2話
やっとログインするよ^^
次の日、私はいつもより早く起きてゲームをするために支度を始める。
真尋はすでに起きて準備できているみたいなので、私も急いで準備を済ませる。
「真尋、ゲーム起動しちゃうとしばらく私は面倒みれないけど大丈夫そう?」
「・・・問題ない、昨日散々説明してもらったから手順は頭に入ってる。」
「そ。ならいいわ、またサービス開始後にゲームの中で会いましょ!
待ち合わせ場所間違えないでね!」
「あぁ、それも大丈夫だ。
千尋こそこだわりすぎてあまり遅くなるなよ。」
「だ、大丈夫よ!・・・多分。
真尋も容姿少しいじりなさいよ?一応有名人なんだから!」
「・・・このままじゃだめか?」
「だめよ!
バイク好きな人がいたらすぐバレちゃうんじゃないの?雑誌とか新聞とか乗ってたんでしょ?」
「結構前の話だから大丈夫だとは思うが・・・。
わかった、善処しよう。」
さて、念押しも済んだし、そろそろログインしようかな!
VRギア"ゲヒルン"を頭に被り、ベッドに横になる。
少しすると特殊な電気信号により私は眠りに落ちた―――
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『目覚めなさい、新たな冒険者よ』
その声で私は目を覚ます。
いや、実際は寝てるのに目を覚ますって表現はなんかおかしい気もするけど。
とにかく私は目を開くと、眼の前には女神様がいた。
『目覚めましたね。
私は女神イデア、これからあなたの降り立つ世界"ヴェルト"の管理者であり、あなた方冒険者をサポートする存在です。
新たな冒険者よ、先ずはあなたの名前を教えてもらえるかしら。』
ゲームだから当たり前だけど、すっごい綺麗だなぁ。
この人はAI・・・なんだろうな、中の人いたら何万人って接続してるのに対応しきれるわけないだろうし。
これからお世話になるんだし、しっかり挨拶しておかないとね!
「私の名前はチヒロ、16歳の現役女子高生よ!」
『チヒロ、ですね。
次にアバターのメイキングをやってもらいます、こちらへどうぞ。』
言われるがままに指された位置へ移動する。
すると目の前に私を模したキャラクターが出現した。
模したって言っても美化はされてるんだけどね。
『操作の説明は必要ですか?』
「いいえ、大丈夫!」
『わかりました、では満足いくまでどうぞ。』
さて、どうしようかな?
いや、ある程度は考えてきたんだけどね、いざこうして目の前にするとあれもしたい、これもしたいってなるじゃない?
確か等身をいじったりすると操作するときに少し違和感が出るんだったっけ。
慣れれば大丈夫らしいんだけど、まぁ身長とかはこのままでいいか。
とりあえず髪の色は変えてーっと。
どうせだしリアルでやってみたかったことやってみちゃおっと!
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「ふぅ、こんなものかしら?」
鮮やかなターコイズブルーの髪、耳についたピアス、瞳の色は髪に併せて青にしてみた。
リアルだと校則厳しくてこういう格好できないからね、VRでならいいでしょ!
っと、ちょっと夢中になって時間掛かっちゃったな・・・。
真尋大丈夫かな・・・?
まぁここで心配しても仕方ないか。今からやるチュートリアルは最速で終わらせよう。
『できましたか?
では、次にあなたの脳波をスキャンしてステータスを決定します。』
何でも脳波からプレイヤーが何を成したいかを読み取って、それを実現するために必要なステータスを割り振ってくれるんだって。
私が成したいのは・・・真尋のサポート?
そしたらメカニックみたいなことがいいのかな?バイクの整備とかする人必要だと思うし。
ま、きっと女神様がいいようにしてくれるよね。
一一一
一一
一
『ステータスの割振りが完了しました。
以下がチヒロ様のステータスとなります。』
おぉ…バイクの整備のことなんか考えてたせいで見事に器用さに特化したステ振りになってる…。いや、不満はないんだけどね?
我ながら真尋中心に考えすぎじゃない?
「器用さ特化かぁ…。」
『割振りをやり直すこともできますが、如何致しますか?』
「いや、これで大丈夫!
このままいきます!」
『わかりました。
ではチヒロ様を始まりの街"ヴィステーユ"へ転送いたします。
ヴィステーユへ降り立ったら最初は冒険者ギルドにてチュートリアルを受けることをお勧め致します。
では、時が来ればお会いいたしましょう。あなたの冒険に幸多きことを願って。』
「色々とありがとうございました!」
そういうと私の視界は光に包まれた。
次回からようやくゲームに入ります
ゲーム始めるまで長すぎぃ…。
妹視点もう少し続きます。