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アフター・コロナは物書きの世界  作者: 場末の予言屋
第四章 形から始める「文豪気分」
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23.パイプで出かける世界旅行

インターネットの葉巻サイト、そのレビューコーナーで未だに心に残っている一節がある。


「旅ができる葉巻」


夢のある言葉だ。


たかだか葉巻一本で小一時間、心を癒しグルメを楽しませてくれる。


さらに、良質な葉巻はグルメで止まらず、旅気分まで味あわせてくれると言う。


執筆を志すものや、音楽や読書、思想の文化を楽しむ輩にとって、これ以上無い嗜好品と言える。


しかしパイプ喫煙は、さらにその上を行く嗜好品である。


グルメを中心に、バーチャルな時間と空間を作り出す「パイプ喫煙」。


「パイプ煙草の世界」は広大である。


その商品数は、輸入も視野に入れれば数百に上る。


しかも、パイプ煙草のキャラクターは、他に類を見ない程多彩である。


煙草の味わいから始まり、バニラやチョコ等のお菓子にフルーツ系のスイーツ。


ウィスキーやワインなど各種の酒に、スモーキーやアーシー、オイリーなどの食べ物に通じる味わいまで楽しませてくれる。


また、煙草を味わう為の道具であるパイプ、これがまた多岐にわたる。


クレイと言われる陶器製のパイプから始まり、木製やコーンに海泡石、最後にパイプのキング・オブ・キングであるブライヤーまで、様々な素材が使われている。


しかし、パイプは素材だけでも多種多様であるが、そのシェイプに至っては素材をはるかに凌駕する。


ベーシック・クラシック・シェイプだけでも数十に及び、ボウルのサイズにマウスピースの形状等を組み合わせると、そのパターンは三桁に上る。


さらにこれらの材料を、自らの手と知識で組み合わせ、オリジナルな煙草を作るところから始まる、これがパイプ喫煙である。


従って、その組み合わせは天文学的なものとなる。


パイプ喫煙、それはまるでまだ見ぬワンピースを求めて、世界にこぎ出す冒険の様なものだ。


私も趣味の範疇を越えてはいないが、パイプ煙草のテイスティングに長年携わって来た。


しかし、国内で購入できるパイプ煙草でさえも、未だ踏破は出来ていない。


また、インターネットのブログでも、何人もの探検家パイプ・スモーカーが、パイプ煙草の世界に挑戦しているが、何処も旅の途中の感は拭えない。


以上のようにパイプ喫煙は、奥が深く長く楽しめる嗜好品である。


とは言え、棚からぼた餅的な話はそうそう無いのが現実だ。


パイプ喫煙は奥が深いだけあり、その敷居の高さも随一である。


はっきり言うが、初心者がパイプ喫煙を始めるのは困難を極める。


私もパイプ喫煙を始めた頃は、暗中模索、五里霧中だった記憶がある。


ついては、これからこのパイプ喫煙の奥深さ、敷居の高さについて簡単に解説して行こう。


しかし、パイプ喫煙は敷居が高い嗜好品だけあり、壁を越えたその先には広大なパイプ喫煙の世界が開けることは保証する。


では前置きはこの程度として、少々アカデミックな題材を例に、解説を始める事としよう。

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