幸福の象徴
四つ葉のクローバーを見付けました。
幸福の象徴です。
でも、幸福になる前は不幸でした。
まだ三つ葉だった頃、傷つけられました。
とても辛かったです。
痛くて、怖くて、何もかもが嫌でした。
醜い自分が嫌いでした。
そんなある時、誰かが誉めてくれました。
そうしたら、皆が優しくなりました。
気付かないうちに四つ葉になっていました。
そんな私を、見つめる人がいました。
その人は、とても優しい目をしていました。
沢山のその他大勢のなかの私に微笑むと
優しく、そっと触れました。
それは、ほんの小さな触れ合いで、
ほんの小さな出逢いでした。
私は、その人の後ろ姿をいつまでも見送りました。
手首に線のあるその人と私はきっとよく似ているから…
願わくば、私がそう言われるように、
貴女に幸福が訪れますように。