10話
本日2回目更新
部屋から出て併設された酒場に戻るとそこには既にチヒロが居た。
「あ、マヒロ。
随分遅かったね?そんなに厳しくされたの?」
「いや、俺の納得がいくまで付き合ってもらっていた。」
「じゃあ〈弩〉の扱いはもうばっちり?」
「〈弩〉は使わないことにした。
代わりに〈銃〉を使う。」
「へ?」
「そういうわけでちょっと買ってくる、待っててくれ。」
「ちょいちょい!
購入資金は?足りるの?」
「〈ハンターエイプ〉の素材を売ればここで売っているものなら一式買えるくらいの金額で買い取ってもらえると聞いた。」
「あぁー、そういえばお猿さん狩ってたんだったね、すっかり忘れてたや。
ん、マヒロがそう決めたならいいんじゃないかな。それにしても銃かぁ。
マヒロはファンタジー感全く出なさそうだね。」
そう言ってクツクツと笑うチヒロ。
「魔法とかに興味がないわけじゃないんだが、どうにも俺にはこっちのほうが向いているらしい。」
「マヒロらしいっちゃマヒロらしいね。」
「そうか?
いや、そうかもな。
まぁとにかくちょっと買ってくるよ。」
「うん、私はここで待っとくね。」
一一一
一一
一
「買えた?」
「あぁ、これだ」
買ってきたものが詰まった紙袋をテーブルに置く。
購入したのは
・S&W M39
・9×19mm パラベラム弾 ×300
・その他メンテナンス用品
計12000イルの支払いだった。
〈ハンターエイプ〉の素材が流通していなかったおかげで意外と高値で買い取ってもらえたからギリギリ足りたが、そうじゃなかったらしばらく〈弩〉を使って稼がなきゃいけなかったな。
そういう意味では最初に森へ入ったのは運がよかったか。
「……お金は足りた?」
「…無一文にはなったが何とかな」
「研修終わり次第すぐにクエストとかうけよーね…」
「そうだな…」
ブクマ、評価ありがとうございます。
できる限り毎日更新しようと思うのでこれからもお願いします。