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三界奇譚  作者: みや凜
第三章 大陸編
141/429

涅魁東8-御紅守

 術技やら竜宝・魔宝やら、やたらと漢字が並びます。

カッコいい感じのカタカナで読んだ方が良いだろうな~とは思いますが、

私の頭では、きっと行き詰まるので、まんま読みます。m(__)m


 その夜、アオとサクラが、雪希に治癒の光を当て続けていると、背後に禍々しい気を感じた。


(サクラ、同時に極大だ!)(せ~のっ!)


半身出ていた魔物が、闇の穴もろとも光に包まれ、消え去った。


(とうとう家の中にまで――)(――ヤバいね)


(フジの方は大丈夫そうだけど……)


(声だけ かけとけば、警戒してくれるよねっ)


(そうだね)



(フジ兄、そっち だいじょぶ?)


(何か有りましたか?)


(聞いてみただけ~ 何かあったら言ってね)


(そうですか。分かりました)



(サクラ、明日、交替したら船を見に行こう)


(そぉだね~

船に必要な竜宝、増えてたら探さないといけないもんね~)



♯♯♯♯♯♯



 夜が明け、ハクが曲空して来た。


(ハク兄、夜中、ここに闇の穴 開いたから、気をつけてね)


(俺達、船の様子を見に行きます)


(解った。

紫苑と珊瑚が戻ったら、仁佳(ニカ)に進むって、クロと姫様が言ってたぞ)


(放ったらかしで、すみません)


(まぁ、二人で仲良くしてるから、放っとけばいいんじゃねぇか?)ニヤニヤ


(ハク兄、邪魔しちゃダメだよぉ)


(してねぇよっ!

くノ一達も散ったから、アイツら二人っきりで、ずっと額くっつけてるよ)


(その言い方は……)苦笑い。

(気を調整してるだけなのに……ねぇ)


(ハク兄、ミカンさんに会いたいんだよ~)

(ああ、そうだね。寂しいんだね)

(かわいそ~)

(船を見に行ってもらうかい?)

(でも、ハク兄じゃ、竜宝 探せないよ)


(お前ら、何 話してんだよ!)


二人、ハクを見る。


(何だよ! 不憫そうに見るなっ!)




♯♯ 天界 ♯♯


 長老の山の鍛練場に行くと、魔界用の方舟は完成したらしく、無くなっていた。


「爽蛇、人界用の船は、どうだい?」


「アオ様♪ もうすぐ仕上がりますよ」


「ネイカさん、足りない竜宝ある?」


「必要な物は揃っていました。

おかげさまで、早く仕上がりそうです」


「本当に、次々とお願いして、すみません。

いつも素晴らしい物をありがとうございます」


「いえ、そんな……作る事が好きですから、楽しく作っていますよ。

午後には試運転しますね」


「これは なぁに? 樽?」


「樽に、人の皮膚と同じ素材を貼ってございます。

樽の中には、体液と同じ成分の液を入れております」

「あとは、魔宝をいくつか入れています。

試運転で、人の代わりに乗せるんです」


「じゃ、明日には、人 運べる?」


「そうですね……たぶん……」


「試運転次第ですよね。

今夜、もう一度 来てもいいですか?」


「はい。もしかしたら、他の竜宝が必要かもしれませんので、お願いします。

あっ、これを――」


「ありがと♪ クロ兄とフジ兄に渡すねっ」


「サクラ、それは?」


「御守~♪」

赤い石で出来た三日月形の飾りを見せた。



♯♯♯



 アオとサクラは鍛練場から離れた。

(サクラ、さっきの御守って――)


(うん。御紅守(ゴコウジュ)って魔宝だよ。

紅守閃鉱(コウシュセンコウ)って石で出来てるの。

たぶんコレの おかげで、ウェイミンさん達は傀儡にならずにすんだんだと思うんだ。

三人ともコレの耳飾りしてるでしょ?

きっと、リジュンさんが渡してたんだよ)


(そういえば、赤い耳飾りをしてるね。

ホウ君は片耳だけにしているよね)


(片方だけだから、効果が弱くて、助けた時、瀕死になったんだと思うよ。

――って、全部 想像だけどねっ)


(それで合っていると思うよ。

だからネイカさんは、それを作ってくれたんだろ?)


(たぶんね~)



(サクラ、これから どうしたい?

すぐ渡しに行くかい? 蔵に行くかい?)


