第35話 侍殺と挑戦する竜
今回か台詞の前にキャラ名を入れる事にしました。
これで少しでも読みやすくなればと思います
自由な旅人が溟海の狂鮫を倒してから一週間の時が流れた日の深夜。
とある町の離れにある古びた屋敷にて、大量の人が倒れている空間内に、3人の男女が暗闇の中話していた。
???「あぁ〜退屈〜何で私達がこんなことしなきゃ駄目なんだろう〜」
3人のうちの1人の赤髪のツインテールの女は、魔法で生み出したのか小さな火の玉を指上でくるくる回しながら、不満たっぷりの愚痴を言う。
???「文句言わないの〜みんな忙しいんだし。どうせ俺たち暇だったんだからさ〜」
赤髪の女の隣にいた逆立ち髪の男が、壁にもたれ指を見ながら答える。
赤髪の女「こう言うのはデラックとフリョウの仕事でしょ〜」
逆立ち髪の男「何言ってんだ。デラックは一週間前の傷がまだ癒えてないし、フリョウさんだって3日後の総帥会議の付き人として行くんだし、こんな仕事やってらんないでしょ」
赤髪の女「にしてもさ〜元々これ自由な旅人の仕事でしょ〜何で私達が」
???「文句があるのならロドン殿に面と向かって言わぬか"フィナ"!!! 影でこそこそ言いよってからに!!!」
2人とは少し離れた所で座り込んでいる、緑のバンダナを身につけて腰に二本の刀を挿した男性が大きめの声で怒鳴りつける。
そんな彼の体の至る所には切り傷が多数みられ、それは瞼にもあり、その為か目は閉じていた。
赤髪の女「きゃ〜怖い〜"ジャンク"助けて〜」
≪傭兵組合 夜狼の狩人所属 "狐火"のフィナ≫
逆立ち髪の男「何で俺に振るのさ、俺"ロイゾ"さんと交えるのはいやだよ」
≪傭兵組合 夜狼の狩人所属 "鷲爪"のジャンク≫
傷だらけの男「…」
≪傭兵組合 夜狼の狩人所属 "侍殺"のロイゾ≫
ロイゾは呆れた顔をしながらフィナの方へと睨みつける。
が、ロイゾ飽きたのかジャンクの方へと顔を向け話の矛先を変える。
ロイゾ「それよりお主、先程何と言った?」
ジャンク「ん?あ、3日後の総帥会議の事?」
ロイゾ「それもだが、今年の付き人じゃ。誰が付いて行くと?」
ジャンク「フリョウさんの事かい? みんな知ってる事だけど…ロイゾさん知らなかったのかい?」
ロイゾ「知らない…と申すか伝えられておらんぞ」
ジャンク「ありゃ? てっきりもう伝えられていると思ったんだけどな」
フィナ「多分あれでしょ〜ロイゾっちにその情報教えると"あれ"するからでしょ〜」
ロイゾ「あぁ納得、ロイゾさんルール守らないもんね…」
ロイゾ「そんな規則守る気なんてさらさらないわ。お主らもそうじゃろ?」
フィナ「ふふふ」
ジャンク「否定はしないな」
フィナとジャンクは不気味に笑いながら、ロイゾの質問に答える。
その言葉を聞いてか、ロイゾはニヤリと笑うとその場から立ち上がり、ゆっくりと歩き出す。
ジャンク「何処行くんですか?」
ロイゾ「ロダン殿に仕事の報告をするのじゃ」
フィナ「本当は〜?」
ロイゾ「…またのない機会じゃからの。前々からやりたかった事に挑戦しようと思っとる…お主らも来るか?」
フィナ「どうせ退屈だしいいよ〜」
ジャンク「俺も付いて行きますよ」
フィナもジャンクも姿勢と整え、ロイゾの後を付いていく。
ロイゾ「さて…拙者を楽しませてくれよ…黒刀」
***3日後***
熱い工房の中。
ルゾロは一心不乱に熱によって高温にまで加熱された鉄に対しハンマーを叩きつけていた。
ルゾロは国内でも一二を争うほどの武器職人なのだ。
