スタンピードでの俺の戦場は
今回も閲覧いただきありがとうございます。
早いもので2月ですね。今月も元気にいきましょう。
スタンピード。
誰が言い始めたか、魔物暴走とか迷宮暴走とか色々あるが、それらの総称である。
元は動物の大群が何らかの影響で大群で走り出すとかそういった感じだったか。
この世界での魔物、つまりモンスターは基本的に動物の延長線上で扱われている。
モンスターの肉だって食うし、一部は家畜として大事にされている。
まぁ通常の動物よりも危険度が高いってことだな。
元の世界で言うと、熊とかライオンとかだろうか。
動物ではあるが、一般人ではまずどうしようもない相手ってことだ。
モンスターの住処は厳重に管理されているが、それでもイレギュラーは起こる。
その最たる例にスタンピードが上げられる。
食糧難による暴走、縄張り争いに負けた群れが街へ襲来。
確か元の世界でも蝗害ってのがあったな。
とにかく原因は様々だが、どれだけ管理しても自然現象を人が完璧にコントロールするのは無理な話だ。
てことで、現在スタンピードの真っ最中である。
Sランクが別件で不在のため、この街の冒険者総出で事に当たっている。
俺は戦力にはならないため、司令部と現場への伝令。
レンタルされたマジックバッグを持っての支給。
とにかくあっち行ってこっち行ってと走り回っている。
しんどいが俺にできる事をやらねばならない。
モンスターと命張って戦う事を考えれば数億倍マシだろう。
幸い負傷者は少なく、街への被害も出ていない。
スタンピードと言えど、今回は比較的弱いモンスター達らしい。
「このまま終わりそうだな。」
「あぁ後1時間、いや30分もあればいけそうか。」
近くの冒険者の話が耳に入る。
そう言うのフラグって言うから、本当に終わるまで禁止だぞ。
「ゼロさん、次の物資の配達をお願いします。」
「ん、了解。これ飲んだらすぐに向かうよ。」
俺は水を一気に飲み干しマジックバッグを受け取る。
さて、しっかりと役割を果たしますか。
こういう時、身体強化とかそういった系統の何かしらができると便利なんだろうけどな。
無い物ねだりをしても仕方ないとは思うが、そう思わずにはいられない。
もう走りっぱなしで足の感覚も麻痺してきたし、喉だってひりついてるしな。
「……はぁ、やっぱチート欲しいなぁ。」
切に思いつつ俺は走る。
生きるために走る。
このまま何事もなく終わってくれれば良いんだけどな。
裏方って目立たないけど大事な仕事です。
それはこの世界も変わりません。




