プロローグ
更新頻度はゆったりとやってます!
大体あと半年ぐらいかけて完結させようと思ってますm(_ _)m
ぜひ応援のほどお願いします!
「そこまでだ、レノン」
そう男は言った。その男は口にタバコをくわえており、そのタバコはゆるりと煙をあげている。
「ふふ……」
不気味に笑うレノンと呼ばれるその男は、シンプルな絵がプリントされている白のロングティーシャツを着ている。
そして青いジーパンといったラフな格好をしている。
「笑ってる場合じゃねーさ。お前はもう追い詰められてる。俺らが十年間追い続けた史上最悪のクソ野郎だしな」
タバコを吸う男がそう言った。
「やっと追い詰められましたね。まったくどこまで世話かけさせりゃ気い済むんだかぁ。とりあえず一発キンキンに凍らせときましょうか?」
そうもう一人そこにいた男が言う。その男の右手は凍りついていた。
「ああ、だが大丈夫だ。お前は今まで頑張ってくれたんだ。特に色々とお前には世話かけちまったからな。だから大丈夫さ。俺がこいつを捕まえる」
「そうっすね!最後の華の舞台はやっぱ隊長に飾ってもらわないとっ。ほんとにお世話なりっぱなしっすよ!」
「ふっ……」
急にそのラフな格好をした男は不気味に鼻で笑いだす。
「笑ってる場合じゃねえ。ここはな、俺らが仕込んでおいた、転成力と魔術を全て無効にする完璧な魔法陣を張っているんだ。俺ら魔術警察を除いてってことな。だから、いいか? 分かったら、とっととその魔力檻の中に入ってくれよな」
男はくわえっぱなしだったタバコを、一度口から外しふーと煙を吐く。
「ふふ……。あなたはやはりなにも分かっていないようです。あなた方が、なぜ私を十年もの年月を費やしてもなお捕まえることができないのか。やはり低能なんですよ、あなた方は」
「くだらんこといってる場合じゃねえぞ。はやくしねえと俺の堪忍袋も切れちまうぜ?まあ、とっくに切れてるけどな……」
男はくわえているタバコがほとんど短く、熱く感じたのだろうか、舌をちっと鳴らして元通りに“生やした”。
「そうですか、では、これをみてあなたはどう思います?」
――と次の瞬間、男のくわえていたタバコの火が消えた。
(なに、まさか、そんなはずはない、魔術か?いや例え魔術を使えたとしても、この場所では使えない。しかしなぜ、どうやったんだ……)
「――ったく」
男は腹立たしく、タバコに唐突に火を点けた。
だが、隊長と呼ばれる男はとっさに嫌気を感じた。そして、急いで振り向く。
そこには……そう、さっきまで後ろで構えていた他の隊員が全滅していた。
大量の血を流して……。
そして、横にはさっきまでしゃべっていた最愛の後輩が、裂けている腹から大量の血を流し倒れていた。
「お、おい!しっかりしろ!」
「残念ですね……。そんな大好きな子供すら助けられないとは、はは」
「そんな……。おまえは、死ぬときは一緒って……、そう誓ってやってきたろ……。なのになぜ……、お前がいなけりゃ俺はどうすりゃいいんだ!」
男は、タバコだけは口から離さなかった。涙を大量に流しているというのに。このタバコは、可愛がった後輩がお守りがわりにくれたタバコであった。
「――ふざけやがって……、その狂気さはどこからきてやがる、てめえだけは、てめえだけはぜってえ許さねえぞ!!レノンっ!!」
男は、体のまわりにドッと大量の炎を“転成”した。
「ははっ、これは狂気などではありませんよ。ただの趣味です」
「うらぁぁぁぁぁ!!!!」
男は炎を前へ一気に放った。
「ばかが……」
狂気男がそうつぶやく。炎はタバコ男の体から離れていった途端、なぜか消えた。
「――はぁっ、ふざけやがって……!!」
「そうですか」
狂気男は一呼吸置く、そしてこうつぶやいた。
「死ね」
ドサッ……とタバコを吸う男は倒れた。それと同時に、血の海に入るようにびちゃっと音をたてた。
男の周りには血が広がっている。男のくわえるタバコは、ついに口から離れ、血に浸かって火を消した。
まるで、バラ畑のように血の海は広がっていた。
転成力と呼称される異能力が当たり前に使われる時代に、一人の青年、国待清太は首都神奈川県トップの進学校、鳴木高校に入学を果たす。
その高校では、転成力を使いこなす転成士、魔術を得意とする魔導師の学生、先輩がたくさんいたのだ。
まさにそこは、夢に見た最高の環境であった!
しかし、入学早々彼の身に次々と襲いかかる災難。
転成力を悪用し殺人を犯すものや、極悪な魔導師により自身の心はかき乱されていく……。
これは、ありとあらゆる事件を乗り越え、異能力者として成長を果たす高校生達の熱き物語である!




