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第4話。ちーとというもの。

読んでくださりありがとうございます。


いつの間にかPV49000オーバー、ユニークも6000オーバー

お気に入りも450件以上になってるんですけど。。。

日間ランキングも6位に!


順調すぎて少し怖い今日この頃です。。。

「父よっ! 馬車を買いましょう!」


「ソ、ソラ? 急にどうしたんだい?」


 まあ、途中の言葉をすっぽかした分、少し突拍子がなかったかもしれない。


「早く村に帰れる方法を思い出したんです。

 もし今日既に宿を取っていて、明日も叔父に会われるようでしたら明日で構わないんですが」


 そもそも、任せたというものの、それが何処をどう任せたのかも聞いていない。

 下手に弄ると危ないものなどは流石にないものの、歴史的価値の高いものは整理して売るなり何なりしないといけないだろう。

 いきなり粗大ごみに出される心配はないが、二束三文で買い叩かれる可能性は十分にある。


 それに、オーデ氏が何故この館を離れることになったか分からないが、装飾品や衣服、武器の類も幾つか残されたままだ。

 魔法陣をちゃんと解いていかなかったこともあり、価値のある品物が残っている可能性は非常に高い。


 万が一呪いの類のものが紛れていた場合、非常に面倒なことになりそうだということは今は黙っていよう。


「僕としては明日の昼ごろにでて、夜には到着する予定なんだけどそれでいいよね」


「はい。俺は付いてきただけですから、構わないです」


「うん。ソラが付いてきてくれたのは正解だったね。

 僕じゃきっとあそこまでの値段は引き出せなかっただろうから」


「とはいっても、今回は運が良かったとしかいいようがないんだけれどね。

 あ、そうそう。一度館の中にあるものをこちらで調べるから触らないように言ってもらえれば幸いなんだけど」


 考えながら話すと言葉がさらにおかしくなる。

 どっちかに固定するようにしたほうがいいな、やっぱし。


「僕も詳しくは分からなかったけど、一度専門家を入れたそうだったよ。

 10年以上、ここには人が入れなかったそうだから、魔術ギルドも関心があるらしい」


 あの爺さんならそうだろうな。と、なると入れなかった原因の究明とそれにかこつけての技術の盗み取りをやつらならしかねない。


「魔法陣を解除(ディスペル)したから入れないほうがいいと思う。

 俺がした、ということまでは分からないだろうけど怪しまれるのは確実だし。

 何より、知識財産の共有とか、そういうものを理解しようともしないだろうし」

 あくまで、知識の財産であり、知的な財産ではない。



 魔術とは昔から秘匿されるものらしい。

 昔の魔術師と交友関係のあったオーデ氏の館からそういった品物が見つからない可能性は低いだろう。

 ああいう輩はそれが他の人間のものでも自分たちの占有財産にでっち上げかねない。


 別に権力を有したいわけじゃないが、そういう一部の人間の勝手でつまらない独占市場を作られるのは正直面白くない。

 それは俺が日本の学生だったから思うだけかもしれないが、魔具のことを考えるとおそらくは正しいだろう。


 父や母には一度確認をする必要があるが、高々500程度の回復しかしないポーションだけであんなに動揺することはない。

 高レベルキャラであればあの程度飲んだうちに入らないし、中級でもがぶ飲み、あれをメインとするのが難しいのはそれこそレベルが10~20程度の初心者だ。

 特製ポーションと言う名前こそ聞き覚えはないが、それは俺が普段ポーションでは使わない果物を使い、バランスを調整したために独自の名前になっただけで、それこそ『レジェンド』で一番最初のクエストでナイフと一緒に渡される初心者用のポーションとさほど効果は変わらない。

