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幻想現実世界の勇者  作者: ペサ
幻想現実世界の勇者
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第11話 肉塊と呼吸

 足音を立てないようにゆっくりと、群れからはぐれたらしいオークに近づいていく。食料を得るチャンスだと、影色の僕も同意とばかりに頷いている。


「もう三日はろくなもん食べてないからね」


 左手のコンパスを握り締め、深呼吸。危険な賭けだが、やらなければ明日がない。何より一度成功しているのだ。きっと、やれる。


 目標との距離、約8m。茂みからオークの動きを観察する。気づかれた様子はなく、敵の武器は槍のみ。邪魔にならないようバッグは足元に降ろしてある。


「ナイスコントロール」


 振りかぶった右手で石を放り投げる。放物線を描いた石は、木へとぶつかりカランコロンと音を立てた。


「ブモ?」


 突然鳴った音にオークが反応して振り向くも、そこには何もなく。ただ石が転がっているだけ。


「オークは知能が低い」


 今まで戦い続けて分かったことを活かした、仁の作戦。力で勝てなくとも、知識でその差を覆す。


「だから、こんなチープな罠にも引っかかってくれるんだよね!」


 訳も分からず首を傾げるオークの耳に、踏み鳴らすような足音が飛び込んできた。オークは慌てて後ろへと身体を反転させ、槍を構える。敵はすぐ近くにいると感じ取ったのだろう。


 そして、それは間違いではない。仁はすぐ近くにいる。


 どしどしと巨体を揺らしながら、音の鳴る方向へ。茂みの中を覗いてみるもやはり敵の姿はなく、音の鳴り続ける小さな箱のような物があるだけだ。これはなんなのかとオークが疑問に思った瞬間、同じような足音が後方からも鳴り響いた。


 振り返った瞳が驚愕に見開かれる。顔の割に綺麗な眼球に映るのは、先の尖ったコンパスを振り被る、汚く痩せこけた風貌の人間の男。


「死ねええええええええええええええ!」


 その光景が、オークが見た最後の映像となった。明確な殺意の叫びとともに左眼をコンパスで貫き、そのまま奥へ奥へとねじ込んでいく。ぐじゅりと肉を抉る嫌な感触が手に伝わるが、止まるわけがない。


「脳までっ……だよ!」


 力を込めたもう一押しで針が脳へと到達し、ピンクと赤の細胞を蹂躙。脳を破壊されて生き続けられる生物などおらず、オークは最後に痙攣したまま動かなくなる。


「念には念をだな」


 安心はできないと、コンパスを中でほじくりまわす。本当なら首の一つでも取るくらいの方が確実に死んだと思えるのだが、仁の力では到底無理だ。


「こんだけやって生きてるなら、それはもう魔物どころか怪物だ」


 だから仁はできる限り、確認(・・)する。惨たらしいかもしれないが、勝ったと慢心して死ぬよりはマシだ。


「ふぅ……今日もうまくいったね!」


「まぁな。でもいつまで続くやら。こいつの電池切れも早くなったし、そろそろ替えたいんだがな」


「たまにいきなり電源落ちるしね。よく太陽光の電池だけでもったよこれ」


 死んだオークの近くに転がる、足音をリピートし続けている携帯電話を拾い、俺はもう一人の自分へと呟いた。









 森に入ってから一ヶ月。仁はまだ生きていた。一週間もあれば森を抜けれるだろうとタカを括っていたが、現実とはままならないものらしい。


「それにしても目覚ましすごいねぇ。まさか撃退してくれるなんて。これ君より強いじゃない?」


「笑えないんだけど」


「そこは否定しようよ。君が弱いともれなく僕まで弱くなっちゃうんだけど」


 僕はふざけた口調だが割とあの警報機、バカにできない戦果を出している。


 寝ている間にオークに襲われた回数は二回。基本的にオークも夜に寝ているようなので、この数で済んだと言えよう。


 しかしよくよく考えれば、あの警報機が無ければ仁は二回。無防備なところを狙われていたことになる。


「割と真面目に、これが無ければ死んでたよな」


「そら寝ている間に反撃なんてできやしないからね。本当に助かったよ」


 二回とも仁が仕掛けた目覚ましに引っかかってくれた上、音に驚いて逃げてくれた。飛び起きた仁が見たのは、どすどすと脇目も振らず一心不乱に逃げ出すオークの背中のみ。頼もしい事この上なかった。


「いやぁ、それにしても一番死にそうになったのがまさか雨だったとは。思いもよらなかったよ」


「俺も想定外だ。屋根って本当に偉大なんだな」


 夜襲もそれなりに危険であったが、それ以上に雨に降られた時が危なかった。雨に体温を奪われ、凍え死にそうになったのだから。毛布にくるまって歯をガチガチと震わせて、魔物が来たらどうしようかと怯えた日のことは忘れられない。


