第2話 逃走、そして幻想入り。
~智也宅玄関前~
やぁ!俺の名前は橋葉智也だ!よろしく!
突然だが俺は非常に驚いている。
なぜかって?そりぁ自分の家の前で人が、それも親友が倒れていたら驚かない奴はいないだろ?
とまぁ取り敢えず俺は慌てて目の前でブッ倒れている親友、渉夢を家の中に運び込みリビングに寝かせてやった。
智「しっかし驚いたなぁ!渉夢のやつ、どうしたんだ?なんか知らんが気絶してるみてぇだしな。」
そして俺は、一応渉夢の家に連絡をとってみたが、誰も出なかった。
智「...…はぁ、誰も取らないな。しゃーないなぁ~取り敢えず今日だけ預かるか。俺の親もしばらくは帰って来ねえからな~。」
そうなんだよ。俺の親ってあっちこっち飛び回る仕事してるから帰ってくる日が少ないんだよな(^ω^;)
という訳で、渉夢を一人で担いで家に連れていくのはなんだったかからと言うことで渉夢をリビングに残し、俺は自分の部屋に行き布団に潜り込んだ……。
僕はある日、ひとつの夢を見た。
その夢はとても恐ろしいものだった。
この世のものとは思えないものだった。
そしてその夢は現実のものになってしまった。
僕は逃げだした。
気が付いたら親友の智也の元へ逃げていたんだ。
だが、あと少しというところで力尽きてしまったんだ。
そして僕は目を覚ましたんだ。
智也の家であろう場所で。
渉「…ん?……!?ここは…どこだ?僕は確か...智也の家に向かってたんだよな?じゃあここが智也の家?...あ!化物!化物は追ってきてないかな?」
僕は化物が追ってきていないかと辺りを見回して一息ついた。
渉「...ふぅ、大丈夫みたいだな。そうだ!智也!おーい智也ー!」
僕は智也を呼んだ。すると、
智「ん?おお!起きたか渉夢!どうしたんだよ!昨日あんなとこに倒れてたけど?」
渉「あ...あ、あぁ!う、うわァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!」
智「お、おい!どうしたんだよ?何があったんだ!?」
渉「こ、殺された...!か、母さんや父さん、ね、姉ちゃんも殺された...!」
智「それって...まさか!だけど、あれは夢なんだろ!?」
渉「ああそうだよ...。あれは夢なんだ...だけど僕は思い出したんだ...!あの夢はただの夢じゃないんだ...!
そう、あれはただの夢なんかじゃない!
予知夢だったんだ...!実は僕は小さい頃からよく予知夢を見ていたんだけど、周りから気味悪がられて、この事を家族以外には話してなかったんだ。
実際、僕も忘れていたんだよね(^ω^;)
幼稚園の時から見なくなっていたから仕方が無いんだよね(^ω^;)
そして僕は家族を殺されてしまった。
こう思った(僕はこれからどうやって生きていけばいい?)と、そうなのだ。結構大げさに言うけど、僕はこの世界から居場所を無くしたのだ。
渉「.........智也。頼みがあるんだけど...。」
智「...ん?何だ?」
渉「突然だけど僕はこの街から出ることにしたよ。なぜか分からないけど、化物が探しているのはこの僕みたいなんだ。僕のせいで他の人が苦しんで欲しくないんだよ。
だから、学校のみんなや警察僕を探し初めて話を聞きに来ても、どこにいるか分からないって言ってもらえるかい?」
智「はぁ!?…………分かった、言っとくよ。けどよ?もし今回の事件の犯人がお前の言う化物だったら、探す上での化物の情報は一切ねーんだろ?どうすんだよ?」
渉「その辺は街を出てから考えるよ(^ω^;)」
智「は?……ったく、お前はいっつもそんなんだから嫌われるんだよ(;´д`)」
渉「あはは…......。ごめんね(^ω^;)」
智「はぁ...、今さら謝んなよ!それでも親友なんだからな!だけどよ?これだけは言わせてもらうぜ?
一度決めた事はやり通せ!決っして中途半端で終わるな!そして死ぬな!死なれたらこっちも困るからよ!」
渉「うん、分かってるよ。こんな悪夢は僕だけで十分だからね!全部終わらせたら戻って来るよ!それまでサヨナラだよ?」
智「おう!心配すんな!行って来い!」
渉「それじゃあ......!」
智「お前が帰ってくるその日まで!」
智&渉『またな(ね)!!渉夢(智也)!!』
こうして僕は、智也や街の人に危害が加わらないように、今まで住んでいたこの街から出ることにした。
~駅前の公園前~
そして僕は親友の智也の家を後にして、自分の住んでいる街を出るため駅に向かって歩いていた。
ちょうど、公園の入口に差し掛かった時にどこからともなく声をかけられた。
???「そこのあなた。ちょっといいかしら?」
渉「ん?見かけないお方ですね..….。何でしょう?僕に何かご用ですか?」
???「あなた......時島渉夢ね?」
渉「はい、そうです。僕は渉夢ですが、なぜ僕の名を?」
???「そう、やっぱりあなたが渉夢なのね。私の名前は八雲紫よ。名前はあなたの友人に聞いたわ。」
僕を呼び止めた声の主は、スタイルのいい美人な女性だった。
渉「え?智也に会ったんですか?(あいつ!普通、見ず知らずの他人に自分の友人の名前を暴露するか?)なるほど、それで僕に何の用なんですか?」
紫「そうね、単刀直入に言うわ。あなた、幻想郷に来てくれないかしら?見たところあなた、人間なのに普通なら持つはずの無い能力を持っているみたいだから面白そうだし♪」
渉「!?......そうですか。僕が能力を持ってることも分かるんですね...。一応聞いときますが、僕に拒否権は?」
紫「あら?あなたに拒否権なんて無いわよ?」
渉「......。強制なんですね分かります。」
紫「分かればいいのよ♪...では、ようこそ幻想郷へ♪1名様ご案内~♪」
紫さんがそう言い放った直後、僕の足元が裂けてたくさんの目が付いた空間に落ちていく。
渉「え?ちょ!何で落とすのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」
時島渉夢が裂けた空間に落ちていった後...紫は、
紫「うふふ♪これから楽しくなりそうね♪」
といい放ち、自分も同じ裂け目に消えていった............。
こうして僕、時島渉夢は唐突にも幻想入りをはたしたのだった。
第2話
逃走、そして幻想入り。 ~END~