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災厄の生き様  作者: 火憐ちゃん
メリア編
50/122

反則級


とりあえず前座です



「うぉっしゃぁぁぁ!!かかってこいやぁ!!」


十爪十色(トソトシ)・速度と筋力強化》


リラコの爪が赤色と青色に輝く

目の前にいる影達を凪ぎ払い潰していく


「国王ぉぉぉ!!下がってくださいよ!!」


護衛である魔法使いよりも前に出て戦っているリラコ


「こういう時は、地位なんて関係ねぇよ!!戦えるやつが戦う!!それで良いじゃねぇか!!」


嵐のように城下町を突き進み国民の安全を最優先に行動している


「その意見には賛成だ!!」


「おっと!!」


声をした方を向くと家が降ってきていた

素早く上空に跳躍して回避

家を足場にして、真っ直ぐに家を《投げた》者へと接近


「飛影より面白くなさそうだな…」


《十爪十色・筋力強化極地》


爪の光が赤色に染まり、腕全体を光らせる

傭兵と思わしき人物へ殴りかかる


リラコの急接近を予想が出来なかった傭兵は拳を防ぐために防御の構えを取りその身体が爆散する


「弱ぇ!!飛影のが億倍強いぞコラァ!!」


メリアの国王リラコ

セツネには劣ってしまうが強力な反則級の魔法使い

そこいらの傭兵ごときに負けることは無い



「親父つえぇ…負けてらんねぇなこりゃ!!」


少し遠くからその様子を見ていたリックス

ニヤニヤと笑いながらリラコのように敵陣に突っ込む


「おいこら!!王族!!」


もはや諦めている護衛

何故こうもこのメリアの王族は猪突猛進なのか、

時間があるときに分析をしようと、心に決めた護衛達である


《レジック・一円(いちえん)


その場で回し蹴りを放ち一回転

軌道に合わせ輪のように鎌鼬が拡がる


周囲に湧いていた影達を一掃する


「まだまだぁ!!」


行く手を阻むのは周りの影より一回り大型の影

リックスの二倍は大きな影であった


《レジック・大円斬》


一瞬で距離を詰めて影を蹴りつける

自分よりも大きな影を一蹴りで吹き飛ばし、その後を追うように巨大な鎌鼬が生成され影を切り裂く


「…なんか俺強くね!!?」


日頃の訓練の相手が飛影のため、毎日負け続きであったため自分の実力を理解できていなかったリックス


自分自身に驚いてしまう


「はい、隙有りだぜ王子様よ!!」


その背後

ナイフを振りかぶっている傭兵

狙うは頸動脈


「っ!!」


気付いたときには既に遅く回避行動を取ることができない状態


(まっず…)


《ロア・スナイプ》


切り裂かれる直前

傭兵の頭を矢が吹き飛ばした


リックスを狙った一撃は大きく外れる


「クドか!?助かったサンキュー!!」


放った方角の先

高い建物の上に矢を構えているクドが見えた



「どういたしまして…っと」


《ロア・スナイプ》


超長距離の狙撃性能を誇るクドの魔法の狙撃形態

矢を思いきり引いて射る


狙いは影達

半径500メートルはクドのレンジである


「多いよ~」


狙いも適当に連続で三回放つ

ロアのスナイプモードは自動で的に狙いを付ける


自動と言ってもそこまで性能は良いわけではない

補正が付く程度であるが

百発百中で影達を弾き飛ばす


時々、狙うときもあるが敵を見つけてから放つまで2秒ほどしか使用していない


「ふっ!!」


《ロア・フェニックス》


大量に固まっている影達を発見

巨大な炎の鳥を放つ

影達をまとめて焼き滅ぼす


「弓使いの嬢ちゃんよ!!死んでくれや」


「っ…」


上空、

高い建物の上にいるクドであるが、頭上から声と殺気を感じた


《ロア・特攻形態》


振り向くこともせず魔法構築

巨大な弓が身体を覆う


刹那のタイミング

構築が完了して、背後に矢を発射

その勢いで回転し、弓で傭兵の巨大な斧を防ぎきる


「なんだと!?」


確実に首を跳ねれると考えていた傭兵の表情が驚愕で染まる


(あっぶな!!)


