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災厄の生き様  作者: 火憐ちゃん
神々の戦い編
82/122

接近戦最強VS貫通力最強

ひさびさの更新です

いや、ほんとに申し訳ありません。

お待たせしすぎました…

完全にアンジェレネは世界を複数作成するのが面倒だったようで、ギルギアとクリスがいるのも荒野であった


「ふむ…」


「ふぅん」


二人共に、魔力は全開

ギルギアは、両手足を鎧で纏い

クリスは無駄な装飾の無い鉄色の矛を両手で構え、睨み合いが続いていた


いや、睨み合いというよりも相手を値踏みするかのような視線がぶつかり合っていた


(中々面白そうじゃな…)


クリスから発せられる殺意に敵意、そして隙の無い構えにギルギアはクリスがかなりの強敵であると肌で感じていた


(これは…久しぶりに…)


それはクリスも思うところで、ギルギアの構え自体は、両腕を力無くぶら下げるものであるが、付け入る隙が見当たらないのが事実


五分ほどの睨み合いが続き

ギルギアとクリス

二人が笑うと同時に始まった


ギルギアとクリスは同時に距離を詰める

拳と矛という間合いの差


自分の間合いを取ったのは、クリスであった


「ふっ!!」


一撃必中

光速の突きが、無数にギルギアに襲い掛かる


ギルギアは避けながら両の拳で避けきれない攻撃を弾く


「ふむ!」


拳と矛がぶつかり合う度に、ギルギアの鎧にヒビが入る

だが、それに対し警戒するのではなく笑みを溢しながら臆せずにぶつかり合う


僅か三秒のぶつかり合い、その間に千を越える攻防を繰り返していた

互いに攻めきれぬ攻防を続けるなか突破口を先に開いたのはギルギアである


光速で放たれた矛をギルギアは蹴りで真上へ軌道を剃らす


「隙だらけじゃな」


魔力を込めただけの拳でクリスの顔面を殴り飛ばす


「くっ!!」


真上へ剃らされた矛を使い、直撃を避けるクリス

咄嗟に矛を使って衝撃を逸らし吹き飛ばされることを回避


逆に逸らしながら矛の先でギルギアの顎を打ち上げる


「ふん…」


直撃する直前に顎も鎧を纏い防ぐ

微動だにしないギルギア


そして互いに距離を取る


「中々強いわね」


「貴様も強いの…楽しい殺し合いになりそうじゃな」


《グラビティ・重拳》


《突式・一式》


ギルギアの両手に重力が発生する

そして、クリスの矛に光が宿る


「先にネタばらししてあげる…私の突式は五段階魔法、これが一段階目よ…」


光の輝きに合わせ矛の圧力が増す


「ちなみに五段階目を見せて、生きてるのはこれまでで三人…ギルギアだっけ?貴女は生きるのかしら?それとも死ぬのかしら?」


「それは貴様自信で確かめれば良い…」


「それもそうね」


互いに魔法を展開した

だが、やることは同じである


互いに距離を詰めて、重力を纏った拳と光を纏った矛がぶつかり合う

しかし、先程とは違い正面からのぶつかり合いではない


矛の圧力を無視するほどギルギアは馬鹿ではない

矛の腹を狙って叩き落としていた


「こんな早く私の突きに対応したのは貴女が初めてよ!!」


「ふむ…それは光栄じゃの!!」


先程の攻防と速さは変化していない

変化したのは、力である


だが、先程のやり取りでまだ余裕があったのかクリスの攻撃の速さが増し、一撃まともにぶつかり合った


ヒビ

ではなく、鎧が砕かれた


「っ!?」


単純に蓄積されたこともあるが、それはギルギアを引かせるには充分であった


「一式は、威力が20倍になるわ…まぁそれだけじゃないけど!!」


《突式・二式》


クリスはギルギアが距離を取り間合いの外に出たにも関わらず、一突き


《グラビティ・圧》


矛に纏っていた光が伸びてギルギアに刺さる


ギルギアは拳に纏った重力を解放

ギリギリで光の矛を撃ち落とす


「…厄介じゃな」


「一式は、威力強化で二式は間合いの変化…よく避けたわね」


戦闘経験から来る勘

ギルギアが直撃を避けることができたのは、勘である


あと数瞬遅ければ腹に風穴が空いていた


《突式・三式》


クリスは更に段階を上げる

クリスの背後に数十の光の矛が出現する


「三式は、数の増量」


《グラビティ・圧》

《グラビティ・纏》


ギルギアは即座に魔法を発動し拳だけではなく、全身に重力の力を纏い斥力を発生させて、クリスへ重力を放つ


クリスは重力の檻を回避するために横に飛ぶ

背後に展開された光の矛は、クリスの背後に固定されているらしく、光の矛も移動する


「逃がさん」


視界だけ動かして、クリスを重力の檻へ捉えようと追いかける


二式で間合いの変化がされているため、この世界の広さ

100キロ程度であればどこにいようとも光速の突きを繰り出すことが可能なクリスだが、攻撃の隙が無い


「くっ…」


視界の動きに惑わされるが、重力の展開される範囲の拡張は無動作である

クリスは、手の動作や視界をつい確認してしまうが、魔力の展開が正しく真実である


三式の数の増量

僅かな隙を狙って、光速で射出するが光の矛すらも重力によって潰される


《グラビティ・圧》


重力の向きを変化

上から下への重力が横からの重力へと変化させる


(しまっ…)


重力の檻に捕まったクリス

横に押し潰されてギルギアへと一直線に水平落下する


「これで終いじゃ…」


《グラビティ・纏重力砲》


ギルギアの拳に重力が宿り、闇色の重力を圧縮した球が放たれる

身動きを取ることができずに、水平に落下するクリスは


《突式・四式》


段階を上げる

水平に働く重力を矛で一突き


「ふっ!」


粉砕する音と共に重力が破壊される

直ぐ様反転、

襲い掛かる重力砲に対して、渾身の光速の一撃を放つ


一瞬の相殺の後に、重力砲は破壊される


(なんじゃと!!?)


