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竜の声  作者: 水仙(スイセン)
総帥不在編
39/43

第38話 総帥と付き人 ②

ティケイ「よくも…よくも貴族であるこの僕の顔に傷をつけましたね」

ルサジ「へっ!! そんなのは傷とは言わないんだよ!!! 傷ってのはこう言うものを言うんだぜ不良貴族」


静かに怒りをあらわにするティケイに対し、ルサジは首元にある古傷を指し見せる。


ティケイ「貴様のような格下の人間なんぞの傷と、僕のような高貴な人間の傷ではその代償格は違うんですよ」

ルサジ「格下だぁ? 何をおかしなことを…いいか?金でのし上がった地位なんかクソくらいだ!!! この世は力だぁ!!! 力の強いもんが格上の存在へと成り上がれるんよ!!!」

ティケイ「力だと? ならばやはり貴様は格下だな」

ルサジ「あぁ?」

ティケイ「本来高貴な存在である僕ら貴族は、くだらない物事に対して暴力で解決をすると言う事は紳士的に最も恥ずべき行為なのだが…力に溺れ思い上がった者達にはやむおえないと僕は思っている…さぁきたまえ貴様如き1分で地にひれ伏させてやる」

ルサジ「やれるもんならやってみな。但し1分後地面にキスしてるのはお前だがな不良貴族!!!」


ティケイはその場から立ち上がり服に付いた砂埃を払う、ルサジは両腕に先ほどと同じ黄色オーラを纏わせながら手をゴキゴキと鳴らし始めた。


ワール「ニィアさん…これって…」

ニィア「不味いわね…非常に不味いわ。二人の心からは殺気しか感じられない」


ルサジとティケイの両者の心を読みながら様子を伺う。

するとニィア急にハッとなるやいなか、ワールの手を繋ぎその場から全速力で走り出す。


ワール「せ、先輩!!!?」

ニィア「今すぐ此処から離れるわよ!!!」


困惑するワールを余所にニィアは無我夢中で走り出す。

しかし遅かった。

ニィアが走り出すよりも早く、間合いが25m以上はあったはずのルサジとティケイは、一瞬で自身の攻撃が当てれる程の至近距離まで接近していたのだ。

そしてルサジの右拳とティケイの右足による攻撃がぶつかると同時に、その場で強烈な風圧が発生した。

その風圧に当たった近くの城の柱にはヒビが走り、植物は根っこから吹き飛んだ。

逃げ遅れたニィアとワールも風圧に直撃に気がついた時には宙を舞っていた。


ワール「 "ヴィチーノ"!!!」

ニィア「……あれ?」


風圧によって宙を舞っていたニィアは、反射的に受け身の態勢を取っていたのだが、ワールが言葉を叫ぶだ次の瞬間、いつの間に地面に座っていただけではなく、ルサジ等から先程いた場所よりも距離が取られていた。

衝突をした衝撃はなく、まるで始めから地面に座り込んでいたような感覚に襲われた。

ニィアは困惑していたが、隣にいたワールは何かを成し遂げたような満足気な顔で額の汗を拭いていた。

何をしたのか聞こうとしたが、それよりも早くにルサジとティケイは激しい攻撃をし始めたためさらに風圧が起こり、身の危険を感じたニィアはすぐに立ち上がりその場から離れ出す。

