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~プロローグ~
その日、少年は一つの夢を見た。
とても残酷な夢だった。
お父さんやお母さん、お姉ちゃんが何者かに殺される夢だった。
犯人の顔は周りが暗くて良く見えないが、奇妙な音を発している。
少年はドアを少しだけ開けてその様子を見て驚愕する。
そして、少年はその状況をを見て理解した。
このままでは自分も殺されてしまう、
そう思った。
そして犯人は辺りを荒らし始めた。
何かを探しているみたいなのだが、見つからないようだ。
少年は逃げようとしたが余りにも恐ろしい事実に身体が震え、力も抜けて一歩も動けない。
必死の思いで少年がその場から動こうとしたその時、なんと犯人がこちらを見たのである。
(マズい!気づかれたか?)と思った次の瞬間、
《やぁ、そこに居たんだね。随分探したよ?》
と、この世のものとは思えぬ声で話しかけてきたのだ。
そして少年はこの上ない恐怖を覚えながら目を覚ましたのである……。