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【改稿版】十一の獣は魔王と共に  作者: 九重楓
5章 謁見

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07

「いい家臣を持ったな」

「だから応えなければならない! 皇帝イシュ・アッガシェル。全力を以て、帝国を我らが手に堕とします!」


 衝怒の絲剣イーラ・フィールム・グラディウスを握り直し、床を蹴った。咲和の言葉にイシュは目を見開く。


「余を前にそのような戯言を……。しかし、よいだろう。かかってくるがいい。この皇帝イシュ・アッガシェル、己が全力を以て、貴様の全力を打ち破って見せよう!」


 機械仕掛けの帝剣インペラトール・マーキナー・グラディウスを握ってイシュは床を蹴る。



 空気を震わせるほどの剣戟。衝怒の絲剣と機械仕掛けの帝剣とを、お互いに削り合いながら打ち合っていく。衝怒の絲剣は紐解けていき、機械仕掛けの帝剣は歯車を溢す。宝剣と呼ぶにふさわしい怪剣は互いを削り合う。それは、二人の少女が行うには余りにも命を削りすぎている。


 互いに一歩も引かず、前へ前へとだけ進んで行く。


 一方が踏み込めば、もう一方がさらに踏み込む。


 終わりなき剣戟。


 そう思えた。


「―――――ッ!」


 しかし、鍔迫り合いになるとイシュの機械化された左脚での回し蹴りが、咲和の鳩尾に深く突き刺さった。


 そのまま穴ギリギリまで蹴り飛ばされる。


「その程度で終わりか! 「フィクティ・ムンドゥス」が王よ!」


 絲剣を支えに立ち上がる。


「まだ……まだです………」


(しかし………一人できついのは事実ですね……)


 それほどまでに皇帝謳う星砕きの機兵インペラトール・エクス・マーキナーの効力は絶大だった。

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