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災厄の生き様  作者: 火憐ちゃん
序章・遺跡の森編
5/122

遺跡攻略


遺跡に入った少年と少女


Sランクの遺跡とは…

「私って遺跡に入るのは初めてだけど、こんな場所なのね」


少年と静紅は森の下に森があるという不思議なこの遺跡にいた


空のようなものも見えて見渡す限りは森であった


通路のようなものはない


完全に外と同じ雰囲気


少年としてもいつもとは雰囲気が違うことに少し気になったが気にせずに先に進む


「まっ…待って~」


いそいそと少年を追う静紅


カチ、と何かのスイッチが入る音


「あ…」


もはや何のスイッチかなど言う必要はないだろう


《炎舞》


草で隠れていたスイッチを静紅が踏むと同時に上空から隕石が降ってきた


大きさは10メートル程


少年はスイッチを踏んだ瞬間に魔法を発動しており、赤い炎の球体を形成


大きさは隕石の大きさの半分程度だが問題なく相殺する


「あらあら…」


「お前…殺す…か?」


初っぱなから罠にかかるという足手まといっぷり


少年は軽く殺気を放つ


「わ…わざとじゃないのよ!!?」


慌てながら静紅は


カチ、と再びスイッチを踏んだ


『…』


責めるような少年の眼


地面から二つの巨大な土の手が現れて二人を潰そうと襲い掛かる


《完全領域》


静紅は魔法を発動


自分と少年を包むように防御壁を展開


防御壁に突撃した土の手は逆に粉砕された


「ご…ごめんなさい」


「…っ」


少年は軽い舌打ちをする


「座れ…」


静かな圧力


「はい…」


「お前遺跡初めてだ…だから説明する」


少年としても無駄に魔力を使うのは面倒である


「遺跡…Sランクは三層ある。一層、造ったやつの罠今いる…二層、変質した生き物や自然物…三層、ゴーレム…罠があるのはここだけ…」


一層目はこの遺跡を造った者の趣味趣向による罠である

造った者が強力な魔法使いであればあるほど罠も強力になる


二層目は遺跡に眠る宝の魔力を浴びて存在が変質した生き物や自然物がいる

奥に眠る宝が貴重なものであればあるほど強力な何かに変質する


三層目はAとSの境目と言われる層

造った者の分身ともいえるゴーレム

Sランクに位置する遺跡の作製者は全員が強力な魔法使い

楽には勝てない


少年としては三層目までは無駄に魔力を使用する気はない


「…わかった…か?」


「わかったわ!!」


名誉挽回と意気込んで立ち上がる静紅


カチ、


もはや汚名挽回であった


「…」


舌の根が乾かぬうちにである


「…わかった…」


何か諦めた少年


静紅の襟首を掴む


「ん?」


大木から手と足が生えて少年と静紅に襲い掛かる


「…死ね」


その大木へと静紅を投げつける


「ふぇぇぇ!?」


《完全領域》


投げられながら魔法を発動


勢いと固さで大木を真っ二つに粉砕する


「ななな…なにを」


魔法を解除して空中で態勢を立て直す


その瞬間に少年は再び静紅の襟首を掴む


そして再び投げる


静紅が好きに移動するから面倒なのだと悟った少年は静紅を投げて運ぶ


空中にも罠はあるが少年が投げた軌道には一つも罠がない


簡単便利の運搬方法だ


もっとも静紅でなければ投げた瞬間に首がもげる危険な方法である


少年としても一層目はつまらないため次へと進みたいと考えていた


森の中で通路もないため目指す場所がわからないというこの遺跡の一層目の最大の罠


「あ~なんか慣れるとこれ楽ね」


しかし少年は迷いなく進む


この遺跡を発見した時のように魔力の通気孔を探しあてていた


そこへと進むだけである


「はぁ~楽チンね~」


慣れた静紅は力を抜いてなすがままに投げられる


「死ね…」


釈然としない少年はそのまま受け止めずに放置


当然ながら重力はあり、落下する


「へび!!」


力を抜いていた静紅はそのまま地面に落ちた


「ふぶ!!?」


ワンバウンド


「ひべ!?」


ツーバウンド


「はぼ!!」


スリーバウンドで勢いが止まる


「…うぅ…」


生きていることを確認して少年は舌打ちをする


プルプルと落下の衝撃で震えている静紅を無視して少年は下へと続く穴へと落ちる


前に少年は小石を虚空へと投げる


第一層目攻略


カチ、


少年が投げた小石はスイッチを見事に当てて罠を発動させる


残ったのは静紅のみ


つまり静紅に向けて罠が発動


「ひぃやゃぁあ!!??」


四方から鎌鼬が襲い掛かった


>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>


第二層目


一層目と同じように空のようなものが見えて植物でできたドラゴンが多数飛翔していた


植物で囲まれていた空間だと予想できるが、植物は一つも見当たらない不毛な大地であった


全ての植物がドラゴンに変質したのである


通常はここまで変質するものではなく、巨大コウモリや人を襲う樹木や人を食らう吸血植物程度であるが


この奥に眠る宝は今までと別格のようだ


「…あは!!」


少年は笑い


空のようなものを飛ぶドラゴンに突撃した


>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>


「うぅ…ひどい目にあったわ…」


あの後も鎌鼬を避けてスイッチ


その後の罠も避けてスイッチ


そんなこんなで五回ほど罠&スイッチを繰り返して10分後にようやく第二層に降り立った静紅


「…あら…終わり?」


その頃には翼がもぎ取られたドラゴンの腹をを少年が引き裂いていた


最後の一匹


数十はいたドラゴンは腹を引き裂かれて全滅していた


ニタリと狂喜の笑みを浮かべた少年


「さて…次が最後かしら」


第二層目は静紅が入った瞬間に攻略


根も残されていなかった


「…」


少年は再び平常状態に戻り、頷いた


穴は見えるところにあり、すぐに降りることができる


「疲れてない?」


「別に、」


少年が頷いて三層目は二人で降り立つ


そこは50メートル四方の石でできた部屋であった


今までとは別の意味で雰囲気が違い、遺跡のようなイメージである


「…なんか普通ね」


拍子抜けという感じの感想を洩らす静紅


「…宝はそこだ」


部屋の奥に扉があった


第三層であることは間違いなくつまらそこが目的地である


少年が指差すと同時


『!!?』


少年と静紅に圧力が襲い掛かる


「ようこそ…少年少女、私はここの作製者でありゴーレムだ…」


長身の男が部屋の中央にいきなり出現した


圧力が更に強くなる


男は若い風貌ですらりとした長身に外套を羽織っている


見かけはただの優男


しかし外見で姿を判断するのは間違いである


少年と静紅も外見で判断してはならない者である


「待ち遠しかったぞ…私を完全に殺してくれる少年と少女よ」


圧力が更に増す


爽やかな笑顔を向ける男


少年と静紅は一歩引いた


一歩引いてしまった


正真正銘の戦いの意識をもっている時に、純粋な恐怖を感じて引いてしまった


「さぁ殺し合おう、反則級の少年と少女よ…私はアギト…生前は絶対強者級であった、相手にとって不足は無いだろう」



はい、初見の方は初めましてハチャメチャ魔王からの人はお久しぶりです。


反則級とか絶対強者とか意味のわからない単語は次話で説明します


読んでいただきありがとうございます。



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