祈り
ステンドグラスに彩られた教会にたどり着くと一人の神父が静寂に包まれながら獅子座の神 レオにお祈りをささげていた。まるでそれは何十時間、何百日間、何百年間もの月日祈りを捧げつような男だった。他にも何人か子供をつれた親子が祈りに訪れていたが皆その聖者のような神父にくぎずけであった。神父はゆっくりとめを開き一礼してこちらに歩いて来るのだった。
「やぁ久しぶりだね。メタナル。お祈りを捧げに来てくれたのかい?おや?その子は?」
「ええそうよピース。私の子供のソラとお祈りを捧げにきたのよ。」
「子供・・ソラか・・・・。良い名前だな。きっと獅子座の神 レオ様も喜ぶだろう。それに・・・」
ピースがそういうとメタナルは眼光を鋭くし睨むのだった。ソラは何が何だかわからず。母の手をひっぱり足早にお祈りに向かうのだった。その後ろ姿を見てピースはこう思うのだった。ソラ・・・そうかあの子が・・・。
「聖なる 獅子座の神 レオ様 いつも私たちの村を守って頂きありがとうございます。息子のソラも元気に育っています。どうかこれからも我々をお守りください。アーメン。」
と祈るのは母性に満ちあふれているような優しい顔をしたソラの母親であるメタナル・ユニバースである。
メタナルはゆっくり目を開けると息子であるソラに目線を移した。
「ソラもちゃんと祈りましょうね。」
「はーい。」
そうするとソラはゆっくりと目を閉じお祈りを始めるのだった。
「ミラ様 いつも守ってくれてありがとう。これからもよろしくお願いします。アーメン。」
ソラはお祈りをするのが初めてだったため、何を言っていいかわからずそのくらいしか言えなかったのである。ソラは届くといいなと思いつつそっと目を開くのだった。その親子を首元にかけてある十字架をにぎりしめ、苦い表情で見つめているのは、神父であるピース・フリーデンだった。そんなある時最悪の出来事が起こるのだった。悪魔の襲来である。