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災厄の生き様  作者: 火憐ちゃん
氷の悪魔編
111/122

杏の発明品


さて、遅くなりまして申し訳ないです。

通勤で社会人なりたての方をよく見かけるようになりました

そしてようやく4月になったなーと実感し始めた今日この頃です


え~読者の方にいましたらですが、

中学入学

高校入学

大学入学

会社入社おめでとうございます。


見ている方に幸せな明日が迎えられることを祈っています。






「ヒエー!!」


文化祭まで残り3日となり、本格的に文化祭の準備がすでに始まっている時期

夜の9時

準備から帰宅して夕飯後のことである


日頃別の場所にある研究室にこもっている杏がとてつもなく良い笑顔を浮かべながら珍しく訪ねてくる

杏の背後には大型トラックが屋敷の門で待機していた


「どうしたんだ?チラシならもう貰ってるけど?」


僅か1週間でチラシを作成してしまった杏

飛影としても予想外すぎて改めて天才だな~と認識を改めたほどである


「悪いんだけどゲーム作ったから運ぶの手伝ってくれない!!?」


「いいぞ!あのトラックの中か?」


杏が作ったゲーム

それだけで飛影の好奇心は刺激される


「そうそう!人はもう返しちゃったから魔法使っても大丈夫よ!!」


「ゲームですか!!?興味あります!!」


飛影の屋敷のメンバー一同テレビを見ていたが、ゲームという単語に優希が反応する


《風華・物運び》


飛影は言われた通りトラックの積み荷を風を使って居間まで運ぶ


「ゲーセン機ですね…レバー的には格げーですか?」


運ばれたゲームはゲーセンなどで見かける格闘ゲームの形をしていた

数は2つ


「対戦ゲームだからね!ちょっとデータ収集に手伝ってほしいの、多分ヒエーとリタとかが一番良いんだけど…」


「え~私もやりたいですよ~!!」


「ちょっ!離れなさいって!!」


飛影はともかくリタはTVゲームをやったことがない

優希はゲーム大好きっ子なため、杏にすがりついてやりたいことをアピールしていた


その間に飛影は電源をコンセントにつないで、電源を起動する


「あ~もう!わかったわよ!!やっていいわよ!!」


「ありがとーございます!!じゃあ飛影さん勝負ですよ勝負!!!」


優希の熱意に負けた杏は諦めたかのように許可を与える

知らないからね…と杏が呟いた言葉は優希の耳には入らない


「とりあえず、やり方としては画面の説明に従ってやってくれればいいから」


杏は説明しながら飛影の後ろに移動する

画面にはレバーを握ってくださいと表示されており、その通りに飛影と優希はレバーを握る


5秒ほど経つと次の画面に切り替わり、次の画面は対戦相手待機中と表示されていた


「あれ?キャラ選べないんですか!?」


優希の画面もキャラ選択より先に対戦相手待機中となり、対戦が開始される


「お~飛影さんと私がドット絵で表示されてます!!」


対戦画面には、ドット絵で飛影と優希が向かい合っている

画面上部には赤いHPゲージと、青い必殺技ゲージが表示されている


「カメラ埋め込んでるからね。自分自身で戦うことができるのよ!」


「へ~!!面白いですね!!ちょっとコマンド練習したいので10秒ほど時間ください」


「いいぞ~俺も練習したいし」


説明書もないので、コマンドが何もわからない

せめてどのボタンがパンチやキックかなどを理解しなければ戦いにならない


「あっ!ヒエーは何もしないでね!!」


一つ一つボタンを押してモーションを確認している優希を見て、飛影もボタンを押そうとしたが杏が腕を掴んで止める

ニッコリと笑顔の杏を見て、飛影は渋々ながらも言うとおりにして手を降ろす


「大体わかりました!!いつでも大丈夫ですよ!!」


「よし!じゃあやるか!!」


バトルが開始される

優希はまず様子見と飛影のキャラから一定の位置離れて、相手の出方を疑っている

飛影もまずはモーションの確認とボタンを押す


飛影のキャラがパンチを放った瞬間である

優希のキャラが死んだ


『え!!?』


満タンであったHPゲージが一瞬で消滅し、飛影のキャラが勝利ポーズを決めていた


「杏さんこれバグってますよ!!」


「違うわよ!!私の作るものにバグなんてあるわけないじゃない!仕様よ仕様!!だからヒエーとリタがいいって言ってるの!!」


第2ラウンドが始まる

気を取り直して、優希は先手必勝と飛影のキャラに接近して攻撃を放つ


「あっ!やべ」


杏の方を向いていた飛影はそれに反応できず、直撃を受けてしまう

しかし、攻撃が直撃したにもかかわらずHPゲージが減っているのは優希のキャラであった

飛影のキャラは攻撃を受けているがノックバックすらしない


(もしかして…)


