6.九年の設計図(計画の開始)
さて、予言系ファンタジーで取り扱っている「設計の予言者」だが、何故二つ名が付いたのか・・・・・・
その理由とか詳細は助長になる為割愛するが、彼は70年後に訪れるだろう世界に対し「九年間の設計図」を残した。
全てはそこから始まる。
時は1946年、この年から1955年までの九年間で、設計の予言者は70年後の世界に向けて設計図を残し、1955年2月10日この世を去った。
弟子に次のような謎を残して。
「1946年から本当の仕事になる」
「私が世界にでる時は、落ちない飛行機が出来た時だ。」
私、場末の予言屋は長い間、彼が残した九年の設計図がいつ現実になるのかが分からなかった。
唯一の手がかりとして探していたのが、「私が世界にでる時は、落ちない飛行機が出来た時だ。」だった。
中でも違和感を覚えたのが、「落ちない飛行機」の一節だ。
一見「飛行機を作る技術が進んだら」程度に思える言葉であるが、何故かこの一節に違和感を感じ続けた。
その原因が「言葉の矛盾」である。
ちなみに「飛ぶ」の反意語は「落ちる」、すなわち飛んでいる以上は、絶対落ちない保証など無いと言う事だ。
長い間この矛盾に悩んでいたが、設計の予言者が残した九年の設計図、その70年後に、とある出来事が起きた。
それは忘れもしない、2016年2月11日、設計の予言者がこの世を去ってから、ちょうど70年が過ぎた2月10日の翌朝の事である。
2016年 現地時間の2月11日
全米科学財団と国際研究チームにより、アメリカのLINGO重力波望遠鏡により、2つのブラックホールの合体によって発せられた「重力波の検出に成功した」と言うニュースが、世界を駆けめぐった。
このニュースを目にした時、設計の予言者が残した「落ちない飛行機」の謎が解けた。
落ちると言う現象は、重力によって引き起こされる。
従って、落ちない飛行機とは、重力操作による飛翔体なのではないか。
もっとも、重力を応用した技術が実用化されるのはもっと未来の事となるだろうが、設計の予言者がこの世を去った翌日に発表されるとは、いささか出来すぎの感はある。
アインシュタインが一般相対性理論で予測していた重力波の検知。
世界中の科学者が知恵を絞って観測を続けたのにも関わらず、何十年に渡って重力波の検知に成功した者はいなかった。
それが偶然にも、2016年2月11日に重力波検出成功の発表が行われた。
アインシュタインが1915年から1916年に掛けて発表した、一般相対性理論からちょうど100年後、人類はついに重力波の検出に成功した。
この重力に関する発見、エネルギー問題を含む新たな技術、例えば量子コンピューターの開発などだが、一気に加速する事が考えられる。
話しが逸れたので戻すが、2016年2月11日にこのニュースを目にした私は、設計の予言者が残した設計図。
すなわち、九年の設計図がこの世に出る時が2016年である事と、その開始を確信した。