと目をキラキラさせてソフィーは頷いた。


「ところで、ソフィーのスキルの龍の籠手ってどんなスキルなんだ?」


「はい?なんですかそのスキル私にそんなスキルあるんですか?」


「ああ、じゃあ今から街の外に行って試してみるか!」


俺はソフィーを連れ街の外に出た。ソフィーは外が怖いらしくひたすら謝りながら俺にしがみついている。


「どうする?帰るか?」


「いえ!ユウキ様が私の力を知りたいと仰るので何としても見せてみせます!」


「でもそんな張り付いてたら見せるもんも見せられないだろ?」


「いえ、見せます!森まで森まであと少しです!向かってください!」


俺は、歩きづらいのでソフィを背負い歩き始めた。


「すみませんユウキ様やはり少し怖くて・・・」


「いいさ、気にするな」


ソフィーを連れて森の手前まで来た。そこでソフィーを下ろした。


「ユウキ様?私のスキルはどのようにう使うのでしょうか?」


「う~ん、わかんないけど龍の籠手を使ってみようとするとか、手が龍みたいなイメージをするとかやってみてくれ」


「わかりました。ユウキ様が言うのであれば、それはあるのです!私には龍の籠手が使えます!」


何かとてつもない信念を宿したような目をさせながらソフィーはそう言った。そして次の瞬間、腕が淡い光に包まれた。


「で、できました。ユウキ様!」


「いいぞ!そのままそこの木を殴ってみてくれ」


「わかりました!」


ソフィーが殴ると木は粉々になって吹き飛んだ。すごい力だ。ソフィーの叩いた音におびき寄せられた魔物たちが数匹こちらに来る。


その魔物に全員ソフィーが飛び掛かり全員蹴散らしていった。


「ユウキ様を傷つけようとする障害は全部排除します!」


俺は急に戦闘狂になったソフィーがガンガン敵を倒すのを横目で見ることになった。


だって戦闘に参加しようとするとソフィーが敵に飛び掛かっていくんだもん。


それからすぐに戦闘は終わった。ソフィーはおっとりとした顔で俺のご機嫌を訪ねてきた。先ほどの戦闘時の面影は微塵もない。


「まぁ・・・帰ろうかソフィー」


「はい!ユウキ様!」


俺たちは門を抜け宿に帰った。


「あれ?その子さっきまで怪我してませんでした?え?まさか・・・霊薬を飲ませたんですか?奴隷に使ったって正気ですか?売ればいくらすると・・・」


「ユウキ様を愚弄するつもりですか?許しません」


「ち、違いますって、お客様を馬鹿にしたりしませんって」


取り敢えず部屋に戻り大人しくすることにした


だがこの時の俺は知らなかった。翌日大事故が起きるなんて


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