飛影は何かを考え付いてとりあえず、先ほどとは違うボタンを押す

飛影のキャラは連打を受けているにもかかわらず、蹴りを放った


そしてやはり優希のキャラが死ぬ


「ちょっ!!やっぱりバグってますよ!!」


台をバンバンと力強く叩き、不満をあらわにする

確かに、飛影と格闘ゲームをしたときは理不尽なほど反応が早く負けてしまっていたが、それとこれとは別である


「もしかして…これ魔力で強さを測ってるのか?」


「そう!正解!!レバーが魔力測定器になってるのよ。まだ実現できなかったけどプリインしてるから飛影とかの魔法は使えるわよ」


魔力を使った格闘ゲーム

何故杏がリタを推していたかを理解する

優希としては不満でいっぱいであったが、さすがに技術ではなく魔力であるのならば諦めるしかない


素直にぶつくさと文句を言いながらも席から離れてリタを呼びにいく


「えっと…とりあえず呼ばれたので来たのですが、げーむですか?私はやったことがないのでよくわからないんですけど…」


「とりあえず座ってレバー握ってやろう」


混乱の表情を浮かべながらも飛影からの命ならばと、リタは言うとおりの手順を踏み先程と同じように飛影のドット絵とリタのドット絵が表示される


「とりあえず勝負だ!!」


飛影は先程と同じように弱パンチを入力

魔力で拮抗しているリタにはダメージは通らない


「えっと、よくわからないんで適当にやりますね」


リタがレバーを横に倒す


「へ?」


その瞬間飛影のキャラの背後にリタは立っていた

そして

たまたま

偶然

運が良く

リタは攻撃ボタンを押した時に236コマンドを入力しており、技が発動した


《神の翼・突》


飛影が反応するよりも先に、リタのキャラから翼が生え飛影のキャラを串刺しにする


K.O


「ちょっと待てぇぇぇ!!!!」


一撃であった


「いや、確かにあの位置でまともに食らったら死ぬけどさ!!忠実に再現するんかい!!」


「リアリティを求めてね!」


第2ラウンド


「よし、マジでやる」


飛影は集中する

ドットの動きなど飛影にとっては遅い動きである


リタのキャラの移動に対して集中しているところ

たまたま

偶然

運が良く

リタのコマンドは63214が入力されており、魔力を使用する必殺技が発動していた


《神の翼・全射》


画面が一瞬で翼で埋め尽くされた

飛影のキャラは当然、串刺しである


K.O


「…」


わなわなと飛影の拳が震えていた

何も言わずに飛影はコンティニュー


第3ラウンド


《炎舞・おおだ》

《神の翼・突》


飛影が開幕に技を放とうとしたが、

適当に

たまたま

偶然

運が良く

ガチャガチャとレバーを動かし214コマンドが成立し、現実どおりに飛影の魔法よりもリタの魔法が先に飛影のキャラを串刺しにする


「ビギナーズラック…どころじゃないですね」


リタの画面を後ろで見ていた優希が呟いた

リタとしてはてきとうに操作方法がわからないので、優希がやっているようにガチャガチャとしていただけである

ドットの動きを見切れる飛影でも、放たれた瞬間に串刺しになっているためどうしようもない


「ふんがぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」


飛影は怒りのまま台にパンチ

優希とは違い飛影のパンチは台を粉々に破壊する


「あぁぁぁ!!私の自信作が!!!!」


「だから、神とこういうゲームはしたくないんだぁあぁぁあああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」


飛影は一人で呻きながら、絶対強者級の全力で屋敷から出て行った


「えっと…何かまずかったですか?」


何も理解していないリタは背後にいる優希に話しかける

優希としては先程味わったことなので、飛影の気持ちは良くわかっていた


(…神様ってずるいです…)


「う~ん、流石にゲームバランスが悪かったわね…次はヒエー達が意識をもったまま入って自分の認識で動かせるようにしようかしら」


杏は今回の失敗から次の研究物の目標を決める

恐らく1ヶ月ほどで完成するだろう


============================================================================


「秋野ぉぉぉ!!大乱闘しようぜ!!」


「いきなり多分風華の風で窓の鍵開けて、窓も開けて不法侵入してきて何言ってるんですか!!!!!?寝たいんですけど!!!!!!!!!」




環境が大きく変化するので、大変だと思いますが

頑張ってくださいね。

作者は一応社会人(笑)なので相談いただければ、きちんと誠心誠意もって対応させていただきます。


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