07
劫火はまだ距離がある。まずは懐から放たれた屍の鎧の戦士の一閃に意識を向けた。最速に至る前に一閃を両手で受け止める。「サナ」の焼却と同等の熱を放つ屍気纏う異形の大剣は、その刃を掴むウガルルムの掌を焼いていく。
受け止める彼女に、どこからこのような力が出てくるのかと、屍の鎧の戦士は顔を歪めた。
ウガルルムは屍気纏う異形の大剣を掴んだまま、屍の鎧の戦士を持ち上げる。既に劫火は眼前に迫っている。時間はない。
「お前たちがぁ、死ぬんだよぉお!」
屍気纏う異形の大剣を握ったまま持ち上げられた屍の鎧の戦士は、彼女の意図を理解した。しかし彼は不敵な笑みを浮かべた。
「お前は本当に馬鹿だな」
屍の鎧の戦士の小さな罵声を聞きながら、ウガルルムは彼を屍気纏う異形の大剣ごと、劫火へと投げ飛ばした。その掌は焼け爛れている。
屍の鎧の戦士が劫火と衝突すると巨大な爆発が起こった。それはこの山脈にいる全ての者が確認できるほど巨大な爆発だ。だからだろう、やっと終わったとウガルルムが気を抜いてしまったのは、そして、
「生き物が爆発するわけないだろぉお? 馬鹿!」
その聲に恐怖してしまったのは。




