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『小説家になろう』全体で見たとき

 これから色々と分析した結果を見ていただくわけですが、さて、最初は何から見ていただきましょうか。ああそうだ、これにしよう。


 読者の方が読む小説を選ぶときって、ランキングの上位から順に見ていきませんか? また、検索で絞り込みをかけて小説の一覧を表示させた場合は、主に総合評価などの各種ポイントを見て小説を選んでませんか? 私はそうしてます。特に0ポイントの小説は基本的に無視してました。以前は。

 でもね、これが小説を公開している作者の立場になると、この選び方は何ともやりきれないんですよね。だって、最初はどんな小説だって0ポイントから出発するのに、0ポイントの小説だっていうだけで相手にされなかったら、いつまで経っても読んでもらえないじゃないですか。

 もちろん、「ポイントなんて関係ない!」という方もいらっしゃるでしょう。しかしですね、やっぱりたくさんの読者に見てもらうためには、基準に使われやすいポイントが高いに越したことはありません。


 そこでふと思ったんですが、『小説家になろう』で公開されている小説のうち、一体ポイントのついていない小説ってどのくらいあるんでしょう。幸い私が公開した小説にはいくらかポイントをいただいていますが、とても安心できる立場にはありません。評価してもらえない小説を量産する可能性は常にあります。

 そうなりますと、どうしてもその辺りのことを知りたくなったんで集計を取ってみました。それが下記の表です。0ポイントの小説と1ポイント以上の小説に分類した結果です。尚、このポイントというのは総合評価のことを指します。それと、件数というのは小説の数です。


挿絵(By みてみん)


 初めてこの結果を見たときは本当に驚きました。確かに0ポイントの小説は多いんだろうなとは予想していましたけど、まさか半分近くがそうだなんて予想外です。読者の容赦ない評価っぷりに私は震え上がりました。

 数字を見比べただけでは実感できないという方は、下記にグラフも用意しましたのでご覧ください。


挿絵(By みてみん)


 こうやって視覚的に訴えかけられますと、また違った圧迫感があります。作者の方々ならこの気持ちはわかってもらえるのではないでしょうか。

 しかし見方を変えますと、例え小説を評価してもらえなくても珍しくはないということです。それが慰めになるのかは人それぞれですが、少なくともデータ上は0ポイントで当たり前みたいです。




 さて、『小説家になろう』全体では0ポイントというのは珍しくないということがわかりました。今度は1ポイント以上の方に目を向けてみましょう。

 先の図表『小説の総合評価(0ポイント1ポイント以上)』ですと、1ポイント以上の小説は全体の約55%あります。この分類の中には何らかの形で読者に評価してもらえている小説が入っているわけですが、これだけでは大雑把すぎてポイントが入っているということくらいしかわかりません。そのため、一定の範囲でポイント区切って階層を作り、その各ポイント層にどのくらいの小説があるのか集計してみました。

 それが下記の表です。0ポイント層を先頭に全11階層に分けてみました(総合計層は除く)。25,50,100の数字で割り切れる数字で階層分けしたのは私の趣味という他に、桁が変わる毎に階層分けしたかったからです。自分で言うのも何ですけど、そんなに変な分け方じゃないと思います。まぁ、大雑把すぎるとか細かすぎるっていう意見はあるかもしれませんが、こんなものでしょう。

 尚、こちらの集計もポイントというのは総合評価で、件数というのは小説の数です。


挿絵(By みてみん)


 表を見てまず驚くのは、1~24ポイント層の厚さです。0ポイント層が約45%あるのは先にお話しましたが、1~24ポイント層も35~6%もあります。0ポイント層と合わせると実に80%にもなります。

 いやもうね、この結果が出てきたときは思わず「えっ!?」って声を上げてしまいましたよ。0ポイント層の多さからするとある意味順当な結果ではあるんですが、こう、何て言うんでしょう……あんまり夢のない結果ですよね。

 ということで、25ポイント以上の評価を得ている小説は全体の20%くらいしかないわけです。しかしここでも現実は非常で、25~99ポイントの2階層で全体の10%強の小説がひしめいています。ちなみに、100ポイント以上の小説の数を数えてみたところ、全体の9%弱しかありませんでした。ポイント積み重ねるというのはなかなか大変なようです。


 100ポイント以上の階層を見てみましょう。ポイントの高い階層ほど順当に小説の数も割合も減っています。2500~4999ポイント層ではついに1%を切ってしまいます。そしてそのまま最後まで減っているのかと思いきや、最後の10000ポイント以上の階層ではわずかに増えているんですよね。これは少し意外でした。

 そもそもどうして10000ポイント以上はひとつの階層にまとめているのかと言いますと、書籍化の話が持ちかけられてくるのがこの辺りからなんじゃないのかと思ったからです。きちんと調べたわけではないので確証はないですが、ひとつの区切りとしてもきりがいいので、10000ポイント以上は細分化しませんでした。


 せっかくですのでグラフも見ていただきましょう。


挿絵(By みてみん)


 やっぱりグラフで視覚的に訴えかけられますと印象が深まりますね。先ほども書きましたが、0ポイント層と1~24ポイント層の2階層だけで全体の80%を占めていることがよくわかります。わかりきっていたことですが、やはり高ポイントな評価をもらえる小説というのはごく一部です。




 『小説家になろう』に投稿されている小説はたくさんありますが、その半分近くは0ポイントであることがわかりました。ある意味0ポイントは当たり前とも言えるでしょう。

 そして、ポイントがついたとしても大半は24ポイント以下ですので、ポイントが低いのはみんな一緒とも言えます。むしろ、1000ポイントや10000ポイントも叩きだしている小説がおかしい!(羨望の眼差し)


 ともかく、これでとりあえず『小説家になろう』全体についてはわかっていただけたんじゃないかと思います。

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― 新着の感想 ―
[一言] 最近投稿した作品が0ポイントで焦っていたのですが、当たり前だと考えると安心しました。 過去作で90付いたのもあったのですが、奇跡みたいなものだったのですね……。
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