「ブザーを守れたのはファインプレーだよ。あの後にも夜襲あったしね」


 降り出した瞬間に慌てて毛布で銃と携帯とブザーを包み、カバンの奥底に詰め込んだおかげで、これらの道具は助かった。


「どれか一つでも壊れたら死ぬかもしれないしな」


 生と死の境界線を、仁は綱渡りで歩んでいた。もちろん、命綱などありはしない。





「汚ないな……うえっ。ネトネトする」


 コンパスにこびりついた脳漿を川の水で落としながら、先ほどの戦いを振り返る。


 オークと真正面から戦って勝てるとは、今でも思えない。世界が変わったあの日の戦いは、本当に運が良かっただけなのだ。


「まず、オークと人とでは身体能力が違いすぎる」


「小学生が徒競走で高校生に挑むくらいにはね」


 奴らの突進は速く、重い。基本的に軌道は直線であり、予め飛ぶ方向を決めておけば、避ける事は出来る。ただ運任せでもあり、一撃食らえば戦闘不能に追い込まれてしまう。余りにも危険で心臓に悪い賭けだ。


「あっちの攻撃は致命傷。こっちの攻撃はほぼ無傷。本当に嫌になるよ」


 こちらの攻撃は目と口以外だと、肉と筋肉に阻まれてまともなダメージにはならない。槍で皮膚を切り裂けてもそれ以上は進めず、致命傷にはならないのだ。幸い、死んだオークに全力で石槍を振り下ろせば、肉を削ぎ落とすくらいはできるのだが。


「でも、小学生だって高校生に勝てないわけじゃない。高校生のコースに罠を仕掛けたり、不意をついてフライングしてやればいい」


 圧倒的なスペック差はあれど、工夫次第で勝てなくもない。現に仁はそうやってあの日に一回、それから三回、オークに勝ってきた。


「さすがに目は肉に守られてない」


 唯一非力な仁でも貫けるのが、不意をついた目への一撃だ。コンパスで脳まで貫ければ、確実に殺すことができる。


「不意を打った一点狙い。両目あるから二点といえば二点だけど、初撃に賭けるしかないのが辛いよね」


 失敗した場合、仁の勝ち目は途端に薄まってしまう。動き回るオークの柔らかい所に、ピンポイントで槍を当てるのは至難の技だ。


「なんか不思議な能力とかに目覚めないかな……欲しくて仕方がないよ」


「どうしようもなくなって、考えても足掻いてもがいても、何も出なかったらそう祈ろう。それ以外は、不確定な力なんて考えるだけ無駄だ」


 追い詰められた時に、いきなり魔法が使えるようになるなんて考えていない。仁にできるのは追い詰められないよう、事前に準備と備えをしておくだけだ。




 さて、最近の仁達の料理を紹介するとしよう。今日の夕食の献立はなんとオークの肉と雑草である。


「またあのゴム食べるの……」


「あるだけ豪華、死ぬよりマシだ。諦めて食うぞ」


 文句を言う僕の人格に、俺の人格が達観した目で説教。だって仕方がないのだ。


 すでに保存食は底をついている。オークの肉は最低品質の豚肉以下の味、雑草は言わずもがな。しかし、他に食えるものがないのだから仕方がない。餓死するよりは、不味くても食べた方がいいだろう。


「栄養がかなり偏ってるのが残念だよ。お米食べたい。パン食べたい。炭水化物……」


「腐った米と腐ったパンと腐った麺類なら、たくさん街にあったぞ?食べるか?」


「いらないよぅ」


 僕はいくら欲しいものとはいえ、さすがに腐った物はいらないと拒絶する。胃がもう少し強靭であれば、俺の人格は本気で考えたかもしれない選択肢だ。それほどまでに空腹で、何より美味しい味に飢えていた。


「ほーら、ここだけ見たら美味そうだろ」


「うーそうだね。奮い立て食欲。負けちまえ先入観と記憶……あれは美味い肉だ」


 街で拾ったライターで火を起こし、先ほど倒したオークのももの部分を炙っていく。パチパチと落ちた油が音を立て、火はつられて踊る。その光景で自らに洗脳をかける僕。ふざけているようだが、かなり真剣である。


