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竜の声  作者: 水仙(スイセン)
鬼列車編
8/43

第7話 鬼の巣窟

「………」

クッデは退屈そうな顔をしながら床に座り込んでいた。

ゾイとフューチェも上の空で椅子に座っている。

ロッドはくたばってる。

先程まで、敵が来た事によって、全員に緊張が走っていたのだが、もうそれも解かれている。

何故か。

理由は簡単だ。

"敵が乗り込んで来てない"。

鬣犬(ハイエナ)は、勢いよくジャンプし、飛び乗ろうとしていたのだが、7割程が失敗。

40人近くいた敵の集団も、成功したのは、リーダーを含んで10人ほど。

そして、成功した奴らとの戦闘も三秒で終わってしまったのだ。

期待外れだ。

ニィアは、気絶してる1人の男に近づき、心を読んでいた。

「この人達、ただの雇われたゴロツキよ」

ニィアは、相手から目を離さずに言う。

「どう言う事だ?」

「えぇ〜と、なんか数日前に私達とは違うギルドと抗争した結果、主要メンバーの3/4を失ったらしくて、数合わせのためにそこら辺にいた奴をスカウトしたらしい」

納得した。

列車強盗など、朝飯前の鬣犬(ハイエナ)達がこんな初歩的なミスをするわけだ。

クッデをため息をつき、屋根を見上げる。

上では鉄と鉄がぶつかり合う音が聞こえる。

デントと敵の大将が戦う音が。


***


「くたばれオラァァァ!!!」

黒髪のリーダーっぽい奴は、鉄球を回し投げつける。

デントは、それを槍でガードする。

鉄球は弾かれたが、リーダーっぽい奴は鎖を引き、自分の元へと戻す。

「よくも……よくもこの"バロス"様の可愛い部下達を!!!」

「いや俺たち何もしてないし!!完璧に彼奴らの自滅だろ!!!」

半ギレで訂正するデント。

下で捉えた奴らならまだしも、他の奴らは完全に無関係。

しかし、デントの反論に耳も貸さず、攻撃を続ける。

「くたばれオラァァァ!!」

今度は鉄球を上空に放り上げる。

そして、背負い投げの応用で力一杯鎖を振り下ろす。

それに続き、鉄球もデントの方へと落下していく。

「ったく面倒やなぁ」

デントはぶつぶつ言いながら後ろに飛ぶ。

それと同時に鉄球が、列車の屋根に激突する。

屋根は大きくへこんだ。

その一瞬を、デントは見逃さなかった。

「おらよ」

デントは、地面に足がついたと同時に敵に向かって走る。

そして、鉄球を通り過ぎる時に、所持していた三槍(トライデント)を鎖ごと屋根に突き刺す。

「しまっ!!」

バロスは鉄球を戻そうと鎖を引く。

が、三槍(トライデント)が深く差し込まれているため、引いてもビクともしない。

そうこうしているうちに、デントはバロスの間合いへと入り、右手を拳の形へと変える。

「これでトドメや!!」


***


その頃、車内。

「じゃんけんぽん、あっち向いてホイ。じゃんけんぽん、あっち向いてホイ。じゃんけんぽん、あっち向いてホイ。じゃんけn」

「いや何してるの貴方達」

フューチェは、床に座りながら遊んでいるクッデとニィアに質問する。

クッデとニィアは、キョトンした顔でフューチェを見る。

「あっち向いてホイ」

「それは見たら分かるわ、私が聞いてるのは何で今この場でやっているかって事よ」

フューチェは、少しイラつきながら言う。

「まぁまぁ、そう怒らない怒らない。あ、そうだ仕事終わったら一緒に温泉なんてtボベラァ!!」

ゾイの顔面に水晶玉が投げつけられる。

投げつけた、フューチェの顔は無表情だった。

しかし、彼女の周りには誰でも感じ取れる程の殺気が漂っていた。

「「ヒィッ!!」」

クッデとニィアは、震えながら抱き合う。

ニィアに関しては、薄っすらと涙を浮かべている。

「あんた達、もう少し真面目に仕事しなさい」

フューチェの目は、少し赤く光ってるように見えた。

クッデとニィアはすごい速度で頷く。

そんなたわいのないやり取りをしていた。

「全員その場から離れてください!!!」

寝込んでいたロッドが急に叫び出し、全員がロッドの方へと目を向ける。

その時だった。

ズグゥゥゥゥゥン!!!!

