戻れない道
今回も閲覧いただきありがとうございます。
「ここは戻るか。」
見るからに怪しいオアシス地帯を抜けるより、戻って新たな道を探す方が確実。
それがセレストの出した結論だった。
「まぁ空気の流れは他にもある。いけるだろう。」
そうしてセレストは元来た道を分岐点まで戻り、そこから他の道を行く。
そしてしばらくして。
「む、ここは。」
眼前に広がるのは先程のオアシス。
セレストは確実に別の道を行ったはず。
元より何も目印の無い空でさえ脳内でマッピングを行えるセレスト。
洞窟内とはいえ、空に比べれば彼にとっては造作もないことだった。
しかしそんな彼の目の前には先程のオアシス。
気のせいか、植物は彼を煽るようにゆらゆらと揺れている様にも感じる。
「結局、選択肢などないという事か。」
セレストは大きく溜息をつく。
これならば無駄に歩き回らなければ良かったと思いつつも、警戒は解かない。
「さて、一体何が出てくるか。」
床、壁、天井。
あらゆる場所へ意識を飛ばし、空気を感じ取る。
例え隠蔽魔法で姿を隠したとしても、そこに生物がいれば必ず空気に乱れが生じる。
勿論そんな芸当はセレストだからできることである。
じわりじわりとオアシスへ近づくセレスト。
洞窟での戦闘が始まる時は近い。
次回から2週間に1回程の更新とさせていただきます。
楽しみにしてくださっている方がいらしたら申し訳ないです。