「この世界はどうしようもなく最低で最悪だけど、こういう日常の欠片だけはとても綺麗だよな」


「こんな間近で焚き火を見るなんて、あまりないしねぇ。でも綺麗なだけじゃ腹を膨れないんだよ。調味料をください!」


「涙とか汗ってしょっぱいらしいぞ?かけるか?」


「君も同じ口で食べてるんだよ?いいのかい?」


 ソースやドレッシング、塩、胡椒などありはしない。雑草を焼いた肉に巻いて一息に噛み切る。ただそれだけの料理。


「俺、世界が変わるまで、焼いた肉って絶対美味いって思ってたよ。はぁ。ハンバーグとか食いたいな……」


「豚は豚でも二足歩行のオークだから。米が恋しいね」


 ゴムのようにぶるるんと震える肉を食いちぎり、嫌な顔をしてごきゅりと喉の奥へ流し込んで、ひたすらに耐える作業。


「……やっぱり不味いよ」


 前の世界の食べ物と比べてしまうと、とてつもなく不味い。食べるだけで吐きそうになる程不味い。仁はこの料理によって、今までの自分がいかに恵まれていたかを失ってから思い知った。


「ごちそうさま」


「ご馳走じゃないのがつらいけどね」


 食事を終わらせ、死んだ目をして手をあわせる。本日最後となる苦行がようやく終わった。


「ブザーも仕掛けたし後は寝るだけ。でも起きたら天国、って思うと怖いねえ」


「起き続けて集中力欠いても天国行きだ。寝るしかない」


「本当に嫌だねもう。この星空は嫌いじゃないけど」


「同意」


 地面にごろりと寝転がり、夜空を見上げる。視界いっぱいに広がる星空に、揃って感嘆のため息を漏らしてしまう。


 これでもかとばかりに散りばめられた宝石のような星々がそれぞれの存在を時に主張しあい、時には譲り合っている、宇宙から届く光。しかし、そんな綺麗な空にある大きすぎる違和感は、


「完璧に日本のだけじゃないよな。月が三つあるとか、潮の満ち干きどうなってんだよ」


「さぁね。僕らに分かるのは、この空が綺麗だということと星座がちょっとくらいじゃない?」


 月が三つあるという、不思議でファンタジックな夜空は何度見ても見慣れない。しかし明かりがない分、こっちの世界の方が遥かに綺麗に星が見えた。


「あ、オリオン座」


「君、それしか知らないでしょ」


「おまえも知らないだろうが……」


 ただ、一部の星座は日本の星座と同一なままであり、正直訳が分からない。


「ま、綺麗なことに変わりはないから、いいんじゃね?」


「いやぁ、もっと早くに気づくべきだったと後悔してるよ」


 最近、ほんの少しだけ心に余裕ができたようで、今まで気にしたことなどなかった空の美しさに気づけた。


「やっぱり、ごちゃ混ぜだ」


 しばらく星空を眺めた仁が呟いたのは、この空とあの森を見て立てた一つの仮説。


「道路がいきなり切れて森に変わっている」


「月が三つで日本と同じ星座がある」


「「全部ごちゃ混ぜになっている」」


 実はあちらの世界から魔物と人が来ただけではなく、あちらの世界そのものが日本へとやってきたのではないかという突飛な仮説。だがこの仮説なら、旅の中で触れた不思議な現象に説明がつく。


「共有できる人もいないけどな」


 誰に披露しようにも、人に会えないのでは意味がない。(ふたり)だけの仮説だ。


「にしても本当に綺麗……明日には死んでるかもしれないのに、こういうのは楽しめるのはなんでだろ」


「今を精一杯生きてるからじゃないの?」


 明日には、立場が逆になっているかもしれない。オークを食べる立場が、オークに食べられる立場に。この世界は前より綺麗で、前より死に近いから。


「前の世界生きづらいと思ってたけど、こっちはそれ以上に生きるのが辛いねぇ」


「まぁ、星だとか空だとか。そういう景色は悪くないよ。けど、俺は前の世界のがずっとマシだ。生きづらくても生きれるなら。汚い景色でも生きれるなら」


「それには同意だよ。さて、そろそろ寝ようか。明日も生きてることを願って」


 また眠りへと落ちていく。心地よい程度の疲労感と、毛布に包まれて。


「いいとこ取り、できたら最高なんだけどね」


 夢と現実の狭間で、欲張りな僕の声が聞こえた。





 目を覚ました彼はブサーや毛布を手早く片付けて、また歩き出す。どれだけ森が広がろうと、前に進み続ければいつかは抜けれる。


 はずなのだが。


「早く街に出たい……服がもうない……次は腰みのでも着るか……いや、もう誰も見るやつはいないかもしんねえから、いっそ裸族に……」


 イライラというか、色々な疲れに俺の思考がおかしな方向へ走り出していた。なお、一人称が僕のもう一人の人格(じん)は、臭いがキツイからと中々出てこない。


「あいつ、俺を守るために産まれたんじゃなかったか?もっと服持って来ればよかった……」


 確かに今の仁の姿を見て臭いを嗅げば、出て来たくない気持ちも分からなくはない。というより、すごい分かるというのが現状だ。


 服はもうあちこち擦り切れボロボロで、オシャレなどあったもんではない。いや、服の形はむしろ些細な問題だろう。


 何よりキツイのは、服が臭ってきていることだ。何度か服を着替えていたのだが、これが最後の一着で、最後に着替えたのは五日前。今まで着た服は異臭が漂っていたため、全て放り捨ててきた。改めて洗濯機と洗剤の偉大さを知ることができたことに、感謝の欠片もあるわけがない。


