ゾディアックとヴァージャ
今回も閲覧いただきありがとうございます。
「お?」
「ん?」
ここは魔国の中の冒険者ギルド。
「よう、相変わらず辛気臭い顔してやがるな。」
「これはこれは、相変わらず粗暴な振る舞いで。」
「なにおぅ!」
「何ですか。」
「……。」
「……。」
ゾディアックとヴァージャ。
二人は顔を合わせるといつも口論となる。
力に絶対な自信を持つゾディアック。
魔法に長けているヴァージャ。
お互いの実力は認めていても、相容れない存在である。
しかし今回はお互いに事情が違った。
「そっちもか。」
「そちらもですか。」
ゾディアックは酒、ヴァージャは紅茶をお供にして椅子に腰掛ける。
「そちらは?」
ゆっくりとヴァージャから発言する。
「果たし状だ。まぁ囮だったがな。そういうそっちは。」
「待ち伏せでしたね。こちらも本命は他にいたようでしたが。」
「妙な奴がでけぇ蛇を操っていたぞ。俺はあぁいったの専門外だがお前は?」
「モンスターを操る術などいくらでもありますからね、その程度では何とも言えませんよ。」
「何だそうなのか?つまらん。」
「貴方という人は……まぁ良いでしょう。」
ガブガブと酒を飲みながら話をしているゾディアックを睨みつつ、ヴァージャは続ける。
「それよりこちらの蟲人ですが、通常よりも厄介な能力持ちでした。心当たりは?」
「蟲人だぁ?あいつらは確かに耐久力高かったりと厄介だろうが、お前が苦戦する程か?」
「失礼な。苦戦などしていませんが、あなたの言う通り耐久力……いや、途中からおかしくなりましたね。」
「どういうことだ?」
「周りの虫を片付けたのですが、どうもその後から様子が変わりまして。」
「ほう、蟲人にそんな能力があるとは聞いたことがないがな。」
「私もですよ。無駄に繋がりの多い貴方なら何か知っているのではと思いましたが、無駄でしたが。」
「無駄無駄言うなオラァ!」
「五月蠅いんですよ。」
口論はしつつも席から立つことはない。
「後はギルドに任せるとしましょう。下手に動くのは危険です。」
「俺もその蟲人とやり合いたいんだが?」
「今は大人しくしていなさい。」
「チッ!」
つまらなさそうに飲むゾディアック。
そんな彼を抑えるヴァージャ。
何だかんだと言いつつも、二人の話が終わる事は無い。