 料金の高さにも引っ掛かりは感じるが、あれは大げさに言っているだけで実際はもっと安いだろう。材料もただ同然だし。

 俺が『レジェンド』最高峰の生産職プレイヤーの1人だったという自任はあるが、それがこの世界で通用するとも思っていない。

 村の人間のレベルはそんなに高くはなかったが、あんなに平和な村だ。ゲームで言えば始まりの村と言った所で、高レベルの人間は居ないだけだろう。


 そうであるのならば、これはギルドもしくは特定の個人(この場合の個人というのは商人か貴族のことだ)の起こしているものである可能性が高い。

 正直、魔王が復活することに対しての不安からの備えというよりも信憑性は高いと思っている。


 出来れば冒険者なり各生産ギルドからの情報を集めたいが、それは手段を用意しなければならないだろう。


「うーん……。安全の調査のためってことも言ってたし、ソラも見落としている部分もあるかもしれない。

 僕としては協力しても良いかなと思ってるんだけど」


 っと、確かにそれは一理ある。あくまで俺は最後の魔法陣が設置されている部屋以外は正規の手段で入った。

 それ以外の方法で入ろうとしたらどうなるかは試していないし、全ての部屋に入ったわけでもない。

 家族がちょっとした間違いで傷ついてしまうような家にはおちおち暮らしていられない。


「試してみたいことがある。それが成功したら、ということで」


 諸悪の根源は魔法陣にあるんだ。なら、それを利用してやれば良い。

 父上がまた何故か引いているが、その原因は分からない。




「フランク。見積もりは出来たかい?」


「ああ。損傷箇所は思ったよりも少ないし、補強もほとんどいらない。

 このまま使うなら5日もあれば暮らせる位にはなりそうですよ。

 義兄さんの要望通りに手を加えても10日ばかりと言ったところですね」


「思ったよりも早いね。なら、それでお願いしたい。今日はまだ工事はしないんだろう?」


「もうこんな時間ですからね。義兄さんは宿はもう取っているんですか?

 もしよければ、うちに泊まっていきませんか?

 シエッタも義兄さんに料理を振舞いたいと言っていますから」


「残念だけれど、宿は既に取っているからね。夕飯だけお呼ばれしようかな。

 僕たちは荷物を宿においていくから、フランクは先に行っていてくれないか?」


 残念そうに話す父。何時の間に宿の手配までしていたんだ、とか疑問は残るが、そこはそこ。

 俺としても否はないし、父が俺に都合の良いようにしてくれているんだろうと当たりを付け感謝する。


「久しぶりに夜通し義兄さんと飲めると思ったんですけどね。またの機会ということで」


 明日も仕事があるって言うのに夜通し酒盛りか。

 それは酒に強いと言うことだろうか、もしくはサボタージュ公言だろうか?

 まあ、仕事さえしてくれれば俺はどっちでも構わないんだが。


 どこか拗ねたような叔父の後姿を眺めた後、俺は元々魔法陣があった場所とは違う、鍵の掛かったままの部屋に向かうことにした。


 父は、悪いが留守番だ。

 魔法陣が発動している以上、害がないのは分かっているが、誰かがもし来たときにお引取り願ってもらわなければ困る。


 元の部屋にしない理由はただ1つ。

 あの部屋にはもう魔法陣が残っていないことを見られている可能性が高いからだ。

 もし、叔父がそれを見た場合は不審に思うだろう。

 魔法の発動は、この世界の魔術の体系上、ある程度認識できるようになっているものが多い。

 そうである以上、10年以上この館を守り抜いてきた魔法陣が消えて、また復活しているのはあまりに不自然だろう。


 そのため、若干手間は掛かるが新たな魔法陣というアリバイを用意することにした。


 既に鍵は入手済み。内開きということもあるが、これ以上壊したりスキルを使うのはあまり好ましくないだろう。


 決して、俺の趣味で探し回ったわけではない。


 ガゴン! と重い音とともに鍵が開き、ギギギ……と随分重い音と、実際に重い扉を何とかして押し開く。


「吹く風は翼を成す。我が背にその翼を宿せ。空を舞う自由を。『飛空(フライ)』」


 開いた後は身体を浮かせる。重厚に積もった埃の上に足跡を残さない配慮だ。


 10年の埃がこの部屋にないというのはどう考えてもおかしいし、真新しい足跡が残っているのはさらにおかしいだろう。


 幸いにもこの部屋においてるものは簡素で崩れかけた平台と申し訳程度に置かれた椅子のみ。

 貴族の家にしては不釣合いだが、元々おいてあったものを出るときか何かで処分してしまったんだろうか?


 どちらにせよ、都合の良いことには変わりない。宙に浮いたまま、俺はメニューを呼び出し、スキルウィンドを立ち上げる。


『レジェンド』でスキルを使うときは3種類手段があった。

 1つは、この世界で詠唱術と呼ばれるもので、希望のスキルを思い浮かべるとシステムが起動、そのスペルをウィンドに表示、後はそれを唱えるとSPかHPあるいは両方を消費してスキルを発動する。

 前衛である騎士や侍などに代表される剣や鈍器、或いは格闘技を使うスキルは威力が薄い、或いは1対1で詠唱は短いもの。対して俺のような大量の敵を狩るのに向いた後衛用のスキルは長く、複雑なものが多かった。


 それと、もう1つ。変化などもそうだが、スキルパレットと呼ばれる専用のツールで造形し、それをストックして任意に発動させる。

 魔法陣は『レジェンド』ではそういった役割を持つものだった。


 あともう1つ、必要条件を満たせばスキルが発動するものもあるが、それは今は関係ないから良いだろう。


 ともかく。魔法陣はスキルパレットに書き出されたものをここの床に転写すればいい。

 幸いにも攻略情報として有効な魔法陣は出回っていたし、クランメンバーにもそういったことが好きで戦争時に役立てるように、と開発したものを幾つか共有されているものもあった。