(アカ兄トコ行こ♪)


(ああ、そうか。頼んでいたんだね?)


(うん♪ こないだネイカさんから御守 四つ もらった時に頼んだんだ♪

さっき、できたって~♪)


(アカって、本当に凄いよね)


(だよねっ♪ じゃあ、せ~のっ♪)



♯♯♯



 アカから二組の腕輪を貰い、キンに ひとつ渡して、長老の山に戻った。


「ボタンさん、コレ、キン兄とお揃い♪」

「キン兄さんと心で話せます」


話し始めたらしく、楽しそうに表情が変わる。


「ミカンさんもコレ~♪」

「今から、ハク兄さんに渡しますので」


「じゃ♪ アオ兄、行こっ♪」(せ~のっ♪)



♯♯♯



 空龍の家に戻る。

「ハク兄の分ねっ」

「ミカンさんには渡しましたので」


フジとリリスが帰って来た。

「フジ兄、コレ、ネイカさんから~♪

腕輪に つけといてね。リリスさんとお揃い♪」


「あ……はい。ありがとうございます」


「私は姫様から頂いたの。御守だって♪」


「ハク兄の御守は埋め込んでるからね~」

「もう聞いてなさそうだよ」

「ミカンさんとお話し中だね~♪」


「じゃあ、クロに御守を渡そうか」

「そぉだね~♪」(せ~のっ)


「消えちゃった……」


「あれは、移動技なんです」


「昼間は目立つから飛ばないんだっけ……」



♯♯♯



 アオとサクラは馬車の側に移動し、中の気を確かめ、幌を開けた。


(クロ兄、姫 だいじょぶなの?)


(疲れて眠っただけだ)


(一応、診ておくね)


(アオ、悪ぃな)


(うん。疲れてるだけだね)光を当てる。


(アオ、次は仁佳の国でいいか?)


(紫苑殿と珊瑚殿が行きたがっているからね。

俺も戦を終わらせたい。

だから、そこにしよう)


(クロ兄、姫の気、どぉ?)


(剣に即溜め出来るようになった)


(ふぅん……見ていい?)


(ん? ああ、そうしてくれ)


(そんな顔しなくてもぉ、額くっつけたりしないよ~)


(どんな顔だよっ!)


(凄~~~く、嫌そうな顔)アオとサクラ。


(アオまでっ!)真っ赤 !

(っせーぞ、お前らっ! 早く やれよっ!)


サクラは姫の額に手を翳した。


(基底状態でコレなら、剣で竜を喚べるかも)

サクラはアオにだけ、そう伝えた。


(クロ兄、姫 起きたら、ちょっと試していい?)


(何をだ?)


(手合わせ♪ クロ兄、やってないでしょ?)

(心配なら、二対二でもいいよ)


(アオとサクラが組んだら勝てねぇよ)


(なんで、その組み合わせって決めてるのぉ?)


(あ……)更に真っ赤。 (っせーっっ!!)


(でも、『風』対『光』で やるのもいいかもね)


(アオ、水は? 使わねぇのか?)


(いいよ、光だけで。

姫は、火も自由に使っていいからね)

(クロ兄だけ、竜になってもいいよ~)


(それだけで、お前らと姫との差が埋まるワケねぇだろっ!)


(まぁ、手合わせだから、そのくらいで)


(そっか……ま、やってみるか)


(じゃ、姫 待ちねっ♪)

(アオ兄、姫に属性技 使わせたいから――)


アオとサクラは、こそこそ話し続けた。





凜「そういえば、アオは髪を青くしないの?」


青「今更だからね」


凜「できるんだよね?」


青「うん。できるけどね」


凜「一瞬やってよ~」


青「嫌だよ」


凜「実は、できないんでしょ?」


青「そんなのに乗りたくはないけどね」

 一瞬だけ青くした。


凜「キレイ! 青髪でいこ~♪」


青「いかないからね」




空白文字がズレるんですよね~

それでも、大陸東部です。


ハザマの   リリスの家

:森: │ネカイ  °┃

 ∵  └┐涅魁  ┃

カグネ  ├────┨

伽虞禰  │イムロ×┃←港

   ┌─┤伊牟呂  ┃

   │ロマニ┬───┨

───┤魯茉丹│ニカ  ┃

   └───┘仁佳  ┃

    帝都◎    ┃


馬車は ×→◎ に進みます



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