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アフター・コロナは物書きの世界  作者: 場末の予言屋
第四章 形から始める「文豪気分」
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35.コーンパイプ探検記

さて、長々とパイプ喫煙の魅力を語ってきた訳だが、では実際パイプ喫煙を始めるにはどううしたらよいのか。


その一つの案として、現在企画しているのが「コーンパイプ探検記」である。


24.パイプの深淵「不確定性原理」のところで言及した通り、パイプ喫煙には「煙草・パイプ・技術」三つの学ぶべき要素がある。


パイプ喫煙以外であれば、煙草のみ知っていれば何とかなる。


従って、テイスティング情報さえまとめれば、すぐにでも楽しむ事ができる。


しかし、パイプ喫煙は通常の煙草には無い、喫煙具であるパイプに対する知識と、喫煙する為の技術が必要となって来る。


喫煙史上、最も敷居が高く奥が深い文化である「パイプ喫煙」、一体何処から始めれば良いのか。


この解決案の一つにコーンパイプの利用を考えている。


そもそもパイプが無ければ始まらない喫煙であるが、これがまたそんなにお安い買い物とはならない。


例え廉価物のマシンメイド・パイプと言えど、普通に万を越えるお値段だ。


これがハンドメイドの作家物ともなると、10万の大台を越えるのもザラである。


経済的な理由から鑑みて、おいそれと「パイプ喫煙を始めてみよう」等とは言えないのが現状だ。


この状況を踏まえ、企画しているのがコーンパイプを使った、パイプ喫煙入門の作成だ。


ではコーンパイプを入門用に使用する理由は何か、そのアドバンテージを簡単に紹介して行こう。


・SDGs


現在の主流であるブライヤー・パイプは、ブライヤー・ルートから出来ている。


ブライヤー・ルートとは、ホワイト・ヒース(ツツジ科の灌木)の根瘤の事だ。


このホワイト・ヒースの根瘤だが、パイプ喫煙が流行した時代には、無くなるのではないかと危惧された事がある。


理由は、地中海原産の希少な材料であり、産地によっては乱堀のため、減少が著しい地域も出たからだ。


なお根瘤と言う特殊な材料の為、人工栽培は不可能とされている。


それに比べコーンパイプの材料はトウモロコシの軸である。


世界三大穀物であるトウモロコシは、年間8億トン以上も生産されている。


その廃棄物を有効利用したのがコーンパイプだ。


喫煙具としては最もエコロジーと言え、継続可能でSDGsな道具である。



・経済的


パイプは高級品だ、そんなイメージを持っている方もいる事と思うが、確かに安いものでは無い。


「高々、喫煙するだけにそんな金は掛けられない」


至極当然な意見である。


そこで目を付けたのが「電子タバコ」。


これも喫煙具を購入しないと始まらないタバコであるが、電子タバコの本体以下の価格で、パイプが手に入れば敷居も低くなるだろう。


そこで白羽の矢が当たったのがコーンパイプだ。


価格帯は2022年現在で1000~2000円、これなら電子タバコ本体の半額程度の出費で済む。


経済的には問題なく、入門用に持ってこいに見える。


しかし、コーンパイプは大量生産品であり、且つ廉価品でもある。


当然いくつかの短所はある。


しかし「敵を知り己を知れば百戦危うからず」、孫子の兵法ではないが、コーンパイプに対する知識をしっかり持って望めば、入門用パイプとして十分だと考える。



・技術に特化


コーンパイプと言えば、大量生産の工業製品である。


悪く言えば、こだわりの無い「安かろう悪かろう」の消耗品である。


しかしこれを反対から見れば、「コーンパイプは画一化された造りでありパイプによる味わいの違いを考慮する必要がない」、こんな風にも捕らえられる。


従って、パイプ喫煙の三大要素であるパイプの知識を除外し、喫煙技術にフォーカスする事が出来ると考える。


また、コーンパイプは短所が多いとも言われるが、これなどは「喫煙の難易度が高いパイプ」と言う観点で捕らえると、「喫煙技術を磨くのに適した道具」と言う解釈もできる。


まあここから先は現在整理している最中と言う事で割愛させていただくが、パイプ喫煙技術を磨く為のチュートリアルを目指し、コーンパイプの探検に乗り出す計画でいる。


パイプ喫煙に興味を持たれた方は、乞うご期待である。


さて、文化的生活の必需品として、パイプ喫煙を紹介してきた訳だが、そろそろ一段落、次回のエピローグで終わりと致しましょう。

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