竜王族7-男だけを操る呪
キン、ハク抜きで深魔界に入ってしまいました。
♯♯ 深魔界 拠点 ♯♯
アオはアカとフジを連れて、闇で覆われた拠点がよく見える場所に曲空した。
(アカ、フジ、ここで神竜様方を護ってくれるかい?)
(はい)(ん……)
金虎がアオから出た。
(金虎様、如何ですか?)
【何とも無いわい】
(アオ兄、使っていいって~♪)
サクラが勝闇の壺を持って戻った。
(なら、試そう)(勝闇、お願いねっ)曲空。
――建物の外、勝輝の壺の側に出た。
(うん。外結界は越えたね)
(勝輝、どぉ? ぜ~んぶ吸える?)
【私は大丈夫に御座います。
が、いくらでも湧いて参ります】
(どこに源があるんだろ……)サクラが探る。
【建物、中央付近が最も濃く御座います】
(ありがと♪ 勝輝♪)
(アオ! サクラ!)(姫、どうした!?)
(紫苑とクロを出せるか?)(やってみるね)
(ルリ、出来るかい?)(任せろ)
ルリが二人の気を探し、掌握を発動した。
(掴んだ! 出すぞ! すぐ浄化だ!!)
気絶しているクロと紫苑が引き出された。
即座にアオとルリが浄化を始める。
(姫、何があったんだい?)
(操られておる。気付けば厄介じゃ)
(姫も気を付けて)(オナゴは大丈夫じゃ♪)
(アオ様、サクラ様、入らぬよう願います!)
(解ったよ、珊瑚殿)
(勝輝、この闇 気を付けてね)【はい】
(アオ兄、見つけたよ!)
(さっきの、聞こえてたよね?)
(うんっ)女姿になり曲空。(だいじょぶ~♪)
クロと紫苑殿の、この打撲は……
この二人が気絶する程も……
女性には逆らうべからず。
そう心に刻んだアオだった。
【アオ、その二人を結界外に出せ。
儂が浄化致そう】
(はい。ありがとうございます、金虎様)
(ルリ、頼んだよ)(うむ)
(中の光拒絶 解除したよ~♪)
アンズが魔宝を二つ持って出て来た。
(外の結界魔宝は、まだ見つかんないけど、中は だいじょぶだからねっ)
(その玉は?)
(闇呼珠だって~)いいこいいこ♪
(金虎様が外にいらっしゃる。
浄化して頂くから貸せ)(はい♪ ルリ姉♪)
ルリが受け取り、金虎に渡した。
アオが女姿になり、
(行くぞ、サクラ)(勝闇、頼んだよ)曲空。
――拠点内。
桜華、珊瑚、姫が巨大な闇の塊と対峙していた。
(魔王だね)(闇で見えないけど、間違いないね)
闇が次第に晴れていく。
(勝輝、魔王を覆う闇には、何か混ざってるよ。
吸い込んじゃダメだよ)
【ありがとうございます、我等が王】
(あ♪ 勝輝が認めてくれた~♪)【いえっ……】
(嬉しいね、サクラ)(うんっ♪)【あのっ……】
(嬉しいんだからぁ~♪)【申し訳ございま――】
(なんで謝るのっ)【え……】(喜んでるのにぃ)
(大歓迎だよ)(ね~っ♪)【有難き幸せに――】
(泣かなくていいから~)(そうだよ)【王……】
ルリとアンズは、間髪無く攻撃し、曲空を繰り返しながら話していた。
【何故、光が使える!?】
「さてね。使えなくしていたのかい?」
【その声……まさか!】
「気で分からないのかい?」
【闇が……消える……もしや!】
「少しは考えるという事を覚えるんだな!」
ルリとアンズは神以鏡から光を放った。
魔王を覆い、立ち込めていた闇が消える。
続けて放った光と同時に、御札が飛んだ。
露となった闇黒の竜を御札が包み、紋様のような文字が浮き出て輝いた。
絶叫が、耳を塞いでも頭に響く。
御札が弾け、中から無数の闇黒の塊が飛び出し、散った。
闇黒の塊は、各々小さな闇黒竜になる。
(欠片だね)(いっぱい出たね~♪)
(姫、おもいっきり放水して!)
(桜華様、珊瑚さん、御札お願い!)
ルリが竜体になり、三人を乗せ、
(三人に展開!)
