(^ω^)【麦茶に砂糖を入れたらパイルドライバー喰らった話】のようです
(・∀・)「あのさー……」
('A`)「どうした?いつになく殊勝な顔で」
(^ω^)「彼女と別れたん?」
(・∀・)「違ぇよ。いや、違うけどさ……」
('A`)「あ、なに?やっぱりそっち関連?」
(・∀・)「んー……お前らってさ、麦茶に砂糖、入れる?」
('A`)「あー。あれか、おばあちゃん家行った時飲んだことあるわ」
(^ω^)「え?なにそれ意味分かんなくない?麦茶に砂糖いれんの?」
('A`)「お前知らないの?」
(^ω^)「うん……え?なに、嘘とかじゃなくマジで入れんの?」
(・∀・)「そーなんだよなぁ……そんな反応だよなぁ……」
(^ω^)「お前も入れんの?」
(・∀・)「うん。実家が入れるからさ、結構当たり前なんだよね」
(^ω^)「小学校の時とか学校に持ってきて良かったっけ?甘い麦茶なんて」
(・∀・)「いや、ウチの場合、あくまで"家の中"で飲む時だけ砂糖入れてたの。淹れたての麦茶に砂糖混ぜるんだよ」
('A`)「紅茶的な?」
(・∀・)「そう!それ!紅茶の一種みたいな位置づけなんだよウチでは!」
(^ω^)「旨いの?」
(・∀・)「普通に旨いよ。香ばしくて甘くて」
('A`)「つーか、よく考えれば、不味い筈無いよな、原料麦だし」
(^ω^)「えー……マジで?ありえんわ……」
(・∀・)「逆に訊くけど、何がそんなダメなの?」
(^ω^)「いや、普通入れないし……」
(・∀・)「でもお前紅茶に砂糖入れるじゃん」
(^ω^)「いや、だって紅茶に入れるのは普通じゃん。逆に俺無糖の奴のめないし」
(・∀・)「じゃあ、麦茶と紅茶は何が違うの?どっちも茶じゃん」
(^ω^)「だから、普通は麦茶に……」
(・∀・)「オメェの勝手で普通を決めんなや!!」ガタッ!!
(^ω^)「ちょッ……苦し……ッ!」
('A`)「おい、やめろって!」
(・∀・)「俺がお前に砂糖入り麦茶を飲めと言ったか!?強要したか!?」
(^ω^)「し……してないです……」
(・∀・)「だろ!?俺はただ、"俺の家ではこう飲むよ"って言っただけだろうが!!」
(・∀・)「それをお前はぐちぐち否定してきやがって!!何様だ!!あぁ!!?」
(^ω^)「す、すいません」
('A`)「何がそこまでお前の逆鱗に触れたんだよ」
(・∀・)「俺は決して砂糖なし麦茶を否定してねぇだろ!!なぁッ!!?」
(^ω^)「は、はい……仰るとおりです……」
(・∀・)「分かったら砂糖入り麦茶を飲めやぁぁあああああああ!!!!!!」
('A`)「結局強要してんじゃねぇか」
('A`)「つーか、いい加減首から腕を離せ!死ぬぞ!!」
(・∀・)「……はッ!!俺は今何を?」
(^ω^)「ごほッ!ゴホッ!!」
('A`)「砂糖入り麦茶を否定されて友人にチョークスリーパー決めてた」
(^ω^)「おばあちゃんが手を振ってたわ」
(・∀・)「そうか……やっぱりか……」
(^ω^)「何が?」
('A`)「そういや、お前の彼女の話だったな」
(・∀・)「いや、一昨日全く同じ流れで彼女にコブラツイストかけてた」
(^ω^)「お前キレるとプロレス技使うの?」
('A`)「つーか、麦茶でそこまで怒るか?」
(・∀・)「いや、だってムカつくじゃん。昔からの家の習慣を否定されたら」
(^ω^)「心狭すぎひん?」
('A`)「あ、お前またそんなこと……」
(・∀・)「そういや、お前ん家、おでんにマヨネーズ付けるよな。まじでありえんぞアレ」
(^ω^)「はぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ????????????????」