その感にルサジは痺れるようなラッシュ攻撃をティケイ行う。

が、その攻撃をティケイは軽やかな身のこなしでいとも容易く回避し、ラッシュにより隙だらけになった胴体へと蹴りを一撃入れる。

しかしルサジは一瞬怯んだだけで、攻撃を止める事はしず強烈な右ストレートをティケイの顔面に叩き込む。

威力はルサジの右拳の方が強かったのか、体重の軽いティケイは先ほどと同じく吹っ飛ばされる。

その吹っ飛んだ隙をチャンスとみたのか、ルサジは左拳にバチバチと音を出しながら、黄色いオーラの魔力を貯め、ティケイに向けて放つ。


ルサジ「これでくたばんな!!!」


ルサジの魔力の正体は電気だ。

いや電気なんて生易しいもんではない、"雷"だ。

目でもはっきり見える程の雷の放出させたのだ。

ルサジから放たれた雷は一直線に態勢の不安定なティケイへと向かって行き直撃した。

そして雷の通った後には、黒焦げになった何かが残っていた。


ルサジ「終わったな…所詮不良貴族は不良貴族なのだ」

ティケイ「などと、勘違いしている貴様のその考えが命取りだぜ」

ルサジ「ヘアッ!!?」


背後から声がし振り返ろうとするルサジだったが、それよりも早く脇腹に向けて強力な蹴りが打ち込まれた。

流石に不意打ちだった為かルサジは吹き飛ぶ。

その際に目に入ったのは確かに自身の雷によって黒焦げにしたはずのティケイだった。

すぐさま態勢を立て直し地面に足をつけ吹っ飛んだ勢いを消し、黒焦げにした方へと目だけを向ける。

しかしそこには何ももう残っておらず、自身が何に攻撃をしたのか確認しようがなかった。

だがこの男ルサジには、何に攻撃をしたのか相手がどうやって避けたのかなんてどうでもよかった。

自身の目の前には、まだ戦う意思のある敵がいることさえ理解できればそれ以外の事はどうでもよかったのだ。


ルサジ「ははははは!!! そうこなくては面白くないぜ!!! さぁ続けようぜ!!!」


高らかに笑うとルサジは左手で先程と同じ様に雷の魔力を貯めてティケイに放つ。

それをティケイは軽くジャンプして避ける。

しかしその跳躍力は一瞬でルサジの頭上5m以上の高さまでジャンプするものだった。

これには流石のルサジも一瞬怯んだ。

そしてティケイは急降下する勢いを利用し、前転するかのように体を回転させる。


ティケイ「"貴像"…」

ルサジ「ふっ、力比べか? 面白い!!! "雷卿"!!!」


ティケイの攻撃態勢をみるや、ルサジは右手にこれまで以上に雷の魔力を貯め振りかぶる。

そして二人の間合いが攻撃の射程範囲内へと入ると同時に攻撃を開始する。


ティケイ「"ブルーバード"!!!」

ルサジ「"覇壊"!!!」


ティケイの回転かかと落としとルサジの雷を纏った右ストレートが衝突する。

これまで以上の威力の技同士の衝突により、先程とは比べ物にならないほどの風圧が起こり、それは何十mと距離を取り物陰に隠れるニィア達にも襲いかかった。


ワール「きゃ!!! 何ですかこの威力!!!」

ニィア「これはもしかしたらクッデ君よりも!!!」


遠目で二人の喧嘩を見ていたニィアは、次元の違う圧倒的な強さを目の当たりにし少し怯えていた。

その間に力の押し合いを行なっていた二人だが、ほぼ互角だった為か両者弾かれ、ルサジは後方へと後退りしティケイは空中に吹き飛ばされたが綺麗に着地を決める。


ルサジ「俺の"雷卿覇戒"と互角とは恐れ入ったな…だがこれならどうだ!! 」


ルサジは バッと頭上に腕を振り上げる。

始めティケイは何の行為なのか理解できなかったが、すぐに自身の頭上に只ならぬ気配を感じすぐさま見上げた。

そこにはいつのまにか、巨大な黒雲がバチバチと雷を鳴らしながら浮遊していたのだ。


ルサジ「気付いたがもう遅し!!! "雷卿艦臨"!!!」

ティケイ「しまっ」


思いっきり振り上げた腕を振り下げると連動し、黒雲に溜め込んでいた雷は一気に放出しティケイ目掛けて降り注ぐ。

しかしティケイは避ける所か防御態勢も取らずに両ポケットから何かを取り出すとルサジに対して向け、バンと言う音と共に弾丸を発射する。

そうティケイが取り出したのは二丁銃だったのだ。

避けることは不可能と踏んだティケイは遠距離での攻撃にかけて二発の銃弾を発射したのだ。

そして発射直後にティケイには雷が打たれた。


ルサジ「(当たっ…!!ぐおっあぶね!!!)」


ルサジは自身に向けて飛んで来る二つの弾丸にすぐさま気が付き、間一髪のところで顔を晒し避ける。

が、丁度ルサジの真横に差し掛かると二つの弾丸はカンと言う音と共に衝突した。

その後すぐにジュっという音が鳴ったと思った瞬間、弾丸を中心に巨大な爆発が起きたのだ。

いや爆発とは違い火薬によるものではなかった。

では何が爆発したのか…この時遠目で見ていたニィアその答えを知ることはできなかった。

少しの間、降り注いだ雷と謎の爆発による砂埃の焼けた煙によって二人の姿を確認することができなかったが、時間が経つとすぐに状況を把握することが出来た。

両者所々に怪我や火傷を負っていたが、ピンピンして余裕の表情で立っていたのだ。


ティケイ「全く…今日の為に新調した服が台無しでは無いですか…これは高くつきますよ」

ルサジ「服なんかでぐちぐち言ってんじゃねぇぞったく、それよりもお前のその銃普通じゃねぇなぁ、妖魔器か?」

ルサジ「答える必要ない」

ティケイ「へへそうか、ならこっちもとっておきを使ってやろうかねぇ」


そう言うとルサジは体から威嚇感じで雷を放電し始め、対してティケイもルサジに二丁の銃口を向け、両者睨み合う。


〜to be contenued〜

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