第5話
いつもより長く感じた1日だった。
アテラに一日中振り回されたせいだろう。他に理由が見つからない。
周りにはちやほやされ、部活動勧誘やらいきなり告白してくる男子も.......
日が少し落ちてきたあたりだろうか、部活に入部していない翼は一人トボトボと校舎を出る。
「翼さーーん!!」
「ーーッッ!」
この子供のようにやたら高い声.......
背後を振り返ることもなく確証している。
「部活は何処に入るんだ?」
「翼さんとおなじところに入部したいです!」
「俺は入ってない」
「じゃあ私も入りません」
その後の会話は無く、気がつけば部屋にいた。
ただ、虚空を見つめて上向きにベットでーーー
「翼さん!!」
「ノックぐらいしろよ」
突然部屋に入ってきたアテラ。呆然としていて驚かない翼。
「ゲームしませんか?」
突然入ってきた理由がそれか…やれやれと思いテレビゲームの準備を淡々と始める。
ゲームは格闘ゲームであって.......
「とうっ!あたぁ!くらえゴットレクイエム!」
「お前攻撃単純だよな…」
正々堂々真正面からかかってくるアテラのキャラは、何とも避けやすかった。
「つーかお前さ、その幼女姿って......」