魔法の構築だけに集中したお陰で防ぎきることができたクド

判断を間違えて、振り向いたとしたら運が良くて出血死は確実の傷を負っていた


《ロア・特攻形態・一射撃殺(いっしゃげきさつ)


僅かに硬直した傭兵

弓の背面側から矢が放たれ、その勢いで加速

近距離を0距離まで詰めて、クドは傭兵に突撃する


体当たりにより斧が弾かれ、直撃を受けた傭兵の足が浮く

矢が地面に向けて射出


更に加速し宙を昇る

「死ぬかと思ったわよ!!」


弓の中心

巨大な身体を覆う弓の中心には穴が開いている

特攻形態は突撃するだけでなく、0距離からの強力な一撃を食らわせる技である


一瞬にして直撃を受けた傭兵の身体が塵となる


矢による勢いを失い特攻形態が解除される


「あっ…」


無駄に高く上がったクド地面との距離は建物の上にいたことも足されて100メートル程


「ぃいいゃぁぁぁぁぁぁあ!!」



「なにやってんだか…」


黒鋼は呆れたように、無表情で溜め息を吐きながら腕を伸ばす

200メートル程伸ばしてクドの襟首を掴むと適当な建物の上に置く


すぐに腕を元に戻し、刃に変化させる


影は当然として、襲いかかる傭兵達を切り捨てていく


現在の黒鋼の実力は反則級の上位

魔法使いにもひけを取らない身体能力があり、傭兵にも影にも遅れを取らない

実力ではリラコよりも上である


「数が多いな、これはこの魔法の絶対強者級…かなり魔力溜めてたな…」


あまりにも数が多い

影の実力は反則級の下から中である

しかし数は、一万を越えている


「おぉう!!?」


考え事をしていたら、後頭部に影の剣が突き刺さる

一瞬だけ動きが止まった黒鋼に周りの影達が一斉に剣を突き刺していく


「あ~ダルい」


頭に剣が刺さったまま黒鋼は溜め息を吐く

全身に剣が刺さっているが、関係はなかった


服を針のように変化させ周囲へ伸ばす

針千本のように影達を貫く


身体を元に戻すと同時に傷を修復する


「さて…もう一踏ん張りかな」


全体的にメリアの方が優勢である

戦争は無くなったが兵士達は遊んでいたわけでも無い


王族を中心にして敵反則級を最小限の労力で倒している


大量にいた影達も今では僅かに数が減っているように見えるため、士気は高い



そう、ここまでは反則的な強さを持つ者達が主役の物語


メリア魔法学校から巨大な火柱が立ち昇る

同時に


《ヘラクロス・滅ぼすモノ》


巨大な岩のゴーレムが城下町の端に出現する


「なっ…!!?」


リラコはその大きさに足が止まる

巨大な岩

高さ500メートルの山とも言い表せる大きさのゴーレムが出現したのだ


「なんだよあれ!!」


《レジック・斬》


リックスは試しに全力で魔法を放つ

巨大な鎌鼬であるが、ゴーレムに取っては蚊に刺された程度の威力でしかない


ゆっくりと巨体に似合ったように、腕を振りかぶった


「まさか…殴るの!?」


影達を相手にしながら横目で監視していたクド

ゴーレムの動作が通常ではない


巨大すぎるゴーレム

魔法の構築者は絶対強者級だと一目で分かる

質量も桁外れで、存在できていることが魔法である


そんなゴーレムの拳

国に落ちたら、国そのものが崩壊する


反則的な強さがいくら集まってもどうしようもない

絶対的な強さ


国全体が諦めた瞬間


空中で闇が煌めいた


「黒鋼ぇぇええぇ!!」


国全体に聞こえるような声で名前を呼ばれた黒鋼

瞬時に高く高く闇に向かって跳躍する


光すら燃やす炎

無炎を翼に飛翔していた飛影が黒鋼の手を掴む

同時に手甲へと姿を変えて装着する


「飛影、かなりあれやばいけど大丈夫なの?」


黒鋼が言うあれとは当然ゴーレムの事である

高さだけでも300倍以上

質量なら桁が違う


いくら飛影でも正面からぶつかるのでは勝ち目が少ない


《炎舞・全てを燃やす災厄の炎》

《風華・神速》


「ただの石ころだろうがぁ!!」


無炎の翼が右腕に集中する

視認できるほど圧縮さるた巨大な風が飛影を加速させ無炎の炎を燃え上がらせる


闇色の巨大な炎の塊と巨大な岩のゴーレムの拳が激突する


決着は一瞬

岩のゴーレムが一瞬で焼失した


「なっ!!」


焼失したゴーレムの中から絶対強者級が現れる


《ヘラクロス・地割れ》


驚愕に染まりながらも、即座に反撃のために魔法を構築


「遅ぇ!!」


発動する前に飛影が0距離まで詰めていた


反応される前に左手で敵の心臓をえぐり潰す


「あと四匹!!」


黒鋼を地面に投げつけて


ついでとばかりに敵に裏拳を放ち、身体を爆散させる

今の一撃でだらりと右腕は力を失ってぶら下がり、胸からは出血が止まらない

魔力も半分をきったが、飛影は止まることがない



ハチャメチャで一話更新後

災厄の更新します


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