 その中で中々使えそうな魔法陣を見つけたので、それを組み合わせて一度魔法陣を張ることにする。

 効果としては、この陣を張られた建物が傷つけられそうになった場合、それを無効化するもの。

 そして、建物に入ることを許可されたもの以外が許可された人間以外と近づこうとする場合、行動範囲の制限と移動速度のマイナス補正が入るものだ。

 どちらも戦争中にクランハウスが攻撃されるのを防ぐためクランメンバーが作り出した防犯魔法だ。

 それも、魔法陣に込められた魔力に基づく防御力を上回った時点でダメージは通るんだが。


 そして、さらに特殊スキル『促進』を使う。

 これは魔術ギルドのギルマス爺さんに言われたことへの対応だ。

 このスキルは物を成長させる。させると同時に、劣化させるものでもある。


 それを『レジェンド』で有名にさせたのが、やっていたプレイヤーの中では有名な召喚術騒動だ。

 ある日の戦争中、召喚獣を呼び出していたあるプレイヤーがあまりの時間の掛かり具合にイライラし、何の気はなしにその召喚陣に促進のスキルを使った。

 通常であれば、下手したら戦争が終わっても召喚は途中で召喚陣を打ち消されるか、ほぼ最後になってようやく現れるような使い勝手の悪いものだ。その分、運用次第では状況を逆転できるのだが。


 その結果、どこかの赤いやつの如く、通常の3倍のスピードで召喚された召喚獣の存在を良いことに、事もあろう事か、敵味方それぞれ行使できる最大の召喚をしやがった。

 その結果が、ぶっ飛ばされる前衛、逃げ惑う後衛、そして世界の終わりを体験したかのような呆然とした初心者たち。最後は5m級のドラゴンが入り乱れる、怪獣大決戦のような地獄絵図を見る羽目になった。


 戦争終結後、当然町は壊滅。外にいたNPCは全て姿を消し、クランハウスは全て消滅。

 そんな惨事を目の当たりにした運営側により急遽緊急メンテ、当たったパッチにより召喚陣が促進の効果を得ることは出来ず、事態は収束した。


 爺さんは言った。出来上がったばかりの魔具は魔力が固定し切れていない、と。ならば促進してやればどうなるか。


 結果は……正直分からない。全力でかけたから若干魔法陣から出る光が淡くなった気がするが、10年にも渡って効果を発揮したらどうなるか試したことはないからな。


 それに、ギミックを仕掛けているからまず間違いなく安全だろう。


 あとは改めて盗難防止と人払いの魔法陣を組めば良い。


 今はあくまで、この家に仕掛けられていた魔法陣があるということを認識させれば良いだけの話だ。


 魔法陣が発動されていることを確認すると、重い扉を閉め、鍵をかけ玄関ホールへ戻る。




「思ったよりも時間が掛かったね。さあ、急ごう」


 玄関ホールで迎えられた父に急かされ、一路中央通りへ。

 昼散策したときと違い、薄暗いが屋台が立っている。

 簡易で組まれているであろう屋台からはランプの光と物を焼く炎が光源となっており、喧騒とものの焼ける匂いで独特な雰囲気をかもし出している。

 酒に酔ってるおっさんもいるし、仕事帰りなのか食事をしながら楽しそうに話している集団も居る。


 そんな屋台を横目に進む先は、外へ光と人があふれ出すほど混雑している3階建ての建物だ。

 2階、3階は窓が多く、ほとんどの部屋がカーテンで閉じられているところを見ると、宿屋兼酒場なのだろうか。朝や昼はさらに食堂を兼ねているのかもしれない。


「やあ、トニーさん! 遅かったじゃないか!」


「すまない。部屋はまだ開いてるかい?」


 父に気づくと、男が近寄ってくる。男はペティトアルトらしく、小さな身体に少しだけ尖った耳をしている。……顔は、うん。仲良くなれそうだ。


「ああ。今日は……そうだったな、連れがいると聞いていたが、ツインの部屋でいいんだな? 1泊朝飯つきで銀貨2枚と銅貨50枚だよ!」


 そんな失礼なことを考えているといつの間にか泊まることで決着しており、案内してくれる男に慌てて付いていく。




 部屋に荷物をおいた父は(俺の荷物は元々全てアイテムボックスの中だ。子供が荷物を持っていなくて不審には思われないが、大人がそういうわけにもいかないため父は普通に荷物を持っている)そのまま俺を引き連れまた外に出る。また中央通りを抜け、今度はあまり明るくない通りをランタンを持って歩く。

 ランタンの中には小さな蝋燭が入っており、これが光源で家から漏れる明かりもあまり明るくない。家の中に入ればまだ多少はましだが、ガス灯すらないこの世界では仕方ないだろう。


