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アフター・コロナは物書きの世界  作者: 場末の予言屋
第四章 形から始める「文豪気分」
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8.煙草とグルメ(食事編)

私がパイプ喫煙初心者だった頃の話である。


当時は、ココアやチョコレート、キャラメル味に時々ウィスキーと、お菓子の家状態を楽しんでいた。


しかし甘い物ばかり楽しんでいると、いい加減飽きる。


「スウィーツ別腹系 女子」ならいざ知らず、たまには甘くない煙草も欲しくなるのが、紳士のさがである。


そこで今回は「煙草とグルメ(食事編)」を、「パイプ煙草のカテゴライズ世界基準」を解説しがてら紹介して行こう。


では早速、世界基準のカテゴライズから。


『パイプ煙草のカテゴライズ(世界編)』


(アロマティックブレンド)


人工的な香料を加えた煙草


(ヴァージニアブレンド)


ヴァージニアを主体としたブレンド。

ペリックやオリエントを使う事もあるが

ラタキア葉はブレンドされない。


(ラタキアブレンド)


ラタキア葉がブレンドされた煙草。



以上が、海外での一般的なカテゴライズになるが、煙草とグルメの「スウィーツ編と洋酒編」に該当するのが、「アロマティックブレンド」となる。


このアロマティックブレンドだが、言い方を替えれば「ナンチャッテ・グルメ・ブレンド」。


すなわち、スウィーツとお酒を疑似体験する為に、作られた煙草となる。


もっとも、煙草をエンジョイする為にアレンジされたものではあるが、読書や映画・音楽鑑賞のお供には、十分なクオリティーではある。


アロマティックブレンドが、スウィーツとお酒を疑似体験する煙草だとするならば、残りの二つ、ヴァージニアブレンドとラタキアブレンドは何になるのか。


これはルイ・ロペス(場末の予言屋)の妄想的独断になるが、ヴァージニアブレンドが「ご飯」、ラタキアブレンドが「おかず」、こんな位置づけと考えている。


イギリス・タイプに属し、パイプ煙草の原点とも言える「ヴァージニアブレンド」。


その味わいは、煙草の旨味とコク、そしてホンノリとした甘みを持つ。


そこに、ヘイタイプと言われる干し草様の香りやら、熟成による酸味、オイリーな香りなどが加わる。


ただし、これらは全て「素材由来の味わい」であり、あくまでもホンノリと感じられる繊細な味わいである。


アロマティックブレンドの様に、味わいや香りがガッツリと出てくるものとは訳が違う。


食べ物で言えば「ご飯」、白飯のようなものだと思ってもらえば、当たらずと言えど近からず。(遠からずの一歩手前位か・・・・・・)


従って、白飯に例える事のできる「ヴァージニアブレンド」、この煙草から上手に味わいを引き出す事の出来るスモーカーを、パイプ喫煙の上級者と呼ぶ。


なお、ヴァージニアブレンドには白飯の他に、味付けタイプのご飯も存在する。


それが、オリエント葉のアーシー(土様の味わい)な香りや甘みを加えた煙草や(確かジャーマンブレンドと言ったか・・・・・・)、ペリック葉と言う煙草の漬け物を添加したものや、干しぶどう系の味わいであるピュアキャベンディッシュ等を加えた煙草となる。


この様に「ヴァージニアブレンド」は、白飯味だけでは飽きたらず、色んな煙草を加えてはいるが、あくまでも素材重視の煙草葉ばかりで、人工的な香料は使われていない。


少々専門的になりすぎるので、ヴァージニアブレンドはこの程度としよう。


次に、ラタキアブレンドの紹介になるが、これは「おかず」の位置づけとなる。


理由はラタキア葉が、「オリエント葉を薫製したもの」であるからだ。


その味わいは、パイプスモーカーの間では正露丸などと揶揄される事もある独特な香りであるが、一言で表現すると「スモーキー」。


食べ物で表現すれば、ベーコンにスモークチーズに「いぶりがっこ」、こんな辺りをイメージしてもらえば当たらずと言えど遠からず。


ただし、ラタキア葉は独特の香りなので、パイプ喫煙初心者にとっては、「初めて納豆を食べる」位の違和感はある。


その代わり、慣れるとそれなりに美味しい。


ラタキアの「フルブレンド」を、鰹のタタキと称するスモーカーがいる程に、ハマる人には堪らない煙草ではある。

※フルブレンドとは、ヴァージニア、ラタキア、オリエント、ペリックをブレンドした煙草。


この様に、様々なグルメに対応しているパイプ煙草だが、一つだけ弱点がある。


パイプ喫煙がどうしてもカバー出来ないグルメ、それが「肉料理」である。


これについてはパイプ煙草から脱線し、葉巻シガーを題材にして紹介する事となるので、話題を次に移すこととしよう。

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