俺に名指し依頼?嫌です
今回も閲覧いただきありがとうございます。
スタンピードは終わった。
負傷者は出たが死者が出なかったのは幸いだろう。
現在はAランク冒険者達少数が、モンスターの住処の調査に向かっている。
少数なのはそこのモンスター達を刺激しないためだ。
調査は数日に渡って行われる。
スタンピードの原因究明のためだ。
その間、俺の様な戦力外は荒れた地の整備作業にあたる。
今回街自体に被害はないが、戦闘が行われた街道なんかは被害が出ている。
専門的なところは勿論その専門家が行うので、俺は専ら雑用である。
まぁ良い稼ぎになるし、特に気にはしない。
◇◇◇ ◆◆◆ ◇◇◇ ◆◆◆ ◇◇◇ ◆◆◆ ◇◇◇
そして一週間後。
ギルドから今回のスタンピードについての原因について発表があった。
モンスターの住処である森。
その一部に、強大な魔力の残滓が発見された。
強力な上位種の誕生が疑われたが、その痕跡は発見できなかった。
そもそもそんなモンスターが発生したら、もっと森がざわついているはずである。
空気が淀む様に、魔力も一定箇所に溜まり続ける現象が発生する事がある。
魔法の激突、大量のモンスターの死骸等原因は様々だが、今回もそれらのどれかだろうという事だ。
まぁ難しい話は専門家に任せるとして、とりあえず今回のスタンピードは治まったということだ。
「まだしばらくは警戒を続ける。Sランクが戻ってきたら再調査も行う予定だ。そこでだゼロ。」
「嫌です。」
「まだ内容を言っていないんだが。」
ギルマスのアーノルドさんに名指しされたので、俺はそそくさと立ち去る準備を始める。
「名指し依頼なんてろくな事じゃないでしょ。嫌です。」
「まぁそう言うな、Sランクの奴と同行してもらいたいんだ。ちょっとまぁ色々ある奴だがお前なら大丈夫かと思ってな。」
「冗談きついですよ。嫌です。」
「報酬は弾むが。」
「アーノルドさんの依頼とあれば仕方ないですね、受けましょう。」
「お前のそういうところ嫌いじゃないぜ。」
普段世話になってるアーノルドさんのお願いじゃ仕方ないよなぁうん。
ま、チートの塊の様なSランクと同行なら、安全は保障されてる様なもんでしょう。
……色々あるってのがちょっと気にはなるが、まぁなるようになるか。
とりあえず、俺は俺で準備しときますかねぇ。
報酬でなんか美味い物でも食うかな。
そんな事を考えながら、俺は商店街へ歩いていく。
……Sランク。
さて、どんな奴が来るんだろうかね。