 ただ、夜暗い森の中などを歩く場合はどうするんだろうか。獣は光や炎を忌避するが、モンスターはそうではないだろう。そんなのと対峙した場合、そういったものは邪魔な気がするんだが。




 そんなこんなで付いた先は2階建ての家だ。

 大きすぎず、かといって小さいわけではない3,4人で暮らすならちょうど良い大きさの家だ。

 特に表札などは見えないが、ここがフランクとシエッタの家なのだろう。

 少し背は低いが堀に囲まれた家に入るために門扉を開き、扉をノックする。

 それを見て、チャイム押さないのかと思ったが、同時にこの世界にチャイムなどあるはずもない事を思い出す。

 家ではチャイムを鳴らさないし、村でよく行くのは村長の家くらいだ。チャイムどころかノックをすることもなかった。


「ようこそ我が家へ、義兄さん、ソラ。今日はゆっくりして行って下さい」


「うん。お邪魔するよ、リーゼ。元気だったかい?」


 父の目線の先にはおどおどとフランクの腰にぶら下がってる、何かしら?


「リーゼ、ちゃんとお客様に挨拶なさい」


 叔父は苦笑し、抱きつき人形に話しかけるが、それは何がいやなのかふるふると首を振るだけ。


「……リーゼです」


 やっとそれだけ言うととたとたと奥へ逃げていく。


 俺、嫌われてる?


「すまない。少し人見知りなところがあってね。ソラを怖がっているわけじゃないからあまり怒らないでやってくれないか?」


 叔父の苦笑の色が強まる。顔に出ていたのだろうか?


「あの子は、いとこ?」


「ああ。俺の娘でソラの2つ上でリーゼというんだ。仲良くしてやって欲しい」


 そうか、フランクとシエッタの娘なら俺とは4親等、つまりいとこに当たる。

 しかも2歳年上なら11か12と言うことだろう。

 その割には随分とおずおずとしていたが、人見知りならそれは仕方ないのかもしれない。


「分かりました」


 とりあえず首肯はする。こっちで生まれて、ずっと同年代との付き合いはない。

 妹こそ出来て溺愛はしているが、家族であり同年代とはいえない。

 ここまで大きな町ならそのうちそれなりに人間関係も構築できるだろう。




「ソラの口に合わなかったかしら?」


 挨拶も程ほどに振舞われた料理を食べている最中、雑談に耳を傾けているとふとシエッタの言葉が耳に入る。


「……そんなことないです。村で食べたことないものたくさん、美味しいです」


 それは事実だ。おぼろげにしか調理法が思いつかない料理が多く、最初はおっかなびっくりだったがかねがね料理は美味しい。

 やはり薄味だったりするが、あまり大味だったり濃いよりはましだろう。

 ただ……もう少し早く製法が出回らないものか、そう考えているだけだ。


「そう? 何だかパンを食べてるときだけやけに苦い顔してるけど、失敗しちゃったかな」


「ああ、それは仕方ないよ。ちょっと前に村で新しいパンが作られるようになってね。

 固いパンはこれはこれで美味しいんだけど、子供の口には少し合わないようだから」


 そうフォローにまわってくれるのはやはり父だ。いや、固いパンが嫌なんじゃない。固い上に、味がほぼなくて、ぼそぼそしているのが嫌なんだが。


「新しいパン? お義兄さん、そんなの私初めて聞いたわ」


 となると、商人が仕入れたであろうレシピは何処に流れているんだ?

