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アフター・コロナは物書きの世界  作者: 場末の予言屋
第四章 形から始める「文豪気分」
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14.グルメを極める(伝搬編)


さて、「グルメの極める(発生編)」で、香りや味わいの気化がグルメの正体だとの結論に到った。


もっとも気化はグルメの一つ、味わいの一形態に過ぎない事は確かだが、これが想像以上に大きなファクターとなる。


理由の一つが、「味わいの気化が、グルメの伝搬に大きな影響を及ぼしている」からだ。


そこで、次に理解しなければいけないのが、味わいや香りが、どの様に伝わるのかになるが、これを理解するのに適した素材となるのが、何を隠そう電子式煙草となる。


では、ルイ・ロペスがに勝手に名付けた、「グルメ伝搬型」である電子煙草の仕組みから説明して行こう。


「グルメを極める(発生編)」で取り上げた加熱式喫煙。


これを簡単に説明すると、「煙草に含まれた味わいを沸騰させ、その水蒸気を楽しんでいる」こんな事になる。


ここで私が愛用している、低温式の電子煙草が登場する。


電子煙草、これに該当するのがプルームテックになるが、これは「グルメ伝搬式」の喫煙となる。


まずは、液体の入ったカプセルから低温で水蒸気を発生させる。


次に、発生した水蒸気を「香料と煙草葉の入ったカプセル」に通し、香りや旨みの成分を、水蒸気に吸着させて行うものとなる。


加熱式喫煙は、味わいを沸騰させる事により喫する煙草であるが、電子式煙草は、水蒸気により味わいを伝搬させて行うものとなる。


これが喫煙方式を「発生型と伝搬型」に分けた理由だが、この「味わいの伝搬」であるが、以外に馬鹿にならないものである。


実は、これについてルイ・ロペスがとある実験を行っている。


それが次の、「温泉でパイプ」だ。


【 温泉でパイプ喫煙 】


あれは随分昔の話であるが、パイプ喫煙を色々と楽しんでいた時、ふと「温泉でパイプを吸ってみたい」そう考えた事がある。


まあ、動機は至って単純で、アニメなどで良く目にする「温泉で日本酒」、湯船に徳利を入れた桶を浮かべて酒を楽しむ、これの煙草版を試してみたかっただけの事である。


はたして、その結果は・・・・・・


大失敗でした。


「パイプで温泉」気分を味わう為、まずはパイプに香りの強い煙草を詰める。


鼻歌交じりに、脱衣所で裸になってからパイプに火を入れ、そこからタンピングをし煙草の火を安定させて、イザ入浴である。


お風呂につかりながら、意気揚々とパイプをふかしたのだが、その結果は散々だった。


体を暖めながら、ノンビリと甘い世界に浸る事を想像していたのだが、現実は想像もしない結果となった。


パイプを濡らさないよう、注意しながらくゆらせてみたが、ただただ煙を吐き出しているだけで、味も素っ気もなかったのだ。


そんな訳で、すぐに風呂から上がりパイプを脱衣室に置いて、改めて入浴するハメになった。


では実験が何故失敗に終わったのか、その答え合わせだ。


「お風呂でパイプ」に一体何が起きたのか、その科学的検証が次である。


「風呂場から発生した湯気が、煙草の煙に含まれる香りや味わいを、全て持って行ってしまった(吸着してしまった)」


簡単に言えば、電子式煙草の逆バージョンが起こった、これが原因である。


この時、昔から伝えられているパイプの格言を実感した。


「パイプ喫煙は、日本のようにジメジメした気候よりも、北欧のようなカラッとした(暖かいが乾燥した気候)ところで吸う方が旨い」


想像してみてほしい。


梅雨のジメジメした時に食べるのが旨いのか、秋晴れでカラッと晴れた時の食事が楽しいのか。


これはあくまでもイメージでしかないが、涼しく乾燥した気候での食事は、何か「味わいにメリハリが効いて」より楽しめる、そんな風に感じてしまう。


たぶんこれは、「水蒸気と味わいの伝搬」が関係しているのではないかと、愚考する次第である。


最後に味わいの伝搬についてまとめるが、結論は次の通りだ。


グルメの味わいや香りは、水蒸気によって伝搬される。


故に、高すぎる湿度や水蒸気の存在は、味わいの伝搬を妨げる事がある。


さてグルメの発生と伝搬、ナンチャッテ化学に基づいて解説した。


次からは、グルメをどうやって味わうのかについて、順を追って書いて行こう。


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