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真赤なアスタラビスタ  作者: 面映唯
【エピローグ】
125/128

 昔、人間はどれだけ高尚な人種なのだと思ったことがあった。何様なのだと。動物は殺してもいいのに、食べてもいいのに、人間は殺されてもいけないし、食べられてもいけない。もっと言えば、命を掻き出してもいいのだ。命に価値の差はあるのでしょうか、綱吉様、と。


 そんな悩みも、今、湊が言ったことも「しょうがない」で片すことができる。実際私もその一人だ。


 が、


 自殺も、しょうがないで片されていいのだろうか。年間二百万の人が自殺未遂を図っているとなるとどうも胸が苦しくなる。


「優しい子だったからさ、優しさが痛かったんだと思うんだ。あんな二次災害に巻き込まれたらさ、愛する人といれば十分だなんて思えないんだよ。二方から外堀を埋められたようなものだから」


「あ、このお墓の子が?」


「いや、何でもないよ」


「嘘。絶対この子のこと言った」


「……叫びたいときに叫べなかったんだ。こいつも俺も」


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