 ここに来るまで町を歩いたときに幾つかパン屋らしい店は見つけた。

 ただ、昼の食堂でも、出店でもパンは固いまま。俺が作った……とまでは言わないが、あのパンには届かない。

 そうなると、あえてどこかで止まっている可能性がある。

 一月程度で爆発的に広まるとは思っていないが、噂にもなってないのは平民の口にする機会がない状態になっていると言うことだろうか。


「酵母? だったかな、そんなもので生地を膨らませて焼いたパンなんだ。柔らかくて美味しいんだよ」


「食べてみたい……」


 そうもらしたのはリーゼだ。やはり固いパンは嫌なんだろう。

 きらきらした瞳でそれを考えているであろう表情は可愛らしい。


「伯父さんたちは暫くしたらこっちに越す予定だから、その時に振舞ってあげるよ」


 父の言葉で自分が喋ったことに気づいたんだろう。真っ赤に頬を染め、少し涙目になり俯いた。


「……父、女の子を泣かせてはいけません。……これはお近づきの印としてどうぞ」


 アイテムボックスから飴を2粒取り出し、渡す。

 ポケットに手を突っ込んだのでポケットから取り出したように見えるだろう。


 紙で包んだそれは蜜で作ったものだ。

 固形化するのが少々面倒だったが、魔法を使い無理やり作ったもので練成ではない。一応料理だ。微妙なラインだが、分類をあえてするならそれになるだろう。


 水あめがあれば簡単に作れたのだが、砂糖は高級品。

 手軽に手に入れられるものではなかったので仕方がない。


「……これは?」


「飴です。甘くて美味しい。でも飲み込むと喉に詰まるので、舐めるのがお奨め」


 もしかしたら飴はある程度流通しているかもしれないが、見る限りではそういったこともないようだ。


「ありがとう、ソラ。リーゼ、ソラにお礼を言って。それと、ご飯が終わった後に食べるんだぞ?」


 今すぐ食べたそうなリーゼを止めるフランクは教育に厳しいのかもしれない。

 それは良いことだ。


「……ありがとう、…………ソラ、ちゃん」


 空気が止まった。……今、なんと言った? いや、ありがとうはいい。

 別に言われなくたってそれは構わない。だが、問題はそっちじゃない。


「……………………ソラちゃんとは一体何のことを指すのでしょうか?」


 何とか言葉に出せたのはそれだけだ。


「…………名前、ソラ……じゃ、なかった?」


「……ええ。確かに名前はソラですが」


「なら……ソラ……ちゃん……」


「……叔父上。貴殿のお嬢様は誰にでもちゃん付けなのでしょうか?」


 子供は色々敬称を間違ったりするしな!


「あー、そっか。俺も事前に義兄さんに話を聞かなきゃ間違えてたな。リーゼ、それは男だ」


 それって言うな。


「…………こんなに、可愛い……の、に?」


 これは呪いだ。俺が前世から引き継いだ呪いに違いない。

 黒髪や黒い目はいい。前も染めずに通したし、こっちは気に入っている。

 親の先祖に黒い髪や黒い目の人間が居たと言う話から違和感をもたれなかったし、別に構わない。

 だが、何故この顔がそのまま取り残された? 前世、何度生まれる性別を間違えたとか、口調さえ良くなれば付き合ったものを、と同性に言われたことか。

 それが嫌だったから俺は只管に荒っぽい口調にしたし、服とかもリアルではあまり人が選ばないようなものもあえて選んだ。いや、普通に選んでも例の件の関係上まともなものにならなかったんだろうけど。


 とにかく、これは呪いだ。鏡を見るのも嫌になるし、男らしいイケメンが嫌いに思うほど俺の顔は嫌になる。


「気にしてるみたいだから、あまり言わないであげて欲しい。伯父さんからのお願いだよ」


 フォローはありがたい。ありがたいが、今はあまり聞いていたくないものな気しかしない。


 小さく頷くリーゼの姿は見えたが、今は食事をして口を動かそう。


 アレ……? こんなにこの肉しょっぱかったっけ。





 食事は途中から喉を通らなかった。きっとパニーニらしきものがまだ消化し切れなかっただろう。


 決して、思わぬダメージのせいじゃない。そうじゃないはずだ。


 ちらちらと俺をリーゼは気にしているようだったが、先に軽く食事をしたからだといっておいた。


 嘘ではないし、別にリーゼが気を病むようなことはない。


 まあ、久しぶりに言われたから若干動揺しただけだ。最後に言われたのは、悪友がノリで告白してきた時だ。まあ、ぼこって沈めたんだが。


 この世界は服装がシンボルとして強く出ている。制服はもちろんだが、男はシャツにズボン、女はブラウスにスカート。

 その上にローブを羽織れば魔法使いだし、皮の鎧でもつければ戦士としてみなされる。

 女性でスカート以外を身に着けるのは冒険者か特殊な職の人間だ。子供なら制服でもその特徴は現れている。

 だから俺はそれを破るつもりはないし、むしろそれを押し通している。


 外の空気を吸ってくると伝えて家の外に出ると、見上げる空は満点の星が広がっている。

 前世と違って空気の汚染がほとんどないのか、空ははっきりとした光の点を数々と作り、まるで空が近くなったように思える。


 前の世界では、いくつもの開発により古来の化石燃料、核、バイオマスから次世代エネルギーと呼ばれるものに転換した。とはいえ、そのダメージは酷く空はこんなに澄み渡っていなかったし、デブリが幾つも飛来し、流れ星ならぬ流れデブリが毎日星に向かって流れていた。

