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アフター・コロナは物書きの世界  作者: 場末の予言屋
第四章 形から始める「文豪気分」
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28.パイプ入門(技術編3)

さて、パイプ喫煙入門も最後、「後始末編」となった訳だ。


最初に喫煙をお茶にたとえた時、パイプ喫煙を茶道と書いたが、ここでその真意が明らかとなる。


パイプ喫煙以外のタバコであれば、喫煙後は吸い殻を捨てるだけで済むが、パイプ喫煙はタバコの灰を捨てた後、非常に大切な幾つかの作法がある。


では順を追って解説して行こう。


【 パイプ喫煙 後始末編 】


・ブレイク・イン


パイプ喫煙においては、「パイプの慣らし」が必要で、これをブレイクインと呼んでいる。


ただし、何処までをブレイクインと定義するかは諸説あり、人によってまちまちと言ったところが実状だ。


取り敢えずここでは一般的な基準を紹介しよう。


パイプ喫煙におけるブレイクインとは、ブライヤーパイプのチャンバー壁に、うっすらとカーボン層が出来上がるまでを言う。

※パイプにおけるカーボンとは、チャンバー壁に煤や灰、油分などの混合物が積層したものを言う。


ブライヤーパイプが燃えづらいとは言え、所詮はホワイト・ヒースの根瘤だ、強引に喫煙すれば普通に焦げる。


従って、ブレクインが終わるまでは、パイプを焦がさないよう注意する事が好ましい。


なお、カーボンは煙草の火からパイプを守る為に付けるのだが、その厚みは約1mm前後が良いとされている。


以上は、ブライヤーパイプについての説明だが、ブライヤー以外のパイプではまた違った事情がある。


それが、パイプ素材の味だ。


ブライヤー以外の木質パイプや、クレイパイプ、メヤシャウムパイプ、コーンパイプなどは、煙草の火で熱せられる事で、パイプ素材の香りなどが出てくる。


このパイプ素材の味わいは、筆卸から煙草が馴染むまで続くパイプもある。


従って、パイプが馴染んで楽しく喫煙できるまでを、ブレークインとする人もいる。



・ローテーション


パイプ関連の書籍などでは、ブライヤーパイプの連続使用は避け、何本かでローテーションするのが良いとされている。


理由は、喫煙する事により、ドラフト・ホール(煙の通り道)やマウスピース内に、水分やらヤニやらが付着するからだ。


従って、喫煙を済ませたパイプは、中の水分を取り除いてから、しっかりと乾燥させて次の喫煙に備える必要がある。


個人的には、最低でも2~3日以上休ませたパイプの方が、煙草を快適に美味しく吸えると感じている。


イギリスや北欧には、日曜日から土曜日まで、七本の異なったパイプがセットされている「七曜パイプセット」なるものまであるが、パイプのローテーションの必要性を示す良い例である。


・掃除(お手入れ)


パイプ喫煙はお茶室で抹茶を戴くのと同様、日常生活とは違う時間と空間を生み出す趣味である。


ついては、快適な時間を過ごす為には、パイプのお手入れは欠かせない作法である。


と言うことで、お手入れについて簡単に紹介しよう。


喫煙が終わったら、まずチャンバー内に残っている灰や燃え残りはキレイに落としておく。


次にマウスピースを外して、ドラフトホールやダボ穴(マウスピースを刺す穴)、マウスピース内の水分やヤニを、専用のモールなどを使いふき取る。


ここで、パイプのお手入れにおける注意点だが、パイプは喫煙で暖かくなるとブライヤーが膨張する。


マウスピースを抜く時は、パイプがシッカリ冷えてからにしよう。


暖かい内にマウスピースを無理に抜くと、マウスピースが折れたり、シャンク(ボウルとマウスピースのつなぎ部)にヒビが入る事もある。


また、ダボ穴(マウスピースを刺す穴)の緩みの原因にもなるので注意が必要だ。


以上はあくまでも次回の喫煙に備える為のお手入れだ。



・大掃除 


パイプは使い込んで行くと、大掃除の必要が出てくる。


最後に、快適な喫煙を続ける為の手入れを、簡単に紹介して終わりとしよう。


(カーボンを削る)


ブレイクインの所でカーボンの厚さは1mm程度と書いたが、パイプも長く使っていると、カーボンもドンドンと育って行く。


私は経験した事は無いが、物の本には「カーボンが厚過ぎると、パイプがひび割れる事もある」などと書かれている。


まあ、それ以前にカーボンが厚くなり過ぎると、チャンバーの径が細くなり、詰められる煙草の量が減る。


また、あまり細くなると葉の刻みが太めの煙草には合わなくなるので、リーマーと呼ばれる専用の器具で、カーボンを削る必要が出てくる。


また、ドラフトホールもチャンバー付近には、カーボンやタール状の煤などが付着するので、空気の通りが悪くなったら掃除が必要だ。


(パイプのお手入れ)


パイプのコレクターは上記の他に、専用のパイプポリッシュ、マウスピースポリッシュやクロスなどを使い、パイプを綺麗に保っている。


特殊な例では、海泡石で出来た純白のメヤシャウムパイプを、喫煙により黄金色に色づける、そんな楽しみ方をしている強者もいるようだ。


さて、三部に渡って解説してきた「技術編」ここで終わりとして、パイプ煙草の解説に進もう。


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