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アフター・コロナは物書きの世界  作者: 場末の予言屋
第四章 形から始める「文豪気分」
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10.煙草とグルメ(味の変化)

葉巻の話題が出たついでに、「味わいの変化」についても紹介しておこう。


もっとも「味変あじへん」と言っても、煙草の上に辛み味噌を乗せるような事では無い事は断っておきます。(断る必要すらないが、まあシャレですね)


冗談はさておき、プレイアムシガーのサイトで、必ずと言って良い程取り上げられていた話題がある。


それが葉巻の味わい、すなわち葉巻レビューだ。


色々なサイトで語られる葉巻の味わい、その中でも特にこだわりの強いサイトでは、味わいの変化についてまで言及されていた。


そこには、「喫煙の序盤、中盤、後半、終盤」と、葉巻の味わいがどのように変化していくのかが書かれていた。


面白いことに、葉巻でも終始一貫して味わいが変わらないものがあるかと思えば、後半以降は煙草感が強くなり過ぎて、吸えないものまであった。


そんな葉巻の中でも、味わいの変化を楽しめるものを称して、「旅ができる葉巻」と評価していたティスターもいた。


まあ、ここまで行くとかなりコアな情報にはなるが、間違いなく葉巻、特にプレミアムシガーには味わいの変化が存在する。


葉巻の味わいの変化、私のつたない経験でも、喫煙の終盤「煙草が異様に辛くなり唇が痛くなって」、最後まで吸うのを諦めた葉巻もあった。


確かパルタガス(キューバ葉巻のブランド)だったと記憶している。


少々通好み過ぎるキライはあるが、「味わいの変化」喫煙時間の短いシガレットでは、体験できない楽しみである。


では喫煙時間の長い事で知られる、パイプ喫煙ではどうか、それをこれから検証して行こう。


その昔、「パイプ煙草が旨いのは30~40分位まで」、こんな格言がパイプスモーカーの間で、まことしやかに語られていた事がある。


なんでもこれは、パイプスモーキングコンテストで優勝経験のある、ベテランスモーカーの言だとの事だった。


一見、悪い印象のある格言ではあるが、しかしこれを裏返して解釈すると、「煙草の味わいが変化している証明」になる。


もしパイプ喫煙が終始一貫した味わいであるのなら、一時間以上楽しめるパイプ喫煙に対し、「パイプ煙草が旨いのは30~40分位まで」なんて格言は出て来ない。


喫煙序盤の香り立ち。


ベース煙草の味わいが出始める、中盤の安定した味わいに、後半の強めの煙草感。


煙草を最後まで吸いきった時の、終盤の煙をころがしている感じ。


どれも捨てがたいものがある。


様々な煙草の中でも、全て余すことなく灰に出来るのはパイプ喫煙のみであり、極めてエコロジーだ。

※灰は出ても、吸い殻は出ない。


煙草を吸いきるが故の満足感と、味わいの変化は試してみても損は無い。


もっとも、後ほど「グルメを極める」コーナーで解説する「ベポライズ効果」を考えると、喫煙の序盤にブレンドの特徴が出やすいのは確かである。


また、パイプ喫煙はその構造上、終盤になる程技術的に難しくなる事も否めない。


助長になるので喫煙技術に関しては割愛させてもらうが、まあいろんな意味で、「パイプ煙草が旨いのは30~40分位まで」の格言、うなずけなくも無い事は確かである。


しかし「煙草の旨いまずい」は主観的な問題である、何を旨いと思うかは人それぞれだ。


もしかすると、「パイプ煙草の醍醐味は喫煙の終盤にこそある」こんな事を感じているスモーカーもいるかもしれない。


さらに、煙草の味わいの変化は、パイプの形状やサイズ、葉巻で言うところのシェイプ、いわゆるビトラによっても影響を受ける。


また煙草のブレンド、例えばタイプや香料、ミクスチャーや加工方法等も、味わいの変化に影響を与える。


以上のように、パイプ喫煙において「煙草の味わいの変化」まで楽しもうと思うと、それを見極める為の「技術と知識と経験」が必要となって来る。


まあ、趣味として極めるには、これほど深いものは中々お目には掛かれない。


物書きを目指している者であれば、一度試してみる価値はある文化には違い無い。


さて、長々と「煙草とグルメ」について語ってきた訳だが、次は「グルメそのもの」に焦点を当てて特集して行こう。

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