別れ
「待ってください!抵抗していない相手を攻撃するなんて…」
「ふざけるな!さっきも言ったはずだ!そいつのせいで私の娘はっ…!」
フォウルの気持ちは痛いほど分かる。
しかし、何の抵抗もしていない相手を攻撃することを、ヤマトは良しとできなかった。
「ヤマトさん。」
ルリが口を開く。
「私もフォウルさんに賛成です。ガグメデが何かをしでかしてしまう前に、対処すべきです。」
「僕もそれに賛成かなー。」
ルリとエギスタは、ガグメデを倒す意思を示している。
「君は優しい。素敵だねー。でも、優しさでは救えない命もあるんだよー。…お願い、言う事聞いて?」
エギスタが少し悲しそうな顔をしながらヤマトへと語りかける。
「僕は…」
ヤマトは考えた。
しかしどう考えても答えは変わらなかった。
「僕は彼女を、ガグメデを守ります。」
「ヤマト君!」
フレイナの叫びも虚しく、ヤマトの決意が変わる事は無い。
「そうですか…では」
と、ルリの一瞬の動きをヤマトは見切る事ができなかった。
ヤマトの身体には無数の傷がつき、動かなくなっていた。
「…!?」
動けないヤマトをよそに、ルリとエギスタはガグメデへと向かう。
フレイナはルリを責めるが、聞き入れない。
「どうして!?話し合いで…」
「今は…そんな場合じゃないんです。」
ガグメデはルリとエギスタを前にしても尚、戦おうという意思を見せない。
そして
「なっ…!」
「ヤマト君!」
ガグメデはヤマトを抱きかかえると、風のようなスピードで去っていった。
あまりの速さに、トゥインシュ達でも追いつく事はできなかった。