 光害も町の中では酷かったから、むしろ流れデブリくらいしか見えなかった。


 便利さを求め、追求した。それゆえのVR、それゆえの技術。

 そんなものがなくてもこの世界では生きていける。

 そう認識できたのは良いことだったんだろう。


「ソラ、そろそろ帰るよ」


 空をぼんやりと眺めていると後ろから父の声が掛かる。

 振り向くと、父にフランク、シエットとリーゼもいる。

 父の頬が赤いが、飲みすぎだろう。食前酒も飲んでいたし、食べながらも飲んでいた。


「……ええ。そうしましょう」


「ソラ、また今度会いましょう。次は姉さんも一緒にね」


 見送ってくれる一家に軽く頭を下げる。


 暫くしたらまた会えるようになるだろう。

 無礼なのはもってのほかだが、たまに会う親戚ほど面倒な対応はしなくても平気だろう。



「ん?」


 宿へ戻ろうと歩き出そうとしたとたん、裾を引っ張られる感触に、再び振り返る。


 振り返る先に見えたのは銀。光沢のあるそれは、夜のあまり多くない光源も跳ね返すほどのきらめきを持っている。

 とはいえ、夜、急にそんなものに袖を引っ張られたくない。

 この前失敗したネックレスの恨みか? と思ったがすぐ下に視線を動かすと赤くなった顔がある。


「……あめ、ありがとう……」


 どうやら銀の正体はリーゼらしい。目を見て礼を言うのが恥ずかしいから俯いてたのか?

 それにしても随分と距離が近い気がする。


「いえいえ、美味しく召し上がってもらえるなら何よりです」


 料理は美味しければ美味しいほどいい。

 まあ、今回のものは料理というものですらないのだけど。


「……でも、あんな甘いもの初めて……」


「喜んでいただければ幸いです。……またお会いしたときは何か用意しますね」


 次はシフォンケーキでも焼いてみようか。型は……適当に銅板でも作って変形させれば良いか。


「……楽しみにして、る」


 嬉しそうに笑うリーゼの手をとりそっと裾から外す。


「では、その時を楽しみにしていますよ」


 何故か顔の赤みがました気がするが、気のせいか? 夜は寒いし、あまり長居をするのはまずそうだ。





 戻った宿屋で(名前は『旅人の止まり木』というらしい)改めて落ち着けた。

 今日は色々とあったし、親戚とはいえ初めて会った人々と食を共にする。

 俺はそこそこに友人もいたし、その家に招かれることもあったがそれでも緊張はする。

 荷物もないのでそのままベッドに倒れこむ。


「ソラ、疲れたかい?」


「……ええ。慣れないことをすると中々に。……風呂入りたい」


 この宿に風呂はないらしい。

 冒険者を対象としているため、部屋の広さはそこそこだがそのためか風呂に入ると言う習慣はなく、汗を拭いたり水浴びをしたりというのがこの宿では精々だそうだ。

 いや、上下水道が発達しているこの町でも全ての家で風呂に入れるわけではないそうだ。

 フランクのところにもなかったし、一部の貴族や大商人に病院、あとは学園の寮にもあるそうだが。


 それは俺が風呂に入りたいと要望したことが先ほどの食事時に話に上がり、得た知識だ。


 基本は汗を落としたり、垢すりで垢をこすり落としたりする程度で、後は貴族が香水を使って体臭を誤魔化す。この分ではサウナもなさそうだ。とも思ったがそうでもないらしい。


 隣国の『ミミネフィスア』ではサウナが一般的だし、風呂と言えばサウナらしい。ただ、こちらも毎日入ると言うことはせず、2~3日に一度程度らしい。


 ちなみに、村では上下水道の整備などされていなかったからあるはずもないと元々諦めていた。


 奇抜な発想を持つ俺が面白いらしく、あれこれ質問が来たが適当に誤魔化したのは反省しなければと思っている。


「それは暫く我慢してもらえるかな。……さて、それと馬車が欲しいと言っていたけどどうするんだい?

 帰るには必要だけど、個人で買えるようなものは揺れるよ?」


 まあ、そっちも話しておかないと駄目か。


「馬さえしっかりしておけば車本体は俺が作るのでどうでもいいんですが、買ったという証拠が必要なので。

 後は、馬と車に軽量化の魔法を使えば済む話……ちなみに馬と馬車の相場は?」


「本当に乗るだけなら、そうだね……確か、金貨20枚くらいで買えるらしいけど。

 どうやって車を作るんだい?」


「木材は加工済みの丸太20本程度はありますので、それを利用して、車輪とサスペンションは鉄鉱、あとは皮と布があれば内装と防水素材に加工できるのでそれを購入すれば、それなりのものは出来ると思うんですが」


 車輪を鉄鉱だけで作ると強度は心配だが、『レジェンド』でも使われていたし、乗れていた。

 最悪布がなくとも問題はないだろう。乗ってきた馬車にも屋根は付いていたが防水対策はほとんどしてなかったようだし。皮はなめしたものがどこかで売っているだろう。


「ソラ、うん。そのままで良いからよく聞きなさい」




 父曰く、俺はおかしいらしい。


 それだけにまとめると俺は異常者の扱いだが、まあそう大きく変わらないらしい。いや、酷くね?