そのままの勢いで距離を詰めるクリス


《グラビティ・圧》


嫌な予勘がしたギルギアは距離を放すために上から下への重力をクリスへと放つ


「甘いわ!!」


「ぐっ!!?」


クリスは迫りくる重力へ突きを放つ

重力が破壊されると同時にギルギアの両腕に光の矛が突き刺さる


(…不味い!?)


ギルギアの防御の斥力と鎧を軽々と突き破った矛

更に、動きが静止したギルギアへ間合いの変化によって間合いの外から放たれた矛の一撃が襲い掛かる


両腕を失ったギルギアに防ぐ術は無い


「っ!?」


全身に衝撃が襲い掛かり、骨が砕かれる音と共に吹き飛んだのはクリスであった


(…視界外の攻撃!!?)


「悪いの…我には尾もあるのじゃ」


ギルギアから黒い龍の尻尾が生えていた


ギルギアの命を摘み取るために攻撃に集中していたクリスはまともに直撃を受けて、左腕は肩から吹き飛んでいた


「…なるほど…龍だったのね…」


攻撃主であるクリスを吹き飛ばしたことにより、攻撃を逸らしたギルギア

両腕は使えずとも、ギルギアには尻尾がある


しかし、クリスには突きの速さを見せていた両腕の内の片方が無くなっている

片手だけでも充分に闘えるが、光速の一撃はもう繰り出せない


「…攻撃範囲の拡張である四式使っても死なないなんて…」


「攻撃範囲の拡張じゃと?…ふむ、我の斥力と重力を壊したのはそれが原因じゃな」


クリスの第四段階目の突式・四式は攻撃範囲の拡張

一言で説明するならば、それは万物への攻撃を可能にする


それが、例え

空気であろうと、

炎であろうと、

光であろうと、

重力であろうと魔力として攻撃することが可能となる


上から下への重力

右から左への重力

押す力と引っ張る力の斥力


元々の性能としての押し潰すや弾くという効果を一切無視して、ただの魔力の塊として攻撃することが可能となる四式


いかに強力な魔法でも魔力として捉える彼女の矛は最強の矛である


「厄介じゃ…」


「大抵は…四式で殺すんだけどね…片腕使えない今の状況だと貴女相手じゃ死ぬ可能性があるから…最後の段階を見せてあげる」


「ふむ…良いぞ」


《突式・終式》


クリスはゆっくりと矛を持って腕を挙げると全魔力が手の先に集っていく

矛に集った魔力は形を変えて巨大な光の矛へと変化する

神々しい矛


「五式は全ての強化…避けてみるかしら?」


「ふはは!!真正面から粉砕してくれる!!」


最初から最後まで二人は笑う

貫通力最強の矛が放たれると同時にギルギアは魔法を構築


《グラビティ・黒穴》

《グラビティ・黒穴》

《グラビティ・黒穴》

《グラビティ・黒穴》

《グラビティ・黒穴》


ギルギアは計五つのブラックホールを構築

全てを飲み込むブラックホールと全てを貫く矛が激突する


攻撃範囲の拡張によってブラックホールとしての効果は打ち消され、魔力の塊となったものを貫く

一層目

二層目

三層目


「久々に血湧き肉踊る殺し合いじゃった…」


「私もよ」


四層目


「我からの手向けじゃ…貴様に敬意を評して、我の奥の手を見せよう」


五層目のブラックホールが貫かれる


《グラビティ・黒黒世界(ブラックボックス)


極小の闇色の重力が出現

最強の矛と激突する


「拡がれ」


闇色の世界が最強の矛ごと、ギルギアとクリスを飲み込む

その瞬間

最強の矛が粉々に粉砕する


「ふむ…攻撃範囲の拡張とやらもこの空間には耐えきれんか」


「…なんなのこれ?…冥土の土産に教えてくれないかしら?」


自分の最強の魔法と、最強の矛が砕かれたクリスはどこかすっきりした表情で笑っていた


「これかの?…これは我の奥の手の一つじゃ…この中のものは何であれ圧縮して潰す…」


全方位からの重力によって、全てを潰すギルギアの奥の手


「なるほどね…楽しかったわ」


「我も楽しかったぞ」


やはり笑い合い、ギルギアが笑みを止めた瞬間にクリスは押し潰される

魔力を使い果たしたクリスは砕かれ、潰され、圧縮され消滅する


完全に殺したことを確認して、ギルギアは魔法を解除


「ふむ…ギリギリじゃったな」


世界を脱出するための扉が出現して笑いながらギルギアは世界から出た


接近戦最強VS貫通力最強


接近戦最強の勝利


人間界に戻ったギルギアは、魔力を使い果たしてその場で気絶した

さて、トントン拍子に保守派が勝ち上がってますね~

ここまでは読者の方の予想通りかと思います。


ちなみに、クリスの五式を見て生きているのは、神王、懐刀、牙の三名です


次はハルカです

やっぱり主人公は最後ですね

ふふふ……


ハチャメチャを見た方はハルカがいないのは想像付くかもしれませんね。

まぁ神編はあと三話で終了です

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