その為、毎日のように大量の武器の依頼が舞い込んできている。
数分の間同じような作業を繰り返していると、キリがいいところまで行ったのか、一度ハンマーを下ろし、何処からかタバコを取り出すと、それを口に咥えて一服し始める。
クッデ「うぉらぁ!!!!」
ルゾロ「危なっ!!!」
タバコを口に咥えた瞬間、その時を待っていたかのように、ルゾロの背後からクッデが攻撃をしかける。
そこを間一髪の所で避けるが、咥えかけてたタバコは落としてしまった。
クッデ「チッ、また外した」
ルゾロ「じゃねぇよ!!! あぶねぇな!!! いきなり何しやがる!!!」
クッデ「何って…ルゾロさんが出した課題をクリアするためですよ」
クッデの行動に対し、怒りをぶつける。
10日前の一件から、クッデは傷が癒え次第何度もルゾロに"一撃をいれる"と言う課題に挑戦しているのだが…。
ルゾロ「あのなぁ…何度言ったら分かるんだ? それは俺と面向かった時での話な? 不意打ちでの一撃なんざカウントされないわ」
クッデ「けどルゾロさん。仕事ばっかで一向に相手してくれないじゃん」
ルゾロ「こっちだって毎日仕事があるんだよ!! お前の相手なんざしてられるかってんだ」
クッデ「だから仕事の邪魔をしないように休憩の間にしか」
ルゾロ「唯一の休息を奪うんじゃねぇ…ったく」
ある程度話を進めると、区切りをつけるためか一度タバコを吸って、ため息と一緒煙を吐く。
ルゾロ「…それよりお前急がなくていいのか?今日ニィア達の出発の日じゃねぇのか?」
クッデ「ん…あっ!!しまった!!! 後20分で汽車が発車するじゃん!!!」
ルゾロ「此処から駅までバスで30分かかるぞ? 間に合うのかお前?」
クッデ「んやぁ…いや大丈夫!! あれ使えばギリ間に合うはず多分間に合うよね?」
ルゾロ「疑心暗鬼過ぎるだろお前早く行けや」
ルゾロに後押しされて、クッデは身支度を数十秒で終わらせるとすぐに玄関へと向かう。
ルゾロ「帰ってきたら後三戦やるから覚えておいてくださいよ!!! それでは!!!」
クッデ「普通そこはいってきますとかじゃないのか!!?」
クッデの言葉に対し反論するが、言葉が終わる前に玄関の扉が勢いよく閉まる。
ルゾロ「人の話を聞かないところは本当に彼奴に似てるな」
ヘルザ「彼奴って誰のことですか〜?」
ルゾロ「どわっ!!! お前いつからいた!!?」
不意に声をかけられたことにより、いすから転げ落ち、またタバコを落とす。
そんなルゾロの目の前には、ニコニコ顔のヘルザが立っていた。
ルゾロ「いつから此処にいた…?と言うか不法侵入だぞ!!!」
ヘルザ「まぁまぁそんなことより〜約束通り日を改めてから来たんで〜例の話を聞かせてくださいよ〜」
ルゾロ「約束したつもりはないぞ…テメェが勝手に来ただけだ」
ヘルザ「そう言わないでよ〜10日間も我慢してたんだから〜」
ルゾロ「それもテメェが勝手に…あぁもういいそこに座れ。休憩がてら話してやるよ…だがもし話の途中で寝たら殺すからな」
ヘルザ「は〜い」
元気よく返事をするヘルザは、ルゾロに勧められて近くの椅子に座り出す。
座ったのを確認すると、ルゾロも倒れた椅子を立て直し座りなおす。
そして新しいタバコを取り出して吸い始める。
ルゾロ「…始めに言っておくが、これから話すことはクッデを含め誰にも話すなよ」
ヘルザ「それは勿論守るよ〜」
ルゾロ「ならいいだろ…さてまず話すことはそうだな、クッデの親父が死んだって話からすべきかな…」
〜to be contenued〜