「ファンタジー小説何回か読んだことあるけど、(にお)いに関する描写とかなかったじゃねぇか。ちきしょう。勇者とかも臭ったのか……?」


「さぁね。洗浄の魔法とかあったんじゃない?あ、やばい。臭い」


 友人に勧められて読んだファンタジー小説に、愚痴る。それだけ精神が参ってきている証拠だ。


 服も確かに臭い。しかし、同じくらい辛いのは体臭だ。風呂に入れない時の体臭というのは、案外キツイものである。


「鼻がおかしくなってるのに、臭いのだけ分かるんだもんなぁ」


「いっそ鼻の機能死ねばいいのに。おえっ、あとは任せた」


 どれくらいキツイかと言うと、ゴミが近くにあっても自分の体臭が臭うのか、ゴミが臭いのか分からなくなるほどキツイ。本気で逃げ出したくなるほど、臭い。しかし身体からは逃げられない。


「あ、おいコラ!逃げるな!あの時みたいに俺と意識入れ替わって、この臭いから守ってくれ!」


「そんなことに僕を使わないでくれよ!?たしかにキツイのは分かる。けれど、そんな蓋みたいな使い方あんまりじゃないか!」


 俺も僕もお互いに主導権を渡そうと必死だ。精神世界のスポットライトの下、醜く、臭い争いが繰り広げられる。


「勝ったああああああああああ!ざまぁ!ざまぁ!苦しめ〜!」


「……後で殺す。足の裏の臭い嗅がせて嗅ぎ殺す」


 結局僕が逃げ切り、俺の人格が服の臭いと体臭に苦しむことになった。


 臭いを落とせるのは、晴れの日に川を見つけた時だけ。雨の時に水浴びをすると身体が冷えて、下手すれば凍え死ぬから。


 前に大きな川を見つけた時は、何も考えずに飛び込んだものだ。周りの水が自分の汚れで黒く染まった時は、色々と考えさせられたが。


 そんな飛び込めるような川も見つけられず、汚れ続ける身体に嫌気がさしてきたころ、神は恵みを与えた。


「水の音……?」


「やったあああああああああああああ!水浴びだああああああああああ!」


「馬鹿……期待して裏切られたらダメージでけえぞ。こういう時はダメで元々の気分でいかないと……」


 遠い、だが確実に水の流れる音が聞こえた。いつもは皮肉屋な僕さえ我を見失うほどに喜んでいる。俺の人格も口ではこう言っているが、内心ではぴょこぴょこ大はしゃぎだ。


「……ん。僕ガチストップ」


「ちぇっ……りょーかい」


 主導権を争う間もなく全員一致で走りだそうとして、俺の声に立ち止まった。自分以外の誰かの足音が土を踏みしめている。


「またオークか」


 視線の先に歩く二足歩行の豚。距離は20m以上離れており、接敵までに時間はそれなりにある。携帯電話の仕掛けがまた使えそうだ。


「……この距離だと倒すしかないな」


「水浴びできないもんね」


 携帯電話を地面に置き、タイマーをセットして草むらに隠しておく。三分後には、この草むらで足音が鳴り響くはずだ。


「カップラーメン……」


「バカ。集中しろ」


 腕時計で時間を確認し、音を立てないように移動する。手頃な石を拾っておくのも忘れない。その途中で静かにバックを降ろし、木の陰に隠しておく。


「残り二分……よし」


 茂みに潜み、オークの様子を伺う。少し左に逸れているが、こっちに近づいてきている。気づかれたわけではないようで、作戦に支障はない。


「後一分半。石を投げるなら今か」


 オークが余所見をした隙に構えて狙いを定めて、石を投げた。くるくると回転しながら宙を舞う石ころはカツンと木に当たって音を立て、オークはそれに釣られ石の落ちた方向を見て、そして、石の飛んできた(・・・・・・・)であろう方向を、そう仁を見た。人の視線と獣の視線が交差し、互いに一瞬の空白を作り出す。


「なっ……」


 なんで、と言おうとして慌てて口を抑えるが、もう遅い。


(ありえない。今までのオークなら……)


 そう思ってからようやく気づいた。今までと同じ、ただのオークと思い込んでいた。


 いつもと同じ(・・・・・・)


