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真赤なアスタラビスタ  作者: 面映唯
【不純と謳われる所以】
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生まれたときには出来上がっていた世界に、我々は順応して社会に溶け込まなければならない。その術を、教育によって擦り込ませられてきた。実感はない。なんとなくは当然。幸せの定義なんて小学校で習うはずがない。大人になるための教養がすべてだったから。社会に出て社会のルールに従ってはじき出されないように育つことがすべてだったから。日本が信じてきたことを身につけて、社会に旅立つ大まかなビジョンがすでに確立されていて、それに向かって自分をさらに造り上げていかなければならない。そこで初めて個性という言葉が意識される。意識されるときにはすでに消えている。ガキの頃はちゃんとあったのだ。好きなものを好きだと言い、嫌なことは嫌だと泣き喚いて駄々をこねる。持っていたときには意識されないで、持ち得なくなったときに意識される。それは当然のことなのか。神様は教えてくれない。


教育とは、感じることだ。と誰かは言った。


そんなことにも気がつけないまま生きて来た私は、今までどうやって生きて来ていたのかを覚えていない。日々日常の中で何を見て生きて来ていたのか。以前の自分の行動は確かに記憶として残っているが、そのとき何を思ったとか、自分の内面を覚えていないのだ。


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