西航行26-弟
パソコンおかしくなるとパニクりますよね……
って、私だけかな…… ( ̄ロ ̄lll)
♯♯ 天界 ♯♯
ハクは弟達と別れ、中継地点として、天界の門に曲空したが、
「やっぱ、連続は、まだムリだなぁ……
ここからは飛んでくわ」
飛び始めた時、目の前にキンが現れた。
「曲空も出来るのかよっ!」
「まだ練習中だ。長老の山に戻るぞ」
「ったく~ 隠しまくりだなっ」笑う。
「私の隠し事など、ハク程ではないさ」笑う。
♯♯♯
クロは長老の山に曲空しようとして、
「あれ? キン兄とハク兄、天界の門に居る?」
天界の門に曲空した。
「兄貴達、何してるんだ?」
「お♪ クロ、お前こそ どうしたんだ?
アオは?」
「アオ兄はフジ兄が連れてった~♪」
「サクラ!?」ハク。
「ホウ!?」ウェイミン。
「また知り合いか!?」キンとハク。
「彼はリホウ。ジュンとネイカさんの弟です」
「弟……」
「なぁ、兄貴達、何か急いでなかったか?」
「あ……とりあえずヤマに行こう。
クロ、頼んだ♪」掴む。
「ふむ。その方が確かだな」掴む。
「全員かよっ! ハク兄、出来るんだろ?」
「連続はムリなんだよな~
クロだけだよ。んな事 出来るのは」
「しゃ~ね~なっ♪
ウェイミンさん、こっちに乗ってください」
♯♯♯
シロの近くに出た。
「えらい塊じゃのぅ」笑う。
「おや? また増えたのぅ」
モモとネイカが振り向く。
「ホウ!?」ネイカが駆け寄る。
「姉さん!?」
「無事だったのね……
王子様、弟までも、ありがとうございました」
深く礼をする。ホウも慌てて頭を下げた。
シロとモモが頭を上げるよう促す。
「そんな~ 偶然ですから~」クロが照れる。
「助けたの、アオ兄だしねっ♪」きゃはは♪
「ネイカさん、ホウ、そのアオ様の為に、術の解読に手を貸して欲しいんだ」
「私達が役に立てるの?」
ウェイミンが大きく頷き、ネイカの瞳が煌めく。
「キン様、ご兄弟、皆様お揃いになる事は可能でしょうか?」
「人界でなら、いつでも」
「シロ様、王子様方の守護珠を全て集める事は可能でしょうか?」
「出来るようにしておるわぃ」ニヤリ
「モモ様、ネイカさん、ホウ、翁亀様の所へ参りましょう」
「シロ爺様、直ぐに城に向かわれますか?」
「そうじゃな……ギンは外交から戻ったかのぅ……
まだで、待たせて貰えたら良いがの。
ボタンさんとミカンさんの事を報告にでも行ってこようかの」
「サクラ、蔵に行くぞ」
「うんっ♪」(ハク兄、俺が探すねっ)
(サクラが頼りだ。
来てくれて、ホント、助かったわ)
「クロ、ハクはウェイミン殿から聞いた物を探しに行ったのだ。
他にも必要な物が出る筈だ。
集めて貰えるか?」
「解った」
キンはムラサキと共に出て行った。
クロは中庭の大池に向かった。
♯♯♯
蔵に行ったハクとサクラは――
「――な璧って、手掛りしか無いんだが、判るか? サクラ」
話しながら、蔵の扉を開けた。
「待ってね~」
(ヒスイ、分かる?)
【おそらく『至冀の璧』……あの奥に……】
(ありがと♪)
サクラは、とっとこ弾みながら奥へと向かう。
サクラが近寄ると、沢山の璧の中で、ひとつの璧が光を帯びた。
「ハク兄、これ♪」掲げる。
「凄ぇな……サクラ……んじゃ、次は~
小さな鐘鈴って事しか分からねぇ♪」
「鐘鈴ねぇ……」う~ん……
【サクラ、近寄れば、先程のように光るかもしれない】
(わかった♪ ありがと♪)
サクラは広い蔵の中を歩き始めた。
何かが光る。
駆け寄って、取り出す。
「鐘鈴……? まさかね~」
両手に持って、首を傾げる。
【それは『神以鏡』、陽と月の二つだね。
神の光を発する鏡だよ】
「鏡が先に見つかったか~」ハクが来た。
「何で判ったんだ?」
「光ったんだよ~♪」
【サクラ、上……】
上の棚でも何かが光っていた。
サクラが飛んで向かう。
「鐘鈴あった~♪」箱を持って降りた。
【それは『招召の鐘鈴』。
召喚を助けるんだ。
『招召の奏器』の方は必要ないのかな……】
「頼まれたのは、その三つだ♪」
「ねぇ、あそこも光ってるよ」飛んで行く。
(奏器って、どんなもの?)
【様々な楽器の形をしているんだ。
神は音楽が好きだから、神を喚ぶ時には、よく使うんだけど……
鐘鈴だけなのかな?】
(鐘鈴は、神じゃないものを召喚するの?)
【神でも喚べる。
何でも喚べるけど、あまり強くないんだ。
でも……ここには、奏器は無さそうだね】
(ふ~ん……ね、これは?)
【その短剣は『槐陽』
……と いうことは、対となる『橡陰』も必要だと思う】
剣が並ぶ棚をゆっくり降下していると、光が生じた。
【それが、橡陰だよ】
クロが現れ、サクラが持っている短剣を見て、
「もう見つけたのか~
なら、材料探しに行ってくる!」
そう言って消えたが、また直ぐ現れた。
「ハク兄、サクラ、手伝って欲しいんだ。
人界に有る物を二つ探さなきゃなんねぇんだよ。
木と石なんだ。
木は、姫が知ってるから、芳輝石ってのを探して欲しいんだ。
いろんな色が有って、アオの鱗に似た色のがいいらしいんだ」
「クロ、ここに探しに来たのは、サクラが持ってる短剣でいいのか?」
「短剣は一対だけだし、それなんだと思うよ」
「んで、驚かねぇんだな」
「サクラが やる事なんて、イチイチ驚いてたらキリねぇよ」
「確かになっ」笑う。
「なんか ひど~い」ぶぅ~
「で、その石は、どこにあるんだ?」
「伊牟呂の国の、西の国境付近の鉱山で出るらしい、って事しか分かんねぇ」
「その辺りって……鉱山だらけじゃねぇかよ~」
「木を届けたら、オレも そっち行くよ」
「んじゃ、行くか」クロに掴まる。
「送るのかよっ」ハクとサクラ、頷く。
♯♯♯
天界の門を中継し、船に曲空した時、
「クロ兄様っ」フジが呼び止めた。
甲板には姫も居た。
「どうしたんだ?」
「姫様から伺いました。
伊牟呂には、私が送りましょうか?」
「次は目標が無いから、どうしようかと思ってたんだ。
頼んでいいのか?」
「もちろんです」にこっ
「西の鉱山地帯だ」
「解りました」竜体になる。
ハクとサクラが人姿になり、フジに乗る。
フジは豪速で飛んで行った。
凜「キン様も曲空できるんですね~」
金「アオとウェイミン殿を会わせる為に
練習していたのだ。
だが、ハクも出来ると判ったのでな」
凜「ハクよりサクラの方が――」
桜「ハク兄にやってもらう事に意味があるのっ」
凜「どんな?」
桜「まだ ないしょ~」
凜「ケチ」
桜「だってぇ~」ぷぅ
金「サクラを虐めるのは赦さぬぞ」
凜「イジメるなんて、滅相もございません!」
金「解ればよろしい」




