第4話 自由な旅人
「(どうしてこうなった)」
ガイナスとの戦いの翌日。
クッデは仕事のため傭兵組合、自由な旅人の本部に来たのだが。
本部に入った瞬間、他の所属メンバー二人に腕を掴まれ、ある一室に連行されたのだ。
部屋を入ると、そこにはすでに椅子に座って、腕組みをしている一人の老b…ごほん、美しいお姉さんがいた。
灰色の髪、鋭い目、そして顔に一直線に伸びる1本の刀傷、ここの総帥のメインバだ。
メインバは、クッデの姿を見るや、椅子の方に手を向け、座るように指示する。
クッデは渋々椅子の方へと歩き出s……。
「!!!!???」
歩き出そうとした時だった、クッデの目に恐ろしいものが映った。
そこには、部屋の隅の方に、ぶらんと垂れ下がってる物だった。
いや垂れ下がってると言うか、刺さってる感じだ。
……人が。
しかも、クッデはこの人を知っている。
顔が埋まってて、誰だか分からないのが残念。
クッデがその状況を見て静止してる中メインバは。
「何をしている?早く座れ」
「いやあれ無視していいんですか!?」
クッデは、天井に突き刺さった人を指をさし聞く。
メインバはゆっくりとクッデが指差した方へと目をやる。
「あぁ、そいつは良いんだよ。出勤するときに女ナンパしてたから、説教ついでに1発ど突いてやったのよ」
と、説明だけして、顔を戻す。
クッデはナンパと言う言葉を聞いて誰なのか察した。
「(…デントさん)」
クッデの頭の中に、白髪で周りがキラキラしてる男が思い浮かんだ。
ただ、この場で助けることは、不可能なので諦めてメインバの指示した椅子へと、腰をかけることにした。
「(いや助けてや……)」byデント
さて、メインバに呼ばれた理由は2つあった。
1つは昨日の喧嘩についてだった。
腕試し程度なら問題はないのだが、他傭兵組合との喧嘩は、本来禁止されているのだ。
「しかし、今回は相手が先に仕掛けてきたことであるところから、クッデの正当防衛とみなし、説教1時間で済ましてあげるわ」
全く許されてない。
メインバの説教1時間は感覚的に1日等しい。
それほど長く苦痛なのだ。
精神的に参る……。
ついでに、後から聞いた話だが。
ガイナス達はマスターの性格なのか特に処罰なく終わったようなのだが……それを聞いたメインバによって、マスター共に血祭りになったとか……ご愁傷様です。
※ガイナスは元気です。
1つ目の話が終わり、今回召集した、本題の2つ目へと話へと移行する。
メインバの鋭い目がクッデの方へと向く。
「クッデ、貴方はD-16の"ティナテ"と言う物を知っているか?」
クッデは首を傾げた。
全く知らない名前だったからだ。
メインバはその様子を見、言葉を続ける。
「まぁ、知らなくて当然だな。ティナテとは国の研究部が、実験で作り出してしまった極秘物質の名前だ。この物質自体には、特に害はないのだが、ある物質と混合させることによって、多量の一酸化炭素を生み出し、人を死へと誘う危険物質へと変貌するのだよ」
それを聞いてクッデはゾッとした。
そんな危険物質を国は作っていた事に。
「(しかし、何故そんな危険物質の話を急にし出したのか?)」
クッデは、また首を傾げる。
「本題はここからだよ」
メインバは、話を続ける。
「本来、この物質は、国が安全区にて、厳重に保管しているのだが、ある事情で、この物質の輸送が決まったのだが、それを運び出す際の護衛がいないのだ。もし、この危険物質を犯罪集団や闇組織の襲撃にあい、彼らの手に渡ったら、テロに利用される確率が非常に高い。そうなれば住民への被害は計り知れない」
「それを防ぐために俺が護衛つくと」
メインバの言葉の後にクッデが続ける。
ここまで言われればクッデでも察しがつく。
メインバは頷く。
「ただし、お前一人というわけには行かない。他にも数人、護衛に連行させる」
「と、言いますと誰を」
「まずはアレだ」
そう言って、天井に突き刺さったデントへと指を指す。
「アレとアレの部下数名、それにロッドとフューチェ……後はあんたの監視でニィアかしらね」
さらっと失礼な事を言うメインバ。
「(まぁニィアと旅できるなら良いが……)」
少し嬉しそうな、顔をするクッデ。
「話を続けるわよ」
「え?あ、はい……って、このメンバーだけじゃないんですか?」
「後一人いるわよ」
後一人、クッデは的には護衛には十分なメンバーだと感じていた。
メインバは、少し間をおいて言葉を発する。
「最後の一人はゾイ。貴方と同じ、我ら自由な旅人の四季の一人よ。このメンバーでティナテの護衛任務に着きなさい」
〜to be continued〜
次回から、新しい編です。
新キャラ、新組織が沢山登場します!!
お楽しみに!!




