蟲の底力
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「さっさと決めてしまいましょう、散りなさい。」
ヴァージャが短い詠唱を唱える。
今まで無詠唱で行っていた魔法とは違う。
二人の間に竜巻が発生する。
「ヘルストームか!」
「心外ですね、単なるストームですよ。少し強化はしてますけどね。」
「これで少しだと、化物が。」
「あなたに言われたくはありません。さっさと降参なさい。」
「まだ言いやがるか!」
蟲人はギリっとストームを睨む。
(とんでもねぇ魔力量だな。)
ストームで隠れているヴァージャがいる場所を見定める。
(どうせ避けていってもそこを狙い撃ちされるだけだろうな。……だったら。)
「しっかりとその目に焼き付けやがれ!」
「何をする気ですか?」
蟲人は全身から蒸気が出る程に力を蓄える。
そして脚に力を込めて。
「行くぜぇ!」
凄まじい勢いでストームへと突っ込む。
「な、死ぬ気ですか!?」
「んな訳ねぇだろ!」
ストームへ突っ込む蟲人。
容赦なくその身体は切り刻まれる。
だがその勢いは止まらない。
どれだけ肉が千切れようが、血が吹き出ようが。
「オオオオオオオオォォォォォォォォ!!!!!」
「……まさか。」
そして、遂にその限界点を突破する。
ストームは中心から割れ、そのまま速度を落とさずヴァージャへと突っ込む蟲人。
「終わりだ!」
ドスッという嫌な音と共に、蟲人の腕はヴァージャの腹を貫いた。