光を放ちながら回転した。
闇黒竜に御札が貼り付き、神聖光輝が降り注ぐ。
アンズも竜体になり、浄禍器を構え、力が落ちた闇黒竜を次々と捕まえていった。
(静かになりましたね)(気配も無いわ)
(終わったよぅじゃな)(おっしま~い♪)
(本体には逃げられたな)
(易々とは捕まらないよね)
(アオ兄、ルリ姉、こっち!)引っ張られた。
――真っ暗な空間。
(ここも隠し部屋?)光の球を浮かせる。
魔人達が眠らされていた。
(既に運び込んでいたんだね)
(闇は残ってなさそうだね~)
(まだ着ける前なのかな?)
(狐の社で確かめて、帰すわ)
桜華と珊瑚が現れ、魔人達を念網で包み始めた。
(あ♪)サクラが一瞬 消えた。
(結界魔宝、見~つけたっ♪)解除♪
(もぅ出てもよいのか?)(いいよ~♪)
――拠点の外。
「クロ! 大事無いか?」駆け寄る。
クロ、逃げる。
「何故、逃げるのじゃ!?」姫、追う。
クロはフジを盾にした。
「クロ……何をしておるのじゃ?」ぱちくり。
「分からねぇ……体が勝手に……」
紫苑も駆けて来た。
「何処に行くのじゃ!?」
無言で通り過ぎて行った。
桜華と珊瑚が姫に並んだ。
「どうしたのかしらね♪」うふふっ♪
「原因は母様かと――」「珊瑚、なぁに?」
「いえ、何も……」
(アオ兄、深魔界に入っちゃったね~
どんどん進む?)
(後戻りは出来ないね)
(真魔界に辿り着く前に、拠点がカナリあるハズだけど、兵士は足りているのかなぁ……?)
(全てに配置出来る程は居ないと思うよ。
先ずは検知竜宝を配備しよう)
アオとサクラは頷き合い、この場は任せて天界に向かった。
♯♯♯♯♯♯
地下魔界に検知竜宝を配備した後、サクラは外周の祠を整える続きをし、アオは星輝の祠に向かった。
「ゴルチル様、遅くなりまして申し訳ございません」
【戦っていたのは察知している。
気にせずともよい】
「金虎様を向かわせて頂いたのは――」
【気にするな。始めるぞ】
「ありがとうございます」
奥に向かった。
【この二人は、竜の血族だという事すら知っていなかった。
これ以上、戦いに巻き込む事は出来ぬ】
人姿のアオと同じ姿の男が二人、戸惑いと動揺の眼差しをアオに向けた。
ゴルチルが魔法円を二つ出し、一方にアオを、もう一方に二人を立たせた。
【アオ、写し身を持っているのか。
そこに入ってしまわぬよう、貸せ】
キュルリを背後の台に乗せ、
【おとなしく するのだぞ】きゅるる~♪
ゴルチルが術を唱えると、二人から青い光がアオへと飛んだ。
男達の姿が戻る。
【先程 話した通りだ。
暫くは、こちらで暮らして貰う。
家族に会いたくば連れて来る。よいな】
男達は神竜に先導され、部屋に戻った。
「ゴルチル様、因子の採取や植付けなどは容易い事なのですか?」
【大神であれば容易き事だ】
「では、魔王は大神なのですか?」
【元となった神は間違いなく大神だ。
長きに渡り倒せなかった事からも解るであろう?】
「そうですね……
かなりな大神だったのですね……」
【そうと判っても行くのであろう?】
「はい!」
出来る事なら呪縛から解き、
神にお戻り頂きたい……
【その心に報いたいものだな……】呟いた。
あ……通じてしまうんだった……
【この戦の結末は、神であろうとも見えぬ。
如何な結果になろうが終わらせるぞ】
「はい!」平和を齎す為に!
決意を新たにした瞳を見て、ゴルチルは微笑んだ。
黒「オレならいいのかよっ!」
凜「うん」
黒「いーかけんにしろっ!
いつもいつもオレばっか弄りやがって!
『ぱられる』もオレだけっ!
なんでだよおっ!?」
凜「ハクとクロならいいかな~と、ね♪」
黒「『ね♪』じゃねぇっ!」
凜「アオ、相殺お願いっ♪」
青「え?」
凜「サクラも♪」
桜「ん?」
青「また、何をしたんだ? クロ」
黒「オレかよっ!?」
すぽっ♪
黒「ゲッ……サクラ!!」
桜「暴れる前に~♪」
黒「出せっ! サクラん坊!」
桜「あっかんべ~♪」
凜「ありがと♪ サクラ♪」
桜「アオ兄♪ 行こっ♪」
青「クロ、後でな」
黒「アオ~、出してくれよぉ」
青「うん、後でね」曲空。
(凜がいなくなったら教えて)




