ダドマの日記
この話だけ書き方を変えています。
それは仕様です。
やっと人間界に来た飛影の馬鹿行動をお楽しみに
○月○日
さて、計画を実行する日がきた
暇潰しに学校を作って過ごしてたがやはり暇は潰れなかった
というわけで
暇が潰れるようなやつを呼び出すことを決めた
幸いにも貸しは二つあるわけで…あいつはそういうことは守りそうだからな
ラインの奴を虐めて遊ぼうかとも考えたがあいつはどう見ても高校生じゃ通らねえ
それに対して飛影なら身長も小さいし楽に高校生で通る
しかし、問題はあいつの性格だけだな
つまらないとかで一蹴される気がする
俺はアイツと違って凡人とかの違いがわからないからな
実際、うちの学校にどれだけ飛影が気に入るやつがいるかはわからないのが賭けだな
パリン、と食器が割れる音が聞こえたな
本日実に二十回か
しかし、ギルギアの機嫌が悪い
いや…物凄く悪い
何がどうなっているかなんて説明も推理もいらない、理由は簡単すぎる
飛影が来るからだろ
あいつらはなんであんなに仲が悪いのか不思議でしょうがない
ギルギアに聞いても
「生理的に殺したい」
としか言わないからな…生理的にってどんだけ殺したいのだろうか
まぁ双方に我慢してもらう必要があるわけで…あの二人が喧嘩したら確実に世界が滅びるからな
さて、明日が楽しみだ
○月○日
退屈しない一日だった
っていうか疲れた。尋常じゃないほど心労が溜まった
何から書こうか悩むな
まず最初の事件に関してだな
朝早く、とりあえず飛影を迎えにいった
本来であれば、人間界に移住するのは飛影と椿と黒鋼の三人らしいが、
「俺が一日早く行く!!」
と煩く言ってくるのでしょうがないから、飛影だけをまず人間界に連れていった
「なんじゃこりゃあ!!?」
連れてきたのは渋谷のハチ公前だ
飛影が驚くのも無理はないだろう、見渡す限り人ばかりで全員異世界人だからな
飛影の大声で軽く注目が集まるが、ここではそんなことは日常茶飯事だ
すぐに興味を失っていく
俺はニヤリと笑いながら飛影の面白反応を期待していた
「見渡す限り普通の人間!!よし!!全員殺そう!!」
いや、そんな嬉しそうな表情でしかも京都行こうレベルの自然さでそんな物騒なことを言いやがるとは、アホの極みだな
《炎舞》
「おいぃぃぃぃ!!?」
思わず叫んでしまっていた
まさか渋谷のハチ公前の人間全て殺すなんて言うのはいいが、実行しようとするのは計算外だ
無理矢理頭を鷲掴みにして大人しくさせる
「なんだよ!?」
「なんだよじゃねぇよ!!そういう目立つ行為は厳禁だ!!この世界には魔法が周知されているが本当の意味で知っているのはいねぇよ!!」
暇潰しにテレビゲームをやったりするが、発想が飛び抜けていて面白かったな
科学の人間界と言われているため、魔法使いは僅かにしかいない
魔法の魔界とは逆だな
「あれ?」
気付くと飛影が消えていた
周囲を見渡すがあのチビを見つけるには骨が折れる
魔力探知を使うと同時にクラクションが交差点のスクランブルで鳴り響いていた
今は歩行者用の信号が赤だからクルマ同士でなんかあったのか?
しかし、何故飛影の魔力が交差点に感じるのだろうか…不思議でしょうがない
なんて訳にもいかないのが現実だ
「なんだこれ!!?おいダドマ!!なんだこれ!!?」
興奮しながら車を持ち上げてきた飛影
クラクションを鳴らしたのはその車らしい
大型のバンを片手で持ち上げている飛影
なるほど、確かに魔界に馬車はあるがクルマはないからな
初めて見るものに興奮するとはコイツもガキだな
全くピザ回しのように人差し指で大型のバンを回転させながら近付いてきやがる
かんっっっっっぜんに人智を超えてるじゃねぇかぁぁぁぁぁぁぁ!!
