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アフター・コロナは物書きの世界  作者: 場末の予言屋
第四章 形から始める「文豪気分」
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9.パイプ煙草の弱点(肉料理編)

「パイプ物語3」でも書いたが、私のハンドルネーム「ルイ・ロペス」は、ホンジュラスの安葉巻から拝借したものである。


まあ「安葉巻のルイ・ロペス」、ショートフィラーとは言え、1本300円前後だった記憶はある。


ホームページ草創期、日本に静かな葉巻ブームが起きる。


インターネット元年の1995年辺りになるがこの頃、一時ではあるが葉巻にハマる事となる。


理由は味わいもさる事ながら、執筆時間を無理矢理ひねり出すのに、葉巻がちょうど良かったからだ。


ポピュラーで手頃なサイズと言われている「コロナ」の場合、丁寧に吸えば小一時間は楽しめる。


しかし、それなりのボリュームがあるコロナやパナテラのサイズの物は、安葉巻の代名詞ドライシガーであっても、1本で数百円もする。

※小型サイズのシガリロやプリトスでは、喫煙できる時間が短い。


しかも、葉巻は一度火をつけたら、最後まで吸いきった方が美味しいと来ている。


従って、自分を執筆に縛り付けるには、持ってこいのアイテムだった。


また、「高い喫煙技術が必要」と言われているパイプ喫煙に対し、普通に吸っていれば最後まで吸いきれる葉巻は、それなりに便利なアイテムだった。

※パイプ喫煙の技術に関しては後ほど紹介して行こう。


ところで、話が「執筆時間の確保と喫煙」に逸れている、煙草とグルメに話題を戻そう。


さて本番。


肝心の「葉巻の味わい」の紹介をしよう。


もっともその味わいは、着香処理されたアロマティック・シガーではなく、無着香のナチュラルなものになるが。


このナチュラルな葉巻の味わい、表現が非常に難しい。


葉巻の味わいを簡単に表現すると、とにかく濃厚な香ばしさで旨いの一言。


しかし、香ばしいやら旨いなどと言ってみても、これだけでは具体的なイメージがしづらい。


そこで、素人なりに表したのが「肉料理」。


濃厚なデミグラスソースをかけたハンバーグや、焦がしニンニク醤油でコッテリと味付けされたステーキ、こんな雰囲気だと思ってもらえば、当たらずと言えどもカスリもせず。


まあ、所詮アマチュアの戯れ言だ、この程度のレビューで勘弁してほしい。


しかし、上手に保管熟成されたプレミアムシガーは、まさに「至高の味わい」だと言われている。(私はそんなお高い葉巻の経験は無いが・・・・・・)


ただし、葉巻は確かに旨い、特に最高峰と言われるハバナ(キューバ産の葉巻)は、他の煙草では表現出来ない味わいだ。


しかし、値段が値段である。


ハバナの味わいの、基準となる葉巻と称される「モンテクリストNo.2」。


トルペド型の大振りなシェイプ(正式にはビトラと言うそうだが)のシガーであるが、現在の小売り価格は1本で3000円を越える。


ハイッ、一般庶民には到底手の届かない嗜好品です。


私の愛飲していた安葉巻ですら、毎日吸おうを思うと、あっと言う間にお小遣いが底をついてしまう。


そんな訳で一時期、パイプ煙草で葉巻同様の味わいの物はないか、探索の旅に出た事がある。


かなり特殊な路線で「それなりにお高い煙草」になるが、イギリスの縄煙草やプラグ(圧縮熟成された煙草の固まり)も試した。


味わいとしてはオイリー(油っぽい臭い)や、堆肥系の香りの煙草だ。


アメリカからは熟成ヴァージニアとペリックを駆使した煙草(現在は製造していない)、味わいとしてはトマト風味のミネストローネ。


また、ラタキア物でポークビッツを思わせる煙草もあった。


その他、葉巻葉をブレンドした煙草なども試したが、どれも葉巻の味わいとは、似ても似つかないレベルにしか至っていなかった。


まあ、煙草を刻まないで「フィラー、バインダー、ラッパーの三重構造」で巻いたプレミアムシガーと、刻んだ煙草をパイプに詰めて吸うものとでは、次元の異なる煙草にしかならない。


これはあくまでもルイ・ロペスの独自見解でしかないが、「葉巻はパイプ喫煙で再現する事はできない」、これが現時点での結論である。


もし煙草で至高の味わいを楽しみたいと思う方は、それなりの代価を支払い、プレミアムシガーを体験するのが吉だと思う。


ただし、本当に至高と言われる葉巻を購入しようとした場合、「日本人では手に入らないレベル」である事は、肝に銘じておいてほしい。


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