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2-prologue. シュー・マッハ・マードレー
新パーティのクイックウィザードが加入します。
青々と広がる昼空の中、
俺は必死に街の建物の屋根を飛び移りながら駆け抜けている。
「師匠! 私はもう限界です……」
俺が背中におぶっているこの小さな美少女は、シュー・マッハ・マードレー。
顔色は悪く、苦悶の表情を浮かべている。
「まだだっ! まだ諦めるんじゃない!
俺が必ず……君を救ってみせる!!」
そう言いながら、俺は目的地に向かって、さらに全速力で走った。
待っていろシュー。
絶対に助けてやる。
だからそれまで――――――――!