 普通は馬車なんて木を乾燥させるところから始まり、一部には金属は使うが、ほとんどが木製。

 しかも幌馬車が一般的でそれさえ行商へ行く商隊用に大商人が何台か買うのがやっとだとか。

 それを布だの金属だの使おうとするわ、丸太を加工済みだというわ、この世界の職人にそんなことは出来ないと。

 まあ、商隊用のなら貨物車だしそれなりに耐久度と大きさが必要になるからそんなものかなと思ったら、それだけじゃないそうだ。

 作れる職人がそもそも少なく、年間に製作される絶対量自体少ないとのこと。

 そのため乗合馬車や辻馬車も高い料金で運行されているらしい。

 ちなみに乗合馬車はバスのようなもので、辻馬車はタクシーのようなものらしい。


 そんなものを前の練成のように作れる人間はこの世界にはいない、と言うのが父の主張らしいが。


 確かに馬車を作る必要生産スキルレベルはそこそこ高いが、高々30程度。

 他の職人との兼ね合いもあるから一般的には作ることは出来ないだろうが、王族や貴族のお抱え鍛冶師の中にはそれくらいいるだろう。


 つまり、父が言いたかったのは大事になるからあまり多用するなと言うことだろう。


 だが、この程度は石臼を作るよりは成功確率高いしレベルも低いんだよな。

 ちなみに石臼の要求生産スキルレベルは50。石の素材自体は何でも良いが、成功確率がだいぶ低くなるんだよな。


 ついでに、『レジェンド』の錬金や鍛治はどんなに高ランクのものでも最低5%は成功となる。

 でなければ最高のステータスでも成功確率0%以下のものは多かったからだ。

 物によってはこの前行った生産とは違う生産確率を持ったものも少なくない。


 そして一番難易度が低い馬車は要求生産スキルレベル15の軽装馬車(バギー)だ。


 これくらいであれば、大量生産は鍛冶師が少ないというならできないだろうが、素材さえあれば1日1台は出来ると思うんだが。


 と、父に言ったらまた呆れられた。

 錬金術や鍛冶は、魔法のある世界にも関わらずそれはスキルではなく物理的な工程をもって作るらしい。

 村の工房でも魔法を使うことはなく、炉を使って金属を溶かし、鋳型で固めたものを加工する。

 それにだって原料を使っても不純物が多く、物によっては材料そのものを無駄にしてしまう可能性すらあるらしい。


 せっかくの魔法のある世界なのに、何で便利な方法をとらないのか。

 魔術ギルドや王族の横行か?


 だが、まあ今回は仕方ないと諦めて欲しい。

 これが遊びに来ただけならともかく、住まいを探し、引越しもしなければならない。


 住まいは見つかった以上、引越しは確定だ。

 母の想いがどれだけあの家に篭もってるかは未知数だが、全ての荷物を運ぶわけではないだろう。

 ただ、かといって何の荷物も運ばず引っ越すわけにも行くまい。


 なら、辻馬車を利用するわけにも行かないし、何よりもレニをあんな揺れる馬車などに乗せられるわけがない。


 そんなわけで、ワゴンあたりを作ったうえで魔術による支援をかければだいぶ揺れも収まってくれるだろう。

 ちなみに、ワゴンは車ではなく4輪の大型荷馬車のことだ。


 そう必要性を説いていると父もようやく納得してくれたのか、明日に響くと悪いからという理由で今日はもう休むように言われた。


 父はずいぶんと疲れている様子だったが、父も慣れない交渉で疲れているのだろう。





 知らない天井だ、とおきまりの言葉を吐いて目覚めたのは……何時かは不明だが、明るいから朝だろう。

 家と同じような木の天井のため、正直あまり知らないという感覚はないんだが、そこは言わなければならない言葉だと思っている。


 隣のベッドでまだ父は寝ているが、この世界の朝は早い。普段は空が白み始めるころには活動が始まっている。

 なら、顔を洗って歯を磨くことくらいは先にやってしまおう。

 出来れば身体も洗いたい。風呂に入れない以上、そのくらいはしておきたい。

 一応書置きだけしておけばいいか。顔を洗ってきます、と。

 アイテムボックスからタオル代わりの擦り切れた布、口を濯ぐ木で出来たコップ、それと楊枝を取り出す。



「お兄さん、顔を洗いたいんですけど井戸は何処ですか?」


 一階にまで降り、目のあった従業員らしき男に話しかける。

 従業員だと思ったのは昨日のペティトアルトの男と同じエプロンをしていたからだ。

 間違えても多少の恥をかくだけ。聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥だ。


「それならあそこのドアを開けてすぐのところだよ。井戸は危ないから気をつけるんだよ」


 ありがとう、と軽く頭を下げ、教えられたドアを開く。

 そこには、まあ言われたとおり井戸と、それと小さな物置がある。

 まあ、物置に用はない。これが1人用オフラインRPGであれば好きなだけ物色しアイテムを探すところだが、今それをすると盗賊になってしまう。

 盗賊には人権がないらしいし、そんなことをするつもりはない。


 桶には水が汲まれていなかったから、井戸に桶を投げ入れ、水を汲んで引き上げる。……引き、上げ、……れない。

 流石子供の身体。流石STR1は伊達じゃない!

