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アフター・コロナは物書きの世界  作者: 場末の予言屋
第四章 形から始める「文豪気分」
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20.パイプと執筆生活(時間編)

「執筆生活のススメ」


物書きが集まるサイトで、余計なお世話な書き出しである。


もっともこれは、パイプ喫煙者が集まるサイトで、執筆や読書生活をススメる為に書いたコラムの題名で、この文章自体がその焼き直しである。


最初っからぶっちゃけて申し訳ないが、しばしのご辛抱を。


しかし、何はともあれ執筆生活、気を付けて取り組む限りは、怪我をする事もなく時間が潰せ、知識とスキルは向上するので、無難な文化(趣味)の筆頭候補ではある。


それでは幾つか、執筆生活を送るためのコツを紹介して行こう。


とは言え、私の本業はしがないサラリーマンであり、専業の文筆家と言う訳ではない。


また、文学部卒とか小説家養成学校で学んだとかの肩書きは一切無い。


そんな事情なので、パイプ物語を連載したり書籍を出版したりする為に、インターネットから文筆の為の情報を集め、見よう見まねで執筆生活を送っている。


そんな経験を踏まえ、執筆にとって最も大切な事を紹介しよう。


小説を執筆する為のハウ・ツーはそれこそ山ほどある。


その中で、特に才能があるとか無いとかに関わらず、誰もが実行可能な心得であり、執筆を続けるのには最も効果が高いと思っているものがある。


それが「毎日欠かさず執筆時間を確保する事」である。


これさえ出来ていれば、多少の不出来や無能など問題にはならない、そんな風にも思っている。


ただしこんな単純で簡単な事ながら、毎日欠かさず実行する事はそれなりに我慢が必要となる。


継続は力なりの諺通り、創作活動は自分との戦いである。

その中で最も初歩にして効果が高いのが、執筆時間の確保である。


名前は失念したが昔の文豪に、執筆中は必ず正座し机をはさんで向かいに、妻と娘を座らせる事を日課にしていた者がいたそうだ。


これなど一見、古き時代の厳格な父親像にも見える。


しかし、本当のところは違っていたのではないかと思っている。


以下は私の勝手な憶測になるが、自分を律しなければならない執筆作業において、自分自身に負ける事が無いよう、がんじがらめに己を縛る、その環境づくりに家族の協力を仰いだのではないかと思う。


簡単に言い直すと、自分の弱さをカバーできる環境を、家族の協力で整えたと言う事か。


しかしこの方法は、余程家族の理解がなければ出来ない所行ではある。


物書きによって生活の糧を得なければならない、職業作家ならいざ知らず、趣味として文化生活を送る目的の我々にとって、この様な窮屈な方法はストレス以外の何者でもない。


しかし安心してほしい。


このような執筆時間を確保する為の努力は、パイプスモーカーやシガースモーカーにとっては縁無き所行である。


何故なら、パイプにしろ葉巻にしろ満足感が得られる喫煙をしようと思えば、少なくとも一時間以上の時間を確保しなければならない。


一日の中で一時間を確保する、これが執筆目的であった場合、中々骨が折れる作業である。


雑多な日常の中で、執筆に臨める落ち着いた時間を確保する。


それこそ、雨の日も風の日も、少々疲れている時も、創作意欲が湧かない時も、話の続きに行き詰まった時も、版で押したように机の前に座る。


この姿勢が物書きになる為の第一歩、必要条件であるが、私のような専業でも職業作家でもない、ただの素人作家崩れ風情には苦痛以外の何物でもない。


しかし、こんな苦痛を伴う作業も、パイプ喫煙を中心に考えると全てが逆転する。


まずは今晩楽しむタバコを想像し、喫煙できる時間を計算した後、タバコと時間に見合ったパイプを考える、その内に気持ちはソワソワし始める。

まあこんな感じで、喫煙時間が待ち遠しくなる事もしばしばだ。


ゆったりと紫煙を漂わせながら執筆をする。

調べ物をしたり本を読んだり、企画を練ったり空想にふけったり。


もちろん傍らの水筒にはコーヒーが入っている。

たまには疲れて居眠りしたりする事もあるのだが・・・・・・


まあ居眠りはともかくとして、文化的生活を楽しむには「一人自分と向き合う」、そんな時間も必要である。


もっともパイプを満喫しているのか、執筆に勤しんでいるのか分からなくなる事もあるが、この辺りについては何の問題もない。


喫煙の時間さえ確保出来ていれば、自然に日常の中に執筆を中心とした文化が根付いて行く事は間違いない。


パイプスモーカー面目躍如の場面である。


さて、長々と執筆時間の確保について書いてきたが、次に必要となってくるものがある。


それが執筆スペース。


そんな訳で次は喫煙に必要な・・・・・・

おっと言い間違えた、執筆に必要なスペースについて書いて行こう。


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