(^ω^)「おでん出汁の旨味とマヨネーズの酸味・コクの合わさって最強の味わいが生まれるのに、お前正気か!!!???」
(^ω^)「なぁ!?」
('A`)「いや、おでんにマヨネーズは砂糖入り麦茶よりよっぽどマイナーだぞ」
(^ω^)「マジで!!?」
(・∀・)「……と、つまり他人におふくろの味に口出しされると、めちゃくちゃハラが立つのは分かってくれたか?」
(^ω^)「ああ、身に染みたぜ……おでんだけに」
('A`)「まぁ、でも、その通りだよな。いちいち口出しされてもな」
(・∀・)「そう、多様性の尊重が大事なんだ」
(・∀・)「と、理論と皮肉たっぷりに彼女に言ったら、昨日から連絡が付かない」
(^ω^)「お前それフラれてんぞ」
(・∀・)「え?なんで?フラれる要素無くない!?」
('A`)「無いと思っているんなら、お前もう恋愛諦めろ。一生だぞ」
(・∀・)「えぇ……マジか……女心分からん……」
(^ω^)「お前人の心も分からんだろ」
(・∀・)「え?お前人の心わかるの?超能力者?」
(^ω^)「そういう意味でなく……そういうとこやぞ」
('A`)「こうやって酒飲んでる時は良いけど、四六時中コレはなー……」
(・∀・)「まじかー。次からは気をつけよ」
(^ω^)「次あると思ってんのか」
('A`)「ほら、コイツ、外面はいいから」
(*゜ー゜)「おまたせしましたー!焼き鳥盛り合わせですー!」
('A`)「おっきたきた。ここの焼き鳥、超うまいんだよ」
(^ω^)「やっぱ焼き鳥だよなー!」
(・∀・)「ちゃんとタレ・塩一つづつ頼んだ。抜かりはない」
('A`)「まぁ、そうだな。あれだけ言っといてな」
(^ω^)「じゃ!俺、ねぎまもーらいッ!」
(・∀・)「あっ!!!」
(^ω^)「えぇ!?何?俺なんかした!?」
(・∀・)「複数で食う時は、焼き鳥は串から外そうぜ、そしたら皆食えるだろ?」
(^ω^)「あ、そっか。ごめん」
(・∀・)「ま、会社とかでは気をつけろよ?」
('A`)「……おい」
(・∀・)「ん?」
(^ω^)「ん?」
('A`)「何してんだ?……お前……」
(・∀・)「いや、何って、焼き鳥の串外して……」
('A`)「なにしてんだぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!おめぇええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!」
('A`)「このど畜生がぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああ!!!!」
(・∀・)「え?何?いきなり、え?」
(^ω^)「次はお前の番だとよ」
('A`)「いいか?焼き鳥はなぁ!!串に刺してあって"完成形"なんだよ!!!なんでそれをわざわざ崩すんだ!!!ああ!?言ってみろや!!得意の論理武装で言ってみろや!!おい!!」
(・∀・)「え……いや、だから食べづらい……」
('A`)「お前は食べづらいからって寿司ネタとシャリを別々に食うのか!!?ビッグマックを解体して食うのか!!?」
(・∀・)「いや串は食えないじゃん」
(^ω^)「言うたるなや
('A`)「うるせぇええええええええ!!!理論じゃねえんだ!!!心なんだよ!!!」
('A`)「串から外された焼き鳥は平均98%味が落ちるとWHOから統計が出てるんだよ!!」
(^ω^)「味落ちすぎてもはや"無"じゃん」
(・∀・)「WHOそんな暇じゃねぇよ」
('A`)「暇だよッ!!!!」
ガシッ!!
(・∀・)「あッ!!何をッ!!?」
('A`)「俺がホンモノの串打ちってのを教えてやるよぉッ!!!!」
(^ω^)「ああッ!!コンクリの床にツームストーン・パイルドライバーだあっ!!」