「なにやってんだこの糞ボケぇ!!」
大きく足を振りかぶる俺
ダルマ落としのように飛影を思いきり蹴り飛ばす
我ながら会心の一撃だ
「ひゃっはぁ!!」
だが飛影はギリギリで防いだらしく、笑いながら吹き飛んでいく
その先にあるのは、タンクローリー
「…」
思わず言葉を失った
どっちが勝つかなんて考えるのも無駄だ
飛影が握りこぶしを作った瞬間
《方舟》
タンクローリーの運転手だけを移動させる
30トンのものと飛影がぶつかり合うが、結果は決まっている
《天変地異・消火》
飛影の拳によって粉々に粉砕されタンク一杯に詰まった液体が摩擦熱によって一瞬で発火して爆発する
とりあえず消火のために水を飛影ごと巻き込むように放ったため、被害は以外と小さい
「俺の勝ちぃ!!でかいからって偉そうにしやがって!!」
魔力の通っていない鉄屑を粉砕して喜んでいる飛影
ここまで騒ぎにしやがって…ここは魔界じゃねぇよ
「お前…とりあえず落ち着け!!…この世界であんま騒ぐなよ…後始末が面倒だ」
今度こそ注目が集まる
映画の撮影などと興奮しているばかり
めんどくせぇ
「貸しだ」
魔王としての能力を発動
記憶改竄と無機物限定の創造の二つ
一瞬で今の光景を見たものの記憶を消して、破壊痕とタンクローリーを再生する
《方舟》
止めに交通整理を行って終了
僅か三秒の早業だが、飛影のやつはその三秒でいなくなっていた
「!!?」
周りを捜すとすぐに見つかった
あの馬鹿はUFOキャッチャーに張り付いていた
「おいダドマ!!なんだこれ!!?」
中に入ってるのは有名なぬいぐるみだ
「UFOキャッチャーだ、簡単にいえば金を入れてゲームをする。見事そのクレーンでぬいぐるみを穴に落とせば勝利だ」
簡単に説明すると興味が更にましたのかさっそくお金を投入
いくら貯金するか楽しみだ
だがお金をいれてもクレーンは動かない
あっ…言うの忘れてた
「おい…飛影」
《風華・エリアの土産GET》
「ん?」
風を使って絶対に取れない位置にあるぬいぐるみも全て穴に落としていた
「…金が違うっていいたかったが」
意気揚々とコートのポケットに詰め込んでいく馬鹿
この馬鹿に常識は通じないらしい
とりあえずこれ以上目立たさせたくないから飛影に金を渡すめんどくせえから100万だ
ゲームセンターが気に入ったのか、飛影の馬鹿は意気揚々と入っていく
仕方がないから付いていった
ゲームセンターはかなり久しぶりだ
その後一周した
格闘ゲームで負けたのが正直ムカついた
一ドットの動きすら認識できる俺らにとってもはや読み合いである
さすがに近距離専用のやつには負けた
ギルギアにも勝てなかったな…
その日はその後に飛影の家を適当に作って終わった
今のところ飛影とギルギアが絶賛バトル中だ
どっちが勝つか…多分ギルギアだろうな
○月○日
気付いたら飛影の屋敷に使用人がいた
優希という名前らしい
普通の人間嫌いな飛影が近くに置くってことは異常なんだろう
茶髪に金の目
本人は
「純粋なジャパニーズ!!」
と叫んでいたが、まぁどうでもいい
「あっ…ダドマさん!!こんな大きな家をありがとうございます!!ほら飛影も!!」
椿と会うと深々と礼をされた
「サンキュ」
仏頂面なお礼だがまぁ気にしない
どうせこの館も10秒で建てたからな、欠陥住宅ではないが
「…飛影?」
「どうもありがとうございました!!」
その後すぐに飛影が半ば強制的に礼をさせられていて、ようやく一日早く行くと行っていた理由が理解できた
こいつ…はしゃぎたいから一日早く来たな
「まぁ…引っ越しってか移住祝いで宴だ宴!!」
飛影に金を直接渡すとヤバい気がしたから100万以上は渡していないはずだが…何故こんな豪勢な飯と酒があるんだ!!?
「この金は?」
こいつのことだから強盗とかしても不思議じゃねぇ
「…この世界には競馬ってのがあるらしいな…」
ニヤリと笑う飛影
「…まさか!?」
一瞬で何が起きたかを理解した
こいつ競馬に100万突っ込みやがった
「いや~あんま同じとこで勝ちすぎるのは悪い気がしていろいろ回ったよ!!優希が詳しくてな」
「ふっふ~!!お役にたてれましたか!!?飛影さん!!」
恐らくは…
競馬で一番倍率が高いやつ三連単っていうやつだな(※調べたが上位三位までを当てるやつらしい)
で馬券を買って、後は風華で勝たせたい馬に追い風を
負かせる馬には風で動きを悪くすれば、自然とこいつの望み通りになるってわけか
「いくら勝った?」
「5億」
「馬鹿じゃねぇの!!!??」
正真正銘の馬鹿だこいつ!限度があるだろう限度が!!
誇らしい顔が本当にうざい
「それじゃあ人間界に移住した記念だ!!騒ぐぞ!!乾杯!!」
『乾杯!!』
まぁ、酒を見る目はあるらしいのか…旨い酒に
意外と有能らしい優希の作った旨い飯
これからは退屈しなさそうだ
明日から飛影が入学するが…不安になってきたな
丁度、日記帳も残り少ないな
これで何万冊になるだろうか…数えてないな
もはや俺の日記を見るだけで人間は死ぬんじゃないか?
まぁ余談はさておき、締めくくろう
今日は退屈しなかった、明日も退屈しない日常であれば満足だ
次は飛影の転入です。
最近は執筆速度が早くなってきましたね
この調子で行きたいです