 以前の俺なら容易く出来たことが今は出来そうにない。

 これだと『レジェンド』での主力装備だった銃も使えないんじゃないか?


 苦労して何とか水を汲むと、近くにあった小さな桶に移し変える。


 これはあくまで顔を洗って歯を磨くだけの水だ。水浴びをしたり身体を洗うのはまた後になる。

 まずは冷たい水で顔を洗い、眠気を飛ばす。井戸の水は異常に冷たく、目を覚ますには最適だ。

 飲むには硬くてあまり好きになれないが、お茶にして飲む分には大丈夫そうだ。



 顔を洗い、歯を磨き部屋に戻ると、父が起きていた。


「おはよう、父」


「おはようソラ。今日は早いんだね」


 父が今日は遅いだけだと思うんだが。疲れていたんだろうから仕方ないだろう。


「父も顔を洗ってくると良い。その後は……昼食?」


 太陽(そう呼んでいるだけで別の読み方があるらしい。神に祝福された何たらがどうたらしたとかという長ったらしい名前があるが覚えていない)の高さは既に頂点に差し迫っている。

 どうやら昼近くまで寝ていたようだ。

 空腹具合も程よい感じになっているし。……そういえば、朝ごはんだけ宿代に含まれているはずだ。食べ損なってしまった……。




 朝の分を取り戻すかのように注文をしようと意気込んだはいいが、やはり出てくるのは調理法の壁。

 前半の食材名が分かる分、食べられないものや苦手なものを引く可能性は低そうだが、どういった料理があるか分からないのが非常に困る。

 父もいつも同じものしか注文しない分、調理法にまで目は向かないそうだ。


 何故父が同じものしか注文しないか、というのには理由がある。

 父は簡単な単語の読みと自分の名前の書き取りしか出来ないからだ。

 それでも母は自分の名前の読み書きも出来ないため教養がある部類に入るらしいが。


 結局、目に付いたものがどんなものか聞いた上で料理を注文することになったのだが。


 リーバ草のコトレットとグラーンのポエミグラそしてパンがテーブルに並べられた。

 日本人としては悪夢のような意味不明な名前だが、日本語に直すと

 リーバ草のサラダ、グラーンの卵とじ、とそれならそういえよ! と思わず全力で突っ込みたくなりそうだ。

 リーバ草はほうれん草のような草で、ゆでたリーバ草をメインに幾つかの野菜をカットしてドレッシングであえてあり、グラーンは川で取れる魚で、それを内臓を取り骨も抜いたものを辛く煮て卵でとじたものだ。パンは相変わらず固いものだが、それも今日までだ。何とか我慢は出来る。


 案外食感が軽かった魚も俺の頭の大きさ以上もあるサラダボールに入ったサラダも2人ではペロリと食べ上げ、食後のお茶を楽しいんでいた。


「父、この後は馬車を買いに?」


「その予定だよ。その前にもう一度家を見に行きたいんだけど、いいかな」


 頷き、それを持って答えとする。


 長ければ10数日こっちには来ないんだ。母の都合次第ではもっと伸びるだろう。

 それまでにもう一度見て母に相談するつもりなのかもしれない。

 俺もあの館は気に入りそうだ。ただ住むだけではなく色々と改造できそうだ。

 建築基準法があるのかどうかは分からないが、こっそりと部屋を色々と弄ってみるのも楽しいかもしれない。


 だが、その前に魔術ギルドがどういったやつらかは見極める必要がありそうだが。

 今日の朝の時点でフランクから許可の話は伝わっているだろう。

 それでやつらが単なるハイエナなのか、あるいは多少は信頼できるかどうかは分かるだろう。




実は『男の娘?』だった主人公!

この設定が後に生きていくのかは未定です。

……もっとふらぐを有効活用できるよう頑張ります。


突っ込み、評価等ありましたらお願いします。


2011/9/12

脱字の修正を行いました。 あさるとかん様ご指摘ありがとうございました。

2011/9/13

誤字の修正を行いました。 bogusmonster様ありがとうございます。

事情により種族名を変更しました。海松房千尋様ご指摘ありがとうございます。


2011/9/16

加筆修正しました。


2011/9/28

加筆修正しました。暁闇さまご指摘ありがとうございます


2011/9/29

誤字等の修正をしました。ごるば様ありがとうございます。


2011/10/4 修正しました。まーやさまありがとうございます。

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