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アフター・コロナは物書きの世界  作者: 場末の予言屋
第一章 アフター・コロナの近未来
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3.機械化文明(エッセンシャル・ワーク)

幸せな世界の正体が「超超高齢化社会」だった。

これを実現する為に必要なシステムを「設計の予言者」の未来から考えてみよう。


「設計の予言者」が2048年の世界を描いているが、そこには参考になる二つの事象がある。

それは町の様子の中に出てくる「店舗と外食産業」の様子だ。


設計の予言者が描いている2048年の世界だが、町や公園、街路等には人があふれている印象だが、一度お店や食堂に入ると状況は一変する。

確かに客はいる事はいるが、運営側である店員やレジ係の姿がほとんど無い。


かなり大きな店舗でも、店員は一人か二人。

商品と正札と、自動会計に自動梱包など、買い物に対するサービスは、全て機械によって行われている。


また、食堂に至っては、さらに機械化が進んでいる。

店内には、フロアースタッフもレジ担当もいない。

さらには、厨房スタッフや調理師がいる気配すらない。


2048年日本で主流になる食堂、またはレストランは、ボタン一つで注文・配膳・会計まで、人の手を介せず済まされてしまうようだ。

おそらく、冷凍でプリセットされた料理が、進んだ冷凍と解凍の技術で、出来立てと変わらないクオリティで提供されると思われる。


なんか味気無いとも言える光景だが、より少ない労働力で生活インフラを維持するには、エッセンシャル・ワーク。

日本語に直すと「生きて行く為に必要な仕事」と言う意味になるが、このエッセンシャル・ワークの大幅な機械化が必要だと思われる。


また、この問題をSDGs視点で見ると、昨今マスコミで取り上げられている、日本の食品ロス問題の対策案となる。

この食品ロスだが、食品廃棄に加え、それに関わる様々な経費までを資産すると、年間約11兆円程度の損失が発生していると言う。


これらを加味して考えると、設計の予言者の未来記が示す飲食店のあり方、食品ロスを減らす観点からも、悪い手ではないと思える。


もっとも、娯楽社会の中で食べ物は大きなウェイトを占める。

やはり食事は生活の中では大きな楽しみであり、自然と人との「直接的コミュニケーション手段」でもある。


また、調理の才能に特化し、料理人としての生き方を選ぶ人の事も考えると、こだわりの店や地元に根付いた食文化など、ヒューマンな部分はそれなりに残って行くだろう。


しかし、少子高齢化で減り続ける就労人口に対し、より文化的な生活を目指す新しい世界、これに向けた労働時間の短縮。

この矛盾した二つの目標を達成する為には、生活インフラの急速な機械化は必要不可欠だと思う。


ただし、ここで取り上げたのは販売に関してのみであり、生活物資をどのように流通するのかが見えて来ない。

ここで、物流の高齢化を示す良い例があるので紹介しておこう。


2020年の初頭、新型コロナのパンデミックにより、店頭からマスクが姿を消した。

この時、意外な物も店頭から姿を消した、それがトイレットペーパー。

一時だけだった為、もう覚えている人も少ないとは思うが、当時トイレットペーパーを求めて、ドラッグストアーを幾つも探した記憶はある。

ちなみに、トイレットペーパーが売場から消えた原因は「物流の高齢化」にあった。


これは物流の専門家から聞いた話しだが、トイレットペーパー自体は、製造工場に山ほどあった。

しかし、それを運ぶ運送会社が無かったとの事だ。


実は、トイレットペーパー未だに「手積み作業」なのが現実で、10トン車にトイレットペーパーを手積みできる運送会社は極限られるそうだ。

その為、物はあったが肝心の物流が追いつかなかったのが、売場からトイレットペーパーが一時姿を消した本当の原因である。

ちなみに、ドライバー高齢化の為、トイレットペーパー運搬の依頼を断った運送会社は、何社もあったそうだ。


少子高齢化の日本、物流を担う運送会社の高齢化も大きな問題としてのし掛かっている。

この物流の高齢化、甘く見ているととんでもない事になる。


今は存在していない国の話しだが、かの社会主義国家「ソ連」。

計画経済で生産から配給までを平等に行おうとしたが、しかしその当初、肝心のインフラが追いつかず、生産された農産物などを、配給所や販売所に上手く運ぶことができない事態に陥った。


運ぶ事が出来なかった農産物は、生産地で大量に廃棄される事が相次ぎ、結果、餓死者まで出た地域があったと言うから人事ではない。

これらの歴史を考えると、物流の問題を放置しておく事が、如何に危険かが分かる。

そこで取り上げるのが、設計の予言者による未来記である。


次は未来記による、流通について取り上げて行こう。


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