「ぐっ!!な、何だ!!?」

天井を突き破って、何かが降ってきた。

クッデはニィアを庇うように前に出ながら、落ちてきた物に目をやる。

落ちてきた衝撃で砂煙が立ち起こっており、何が落ちてきたのか分からない。

しかし、少し経つと煙は消え、落ちてきた物が何かのか確認できた。


人だった。

気絶しているのか、目は白目をむき、体は少し焦げていた。

落ちてきたのは…"デント"だった。


「デントさん!」

フューチェは、デントの元へ駆けつけようと立ち上がる。

「フューチェさんストップ!!」

それを、慌ててゾイが腕を掴んで止める。

フューチェは振り返り、ゾイに向かって何故止めるのか聞こうと口を開く。

しかし、その時聞こえた声は、フューチェの声ではなく、知らない男の声だった。

「メララララ、ちょいとやり過ぎたか?」

フューチェはハッとし、突き破られた天井の方へと顔を見上げる。

そこには、中折れ帽を被り、首飾りをつけた茶髪の少年が立っていた。

その隣には、デントと同じく少し焦げて気絶している黒髪の男がいた。

鬣狼(ハイエナ)のボス、バロスだ。

「(あの男……2人同時に倒したと言うの!?)」

フューチェは驚いた表情で見上げていた。

「お前は何者だ!!」

クッデは鋭く睨みながら言う。

「メララララ、まぁそう急かすなや」

謎の少年は、天助の穴から下に降り、クッデ達のいる車両内に乗り込む。

そして、クッデの方へと顔を向け、口を開く。

「物事には、順序ってものがあるんだy」

「「カッコつけてんじゃねぇ!!!」」

「ぐぼらぁ!!」

突如、穴の空いた天井から、白髪の男女が謎の少年に向かって飛び蹴りを喰らわしながら降りてきたを

そして、謎の少年はそのまま倒れこむが、白髪の男女は少年に向かって容赦なく蹴りを入れる。

「何が急ぐ必要はないだ!何が順序だ!! テメェの言う通りのんびりしてたら、他の奴らに横取りされかけたんじゃねぇか!!!」

怒り混じりの声で白髪の男が言う。

「毎回そうよ!!あんたの言う通りにやるといっつも失敗するんだから!!!」

それに続いて女の方も文句を言う。

「痛い!痛い!痛い!!マジで洒落にならないから!!」

謎の少年はダンゴムシ状になり、やめるように頼む。

しかし、白髪の男女はやめる気配はない。

その様子をジッと見ていたニィアは、何故か首をかしげる。

「え、えぇ〜と……」

クッデは、どうしたらいいのか分からず、取り敢えず声をかける。

その声を聞き、蹴りを入れていた白髪の男女は、足を止めて、クッデの方へと目を向ける。

その後、互いに目を向けてから、謎の少年から少し離れる。

「まぁ、この件については後で話し合うとしよう」

「そのかわり、終わったら覚えておきなさいよ」

白髪の男女は、謎の少年を睨みながら口々に言う。

「あぁ分かった分かってよ、後でなんか奢るからよ」

謎の少年は、服についた汚れを払いながら立ち上がる。

「あぁ〜コホン、さてと、改めて名乗らせてもらおう」

謎の少年は、クッデの方へと向く。

クッデは身構える。

「俺の名は"クローバー"、"鬼の巣窟(オーガネスト)"のリーダーにして……」

クローバーと名乗る少年は、クッデの後ろに指を指す。


「今から"ティナテ"を奪う男の名だ」

クローバーはニカッと笑う。

それに続き、白髪の男女もニヤリと笑った。


〜to be continued〜

まだネタ回です

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