「この時点ですでに油断しているじゃねえか!」


 見つかったことを後悔をしている暇はない。それより今すべきことは、対策を取ることだ。そう、このオークは普通のオークなんかじゃない。間違いなく知性があるオークだ。


「ブモオオオオオオオオオオオオオォォォォォ!」


 考えている仁めがけ、ゆらゆらと揺れる巨体が突進してくる。携帯電話の仕掛けが発動するまでは一分以上。どう計算しても、


「くっそ!間に合わねえ!」


 咄嗟に木を盾にし、オークの突進をやり過ごそうとする。このまま直進すればオークは頭から木にぶつかり、少なからず動きは止まるはずだ。


「その時に目を突けば!」


「ちょっと俺君!飛んで飛んで!」


 次の一手を考える仁の目に、とんでもない光景が飛び込んできた。木がメリメリと嫌な音を立て、真ん中から張り裂けたのだ。


「っ……!」


 思考を放棄。危険だと感じた僕の声に命を預け、横へと飛び転がる。仁が無様に転がった次の瞬間、盾となった木は根元からへし折れ、地面へと幹を横たわらせた。


 そして、折れた木の前で荒い息を吐くオークの身体、完全に無傷。


「なんてデタラメだよ……!」


「あっはははぁ……木こりさんが失業だよこれ」


 目の前の馬鹿げた現実を前に、悪態を吐く。生えている木に突進して圧し折るなんて、車が突っ込みでもしない限りありえない。


「となると、この変なオークの突進は車に撥ねられるのと同じってか?冗談キツすぎる!」


「前から思ってたんだけどこの世界、本当に理不尽すぎるよ。オークの上位種とかいるの?」


 ようやく間近で観察できたオークの姿は、普通のオークとは大きく異なっていた。体格は普通の個体より一回りは大きく、全身が硬質そうな皮膚で覆われている。


「……人を殺して奪ったのか……?」


「僕らのより豪華なんですけど」


 武器も普通のオークとはまるで違う。木に石を括り付けただけの粗末な槍ではなく、しっかりとした作りの槍。木でできた柄の部分には布が巻かれており、刃は鋭く光る金属製だ。


「あっっっっ……ぶねぇ!」


 立ち上がろうとした少年の喉元めがけて、オークの槍が突き出される。虚を突かれた仁は身体の重心を咄嗟にずらし、動作をキャンセル。そのまま地面へと倒れこんで、槍を回避。


「上手くい……ったあ!?」


 耳元すぐそばを通過した槍が空気を切り裂き、鼓膜を震わせる。直撃すれば、間違いなく天国へ行けることだろう。


「こいつ!?」


「急所を狙ってきてる。知性高すぎでしょ」


 速度を速めて横へと転がり続ける仁を、オークの槍が追いかける。回転する体が下を向く度に敵の攻撃が見えない不安に駆られ、上を向く度に躱せたことに安堵する。


「くっそ!」


 オークが地面に槍を深く刺しすぎ、抜くのに手間取って出来た隙。その一瞬を突いた仁の粗末で技も力もない石槍は、表硬い皮膚で弾かれて攻撃にすらならなかった。


「やっぱり知性があるね。それに皮膚が硬すぎるよ」


「硬い石を突いてるみてえじゃねえか」


 手応えはあってないようなもの。元から硬いオークの皮膚であるが、これは別格すぎる。


「はっ……はっ……他のオークなら今ので傷くらいはつくのによぉ……」


 少なくとも、普通のオークの皮膚は切り裂ける。だがこいつは皮膚すら切り裂けない。石以上の硬さだ。


 こちらの攻撃は通じず、あちらの攻撃は一撃一撃が必殺クラス。クリーンヒットすれば即死。こっちの攻撃がクリーンヒットしても無意味。まともに戦って、勝ち目はあるのだろうか。


