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少女、混乱する
疑問一杯の私に、彼は頷いてから話を続ける。
「そうだ。ここは現世と黄泉の狭間にある世界。―――簡単に言うと、死者の国の入り口前。……つまり、お前は死んだってこと」
最後の一言が私の頭に反芻する。
そして私はようやく理解した。
「死んだ? 死んだって…私、死んじゃったの!?」
自分の状況を把握して、私はパニックに陥った。
「どっ…どどどっ、どうしようっ!? 私、お母さんを残したままで死ねないよっ!!」
「うるさいっ! とりあえず人の話を聞け! 騒ぐな、黙ってろ!」
少年に怒鳴られ、私はその勢いに呑まれて口をつぐむ。
彼は全く……って感じで不機嫌オーラを漂わせている。
「……で、俺は見ての通り悪魔だ。名はトリア」
「悪魔……」
悪魔っ!?
悪魔ってことは、私は地獄行きなの!?
………あれ?
でも、地獄にいるのは悪魔じゃなくて、鬼だっけ?
それとも両方いるのかな?
私がグルグルと考えていると、彼――トリアは溜め息を吐いた。