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「ところで本家のご令嬢の匂いに神格めいたものが混じったようだ。あれはその身に神を得た状態だぞ」

「お前もそう思うか」

今まで大人しく弄られていた、年頃の娘とは打って変わって惣領の顔つきになる。彼女とて当主になる為に血の滲むような努力を得て今があるのだ。そしてそんな彼女だから仕えるに値する。私が認めた主に木偶はいない。

惣領は深い溜息をつくと、腕を組んで項垂れた。太刀打ち出来ないこの現状に頭を抱えているのが見て取れる。

「一番の問題は、彼女が本家筋の神に懸想しているところだ」

「今までとは勝手が違うな。まぁ理解出来なくは無いが」

本家筋の神は、目を付けた相手に自ら名乗らせる事で神隠しにする。彼自身が名を問うた時に、そのような呪詛を込めるのだ。しかし今回は攫うこと無く神気を流し込んだ。一種の唾付け、牽制も含むだろう。

その回りくどいやり方に、心当たりが無いわけではない。元より本家の令嬢は桁外れな霊格の高さ故、軽い呪詛ならば平気で弾く。そのせいか異例な程に染まらない。物事の見方が余りに大局的であるが故に、何事にも冷静な神に近い目で物事を見る。

そんな彼女でさえ神気を受け入れることで、契約が成立してしまった。あれはどちらか一方が契約を破棄したら、破棄した側に呪詛が巡る仕様だ。並の呪解よりも極めて厄介だぞ。

「別に幸せならそれで良いよ。でも彼奴を傍に置き続けるなんて。どうかしてるとしか思えない」

「君にとってはそうかも知れないな」

私は気まぐれな彼が起こした過去の事案に思いを馳せ、黙って目を閉じた。

次回!! ちょこっと過去編が登場します!!

今後のことも考え、少し加筆しました。


最後の式も決定したので、今幸せです(・∀・)

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