「はぁ……ふっ……はぁ……この世界で最悪の相手だよ……!」


「けど……手がないわけじゃない」


 僅か一分と少しの攻防で仁の息は乱れまくっている。だがそれでも、一分と少しは耐えてみせた。


「……10……9……」


 後数秒以内に、タイマーが足音を踏み鳴らすはずだ。このオークに知性があるならば、より確実に反応してくれるだろう。


「まさか、携帯電話使いこなせたりはしないでしょ……」


 いくら賢くても、知らないことは知らないのが道理だ。違う世界の最先端の機器をすぐさま使いこなして見抜くようなトンデモ生物、ということはないだろう。


「もしそうならお手上げって話だよ……諦めるつもりはさらさらないけどさ」


 第三者か、仁の援軍か、仲間か。勘違いするのはどれでもいい。足音に気を取られた瞬間に、この左手に仕込んだコンパスで、目を貫く。


「それまでは死ぬ気で耐えてやるさ!」


 突き出された槍に切り傷を増やされながら、唯一のチャンスを全身全霊全力を込めて待ち続ける。ここさえ乗り越えれば生き残れるという状況で、諦める馬鹿がどこにいるのか。


「幸運なのはこいつの槍の腕、下手くそみたいだってことだ!」


「避けきれねえけどなぁ!」


 オークのあまり上手く扱いきれていない槍を、仁は避けきれない。切り傷が増える度に死へと近づいていくのを感じて、時間が経つたびにチャンスへと近づいていくのを感じる。


「僕らも素人だからいい勝負だよ!」


 この状況下、僅かな動作、判断の遅れが死につながる。例え小さな傷でも傷口に菌が入り、炎症を起こすだけでなんらかの病気にかかりかねない。そうなれば医者に行けない、薬も貰えない、魔物と戦わねばならない仁はどうなるか。


「答えは簡単……死んじまう……それだけは嫌なんだよっ!」


 この世界ではほぼ全ての、小さな傷でさえ致命傷になり得る。前の世界では取るに足らない傷が、彼の首を絞めていく。だから小さな傷さえ、極力作らないように避け続けて。


「こんなところで、いや、どこだろうと……」


 じゃあ秒が十分にも感じた。今か今かと願い続け、待ち続け。そして、


「死んでたまるかああああああああああああ!」


 踏み鳴らすような足音がオークの後方から鳴り響き、仁の目に再び光が灯る。これが反撃の狼煙だ。


 普通の個体と変わらず音に反応して背を向け、鎧のオークは後ろを確認する。そこには誰もいやしない。携帯電話は草で隠してある。見つかりはしない。例え見つかっても、問題ない。


(かかった!)


 声には出さない。奇襲をかける時に声を出すなど、これ以上ミスなどするものか。地面から飛び起き、コンパスの針を大きく振り被る。


 罠だと勘付いたのか、慌てて振り返ったオークの視界いっぱいを煌めく針が支配してした。避けようのない一撃。あと0.1秒後には目を貫き、脳まで届く。文字通り必殺の一撃。


「生き残るのはっ!」


「俺たちだあああああああああああ!」


 勝利を確信し、ようやく声を上げる。仁の作戦は成功だ。目の表面に針の先が届き、


「はぁっ!?」


 確かに作戦は成功した。足音を携帯電話でリピートさせ、隙を作るという作戦自体は。ただその後の奇襲は、成功しなかった。


「いやっ……ちょっ……なっんで……?」


 目の表面でコンパスが弾かれた(・・・・)。今頃、脳を抉るはずだったコンパスは綺麗な弧を描き、くるくるくると宙を舞って地面に落ちて。


「やめっ……っぅ!?」


 手に痛みが伝わるより前に、振り抜かれたオークの拳に吹き飛ばされた仁は紙切れのようだった。


「うっっ……あっぐ……ううう……」


 鉄球で殴られたかと思う衝撃と僅かの浮遊感の後、木に激突してようやく止まる。


「かはっ……ひゅっ……ひゅー……ああっ!」


 空気が押し出されたせいか、肺の中が空っぽになったかのように痛い。僅かに巻き込まれた左手がじんじんと熱くてたまらない。


「いでぇ……目まで硬いとかどんだけ理不尽なんだよ。普通柔らかいもんだろ……ビー玉でも入れてんのかぁ……!ちきしょうが!」


「さすがに予想できないよね。うぐっ!」


 確実に、「殺した」と確信していた。常識に従って作戦を立てていた。もうこの世界に、そんなモノは無いというのに。


「最悪を上回る最悪を経験したろ桜義 仁……!」


 心の中で二人の仁が思うこと。


 この世界はどこまでも理不尽で、ぶっ飛んでて、魔法なんてあって、仁の常識を破ってくる。全力で自分を殺しにきている。


「考えろっ!考えるんだ!考えろっ!考えるんだ!」


 殴られた衝撃で、立ち上がることすらままならない。それでも、相手は待ってくれるわけがない。地面からオークの足音が近づいてくるのを感じる。


「動けっ……動けよ俺えええええええええええええ!」


 立ち上がりたいのに、身体が言うことを聞かない。何度も何度も立ち上がろうとして、その度にかくんかくんと崩れ落ちて。そうやって挑戦している間にも、頭はずっと思考を展開し続けている。


「死んでも、諦めてたまるか」


 仁はまだ諦めていなかった。諦める選択肢がまず、はなっから存在していなかった。


 目まで硬いとなると、槍とコンパスではオークの鎧を貫けない。攻撃で隙を作り出して退却することも考えたが、そもそもこいつは攻撃を避けようとしない。自身の硬さを理解しているが故の、実に合理的行動だ。


「何か……何か突破口は?」


 手持ちのありとあらゆるものを、脳裏に思い浮かべていく。


 携帯電話は手の届かない位置にあるので使えない。


 バックの中身も同様の理由で却下。


 予備のコンパスとボールペン、シャーペンなどが腰のポーチにあるが、どれも勝利の一手には程遠い。


「これじゃダメだ。あいつが硬すぎる!」


「本当それに尽きるよ……!何か貫ける矛があれば!」


 手に持つ槍を思い浮かべる。あの硬い皮膚の前では、武器としては無意味だ。


「あるにはある……」


 貫ける矛と言われ、俺が思い浮かべたのはホルスターに吊るされた銃。


 現状、仁の持つ武器で最高火力の武器だ。命中すれば、あの鎧のような皮膚も貫けるかもしれない。


「こいつ俺の腕じゃ当てらんかいだろ……!くそっ!役に立たねえ!銃ってもっと強いもんじゃねえのかよっ!」


 だが、それは命中すればの話だ。数mの距離でさえ止まった的に当たらない武器。至近距離とはいえ、狙いを定める隙を、知恵のあるオークがくれるとは思えない。


「……まだこの銃のこと知らないだろうし、一か八かで撃ってみる?」


「外した隙に突かれたらどうする。銃の反動も馬鹿にならない。自棄の一か八かは無しだ。やるなら、しっかり考えた計画での一か八かだ」


 まだオークに銃の存在はバレていない。運が良ければ、構える時間くらいは作れるかもしれない。


 だが、それで外したら?反動でこけかけた馬鹿を軽く一突き、ぶすりとやるだけでオークの勝ちだ。そして仁の銃の腕を考えるに、そうなる確率は十中八九以上。


「くそっ!くそっ!くそっ!死にたくない……頭回せ俺……死にたくないんだろっ!?」


 こうしている間にも、オークは近づいてきている。後数歩で仁の目の前で、そこが仁の終わりだ。そうならないように彼は人生最高の焦りで、頭で状況を思い浮かべ、並べ替え、そして、


「……っ!」


 武器としては無意味。


「いける?」


 オークはまだ銃の存在を知らない。


「いける……か?」


 外したら終わり。


「ははっ!いける!」


 三つのワードを考えた瞬間、弾けた電気信号が脳裏を閃光のように駆け抜けて、頭の中でパチリパチリとピースがハマるようにある作戦が組みあがった。


「その顔は、何か思いついたのかい?」


「ああ。どこも運任せオーク任せの勝負だが、行けるかもしれない。やる価値のある一か八かだ」


「ならやろう。やらなければ、死んじゃうだけだ。それは嫌だろ?」


「ああ、真っ平御免だ」


 失敗すれば死。だが、何もしなくても死ぬのだ。


「ならば、足掻かないわけがない」


 身体に鞭を打ち、足に力を入れ、立ち上がる。こんな単純な動作でさえ体力を使う。槍は右手に。けど、もう賭けるしかないのだ。


 ふらふらと立ち上がった仁を嘲るように、オークは笑う。そうだ。油断しまくってくれと、少年は心の中で嘲り返す。しかし、相手を舐めることはだけはせず。


「あああああああああああああああああああああああああああああああ!」


 オークに向かって走り出す。もし周囲に観客がいて見ていたのなら、無謀な特攻だと思っただろう。


「確実に勝てる勝負しかしたくねえのに……!」


 こんな作戦しか思い浮かばない自分が嫌になる。けど、これしか思い浮かばなかったのだ。


「今思い浮かんだ最善をやるしかないよね!」


 槍で敵を突いても意味がない。仁の力が足りないから。オークの皮膚が異様に硬いから。


 至近距離でも銃は当たらない。仁が銃の扱いに慣れてないから。どこかで聞いたことがある。銃の扱いが上手い人は、相手が近づいてくる前に射殺すると。だが、彼は下手くそなのだ。


「大目に見て……くれよっ!」


 突っ込んできた仁を、オークは槍と嘲笑で歓迎する。背中まで槍を持っていって溜めての、一撃。


「予想通り……!」


 重い鉄の槍が風を切って薙ぎ払われる。しかし、それは仁がそのまま走ってきた位置に置かれていて。今すぐ回避の行動に移れば避けれるだろう。そんなことオークも分かっている。これは、避けられることを前提とした攻撃なのだ。そして避けた仁を、次の攻撃で仕留めるとオークは考えているのだ。


「当たれええええええええええええええええええ!」


 だがしかし仁はその避けられる攻撃に、同じく槍で迎え撃った。粗末な槍での薙ぎ払いを、相手の槍目掛けて重ねる。


「っっつうううう……!」


 石槍と鉄の槍が衝突。伝わる痛みに思わず顔をしかめ、仁は槍を手落とした(・・・・・)


「くそっ……」


 唯一の武器を失った仁をオークは嘲笑い、落ちた武器を拾おうとする。これさえ奪えば、少年に武器はないと思ったのだろう。槍が最後の武器だと思ったのだろう。


「残念……!」


「こっちが本命だよ!」


 オークの注意が槍へと向き、屈んだその刹那。仁はホルスターから最後の武器を引き抜いた。


「後でいくらでも痛んでやる。だから今は……言うとこを聞いてくれっ!」


 槍を拾って勝ち誇ったオークが見たのは、痛む腕を精神で抑え込み、新たな武器を構えて突進してくる仁の姿。


 わざと槍を手落とせば、オークの注意を引けるかもしれない。


 異世界の魔物に、銃は見た目で武器とはわからないかもしれない。


 弾丸が当たれば、オークの皮膚を貫けるかもしれない。


 三回も「かもしれない」という賭けをしないといけない、なんとも運任せの作戦。だが自棄を起こしての運任せの特攻とは違う、賭けに勝った時の道筋がある作戦。


 そして今、二つの賭けに仁は勝った。


「あとは一つ」


「必ず押し通してやるさ!」


 仁は、運だけはいいのだから。


 また前に。両者の距離は後40cm。目と鼻の先にオークの醜い顔が見え、臭い息がつんと鼻につく。その顔が驚愕に歪んているのを見て、仁は心の中でざまあみろと毒づいて。


「ブモオオオオオオオオオオオオオオオオオッツツ!」


 突っ込んできた仁に、オークは咄嗟に槍を振りかぶった。しかし、この判断は間違いだった。オークは避けるべきだったのだ。仁の銃の方が、オークの槍よりも速いのだから。もちろん、それをオークも分かっていた。分かっていた上で、たかだか人間風情が、自分の皮膚を貫けないと思い込んでいたのだ。


「だから死ぬんだよ……!」


 その油断が命取りだ。


 両手を突き出し、オークの頭部に銃口を押し当てる。仁の下手くそな腕前の射程距離内。まさに零距離射撃。これなら外さない。外しようがない。どうやっても、外れない。


「百発百中。外さないよ」


「くたばれええええええええええええええええええ!」


 銃口から螺旋を描いて飛び出た弾丸は、オークの堅牢な皮膚を貫き、頭蓋骨を砕き進み、柔らかい脳を一直線に抉り取った。


 天に向けられた槍は仁に振り下ろされることはなく、オークは地面へと倒れこみ、数回痙攣して死んだ。


「死んだ、よな……」


「脳部に弾丸埋め込まれて死んでないわけない……よ」


 ツンツンと硬い皮膚を突き、どろどろと溢れ出る血液の水たまりを見て、仁は今度こそ確信する。


「ははっ!勝った!勝ったぞ!俺たちのっ!」


「僕たちのっ!」


「「仁の勝ちだっ!」」


 最後のオーガの皮膚を貫くという賭けに勝ち、勝負に、生存戦争に勝ったのだ。判定の仕方も結果も勝者は生者、敗者は死者のこの戦いに。


「やった!やっだぞおおおおおおおおお!俺はっ!生きてるっ!あ……ぐっ……う……」


 二人は両腕を振り上げて生きている喜びを叫び、痛みに気づいて地面に倒れこむ。


「やっべこれ……次魔物と会った時に戦えんのか……?」


「でも、今は生きてることに乾杯だよ。喜びまくって悪いことはないんだから」


 突進にかすった左手が赤く腫れてきていた。もしかしたら、ヒビまで入っているかもしれない。けど、痛いのも生きている間だけだ。生きている証拠だ。


「そうだ……いただいていくか」


「勝者の特権、だね」


 よろよろと力なく死骸に近づき、金属でできた槍をオークの手から奪う。ずっしりとした重みがあったけれど、持てないほど重いわけではない。


 奪った鉄の槍をその手に、オークの骸を見下ろす。死んで、息をしなくなった肉塊。


「俺は、生きてるっ……!」


 今もまた息ができる。肉塊にはできない、その事実に感謝した。

『鎧種のオーク』


 鋼鉄のごとき皮膚を誇るオークの変異種。体長は通常のオークよりも一回り大きく、よく見ると色が少し違う。約一万匹に一匹ほどと、変異する確率はそれなりに高い。


 体表全ての皮膚が異様に硬い。なにせ目や口の中まで硬いのだから、生半可な攻撃は意味を成さない。余程戦いに自信のある者以外、出会ったら即座に逃げることをオススメする。


 しかし、この変異種のもっとも恐るべき通常個体との違いは、知性にある。知性があるが故に、状況を理解し、的確な手を打ってくる。知性があるが故に、鋼鉄の皮膚を活かした戦い方をする。今までオークに通じてきた作戦は、ほぼ通じないと言っていい。


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