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三界奇譚  作者: みや凜
第四章 魔界編
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人魔神2-お友達

 やっとこさ魔界の神・閻魔様が登場しました。

どんどん増えます、登場人物。

覚えようと頑張らないでください。m(__)m


♯♯ 地下魔界 妖狐王国 ♯♯


 天界から地下魔界に戻ったアオは、紫苑と珊瑚に、こちら側の出入口は何処が良いのかを相談した。


「魔神界への道ですからね……

何方でも通ってよい道ではありませんよね」


「でしたら、城の庭にある社はどうかしら?」


「ああ、そうですね」


「ありがとう、紫苑殿、珊瑚殿。

では、神様を連れて来ます」曲空。




 そして、魔神界と地下魔界は、異空間を通る道で繋がった。

紫苑と珊瑚に連れられ、魔王の幹部にされていた魔人達が通り、地下魔界へと帰って行った。

神竜も数人いたので、カルサイとドルマイが天界に連れて行った。



「この道は、地下魔界の妖狐王城に繋がっています。

これで闇を持たない者も、魔神界に入る事が出来ますので、この検知竜宝からの報せですぐに対応致します」


「アオ兄~、埋めてきたよ~♪」飛んで来た。


「ありがとうございます。

こちらでも、教えて頂きました光を出せる者を集め、備えます」


「竜の神々のような大きな力は御座いませんが、私共も力を尽くしますので、これから宜しくお願い致します」


「ね~ね~、友達になろ~よぉ」


「えっ?」「ダメェ?」「いえいえっ!」

「いいのっ?♪」「よろしいのですか?」

「決まり~♪ 俺、サクラ」「優鬼(ユウキ)です」

「貴女は?♪」「飾鬼(ショッキ)……」「友達~♪」


「俺はアオです。

こちらの神はスミレとヒスイです」


「サクラ様……確か新しい魔竜王様も同じ名……」


「もしや……」「ち、違っ――」後退り~


「サクラ、嘘をつくと舌を抜かれるらしいよ」


「え!?」口 押さえてモゴモゴ――


【何 仰ってるのか分からないわ、サクラ王様♪】

スミレとヒスイが愉しげに笑う。


「普段はこうですが、中身はしっかりしていますので」アオも笑う。


「魅力的な王で御座いますね」

「民心を掴む素晴らしい王になりますわ」

優鬼と飾鬼にも笑みが広がった。



アオの千里眼が鳴る。

『アオ~、助けてくれ~』「今度は何ですか?」

『埋もれるぅ~』「今、魔神界なんですけど?」

『えっ!?』「魔物が魔神界に現れたんですよ」

『ウソだろ』「閻魔様とお話しなさいますか?」

『マジかよ』「本当ですので頑張って下さいね」


「それは?」


「千里眼という竜宝です。

天界に居る王太子と話していました」


「そちらも襲撃なのでは?」


「いえ、書類の山と戦っているだけです」

「行けばサボるから行っちゃダメなんだ」


「そちらも魅力的な王に成りそうですね」




♯♯ 天竜王城 ♯♯


 ハクがアオに通話を切られて直ぐ、キンが執務室に入って来た。


「兄貴、謁見は終わったのか?」


「コハク王様から、今日は書類が多いからそちらを、と言われてな」


「マジ多いんだよぉ」お手上げ~


「アオを呼んだりしていないだろうな」


「断られたよ。魔神界に行ってるってさ」


「そんな所に……」


「さんざん神様と友達になったから、今度は閻魔様と友達になるんじゃねぇか?」


「既に、なっているのではないか?」フフッ。


「閻魔と……友達に?」


「あ……アサギ王様……」

「起き上がってもよろしいのですか?」


「もう大丈夫だよ。

寝ているのには飽きてしまったのでな。

それで、閻魔がどうしたのだ?」


「アオが魔神界に行っているらしいのです」


「私も人界の任の間に行こうとしたのだが、異間平原より向こうには行けなかった……」


扉を叩く軽やかな音がした。

「失礼します」「やっぱ来てくれたのか♪」


「あの喜んでいる方が、ハク王太子です」


「お目にかかれまして光栄に御座います、ハク様」にっこり。


「こちらがアサギ王、その奥がキン王太子です」


「皆様、はじめまして」深々と礼。


「閻魔様……?」


「はい。優鬼と申します」

「飾鬼で御座います」


「やはり、友達になっていたか……」


「はい。友とお呼び頂き、恐悦至極に御座います」


「じゃ次、祠に行こ~♪」廊下から声。


「あ、サクラも来てるのか?」「なぁに?」


「後で来てくれよぉ。

共通しそうな案件も有るんだ」「ふぅん」


「サクラを巻き込もうとしないでください。

それでは、ごきげんよう」にっこり。


「お♪ アンズ、来ていたのか♪」「あ……」


「アオ――いや、ルリさんも揃って――そちらは?」


「閻魔様をご案内しているのです。

閻魔様、両親です」


「天竜王様、正式な謁見を申し込んでおらず、失礼致しております」


「いえいえ、ようこそ天界に御越しくださいました」にこにこ。


「ねぇ、アンズさん。

ルリさんは、アオの中にいらっしゃるのよねぇ?

アンズさんは生きていらっしゃるの?」


「はい。私は生き――」「コイツはサクラだ」

「あ~っ!!」「閻魔様の御前で嘘はつけん」


「サクラ……なの? どうして……」


ため息……「これは技なのです」また、ため息。


「母上、俺は この技をルリの為に会得しましたが、サクラは登城の為に会得したのです。

人界の任の間は、自由に入れませんので」


(アオ兄、舌 抜かれちゃうよ?)

(信じたの?)


「本当に、あなた達って器用なのねぇ」


「母上の子ですので」にっこり。


「そうね♪ 私の子ですもの♪」にこにこ♪


「それでは父上、母上、また後程。

閻魔様、次に参りましょう」


「アオ、次はどちらに?」


「祠にいらっしゃいます神々とお会いし、その後、長老の山に向かいます」


「そう。閻魔様、どうぞ天界をお楽しみくださいませ」にこっ。


(あ……母上が、ちゃんと挨拶してる)

(そうだね)


「王妃様、ありがとうございます。

改めまして参りますので、宜しくお願い致します」


(あちこち訪問して覚えたんだね)

(そっか~)


アオ達は移動した。




「アサギ様、御復帰ですか♪」


「父上、楽になると思っています?」


「いや、そんな事は――」「考えていますね?」


「ハク、キン……俺の事を誤解していないか?」


「おそらく誤解しておりません」

「誤解してるとしたら、普段の行いが悪過ぎるんだよなっ」


「おいおい、アサギ様の御前で……」


「どうやら、ギンとハクは色だけでなく、性格もよく似ているようだな」


父子、顔を見合わせる。

「アサギ様ぁ」声、揃う。


執務室は愉しげな笑い声で満ちた。




「それで、アオとサクラの、新しいお友達のお家はどちらなの?」


「おい、閻魔様が何方なのか知らずに挨拶していたのか?」


「ええ、とにかくお客様ですので……

ねぇ、教えてくださらないかしら?」


「母上、閻魔様は魔界の神様なのですよ」


「あら、神様なの? 神様とお友達なのね……

それは素敵な事ね♪」


「既に竜の神々とはご縁を頂いておりますので、魔界でも交友を広めたようです」


「神様でも、そうでなくても、お友達が多い事は良い事ですわ♪」


「そうだな。流石、王妃だ。

確かに平和の基盤だな」アサギが微笑む。


 いや、きっとそこまで考えてないない。


夫と息子達は、そう思っていた。





始【クロ、また鍛えてやる】


黒「あ、始祖様……」


始【何やってんだ? 数学?

  まだ学校を出ていなかったのか?】


黒「学校は出たんですけど……」


姫「あまりに出来が悪ぅ御座いますので

  勉強しておるので御座いまする」


始【嫁に習っているのか……】


黒「嫁……」にへら~♪


姫「クロ! ニヤケておる場合かっ!」ぽかっ。


始【情けない奴だな……】


姫「始祖様、ご指導お願い致しまする」


始【いや……俺は――】


黒「始祖様? まさか……オレと同じ?」


始【なワケないだろっ!

  用を思い出しただけだっ!

  神は忙しいのだっ!!】


姫「消えてしまわれたのぅ……」


黒「だな……」


姫「クロはボケッとしておる場合ではないぞ!

  さ、解くのじゃ!」


黒「ちったぁ優しくしてくれよぉ」


姫「問答無用じゃ!」


黒